私はありふれた極々普通の家庭で、大切に育てられてきた。
中二の現在までずっと、両親のおかげで私はとても幸せだった。
○○
行ってきます!
お母さん
気をつけてね!
お父さん
行ってらっしゃい!
○○
うん!
今日も友達と会って、遊んで、勉強して…
そんな事を考えながら家を出てすぐの角を曲がった時、誰かに腕を掴まれ、声を上げる前に口を塞がれた。
目の前が真っ暗になった。
○○
ん…
○○
(あれ、ここは…?)
私が目を覚ますと、全く知らない場所だった
今置かれている状況を理解しようとした時、誰かの足音がした
るぅとくん
あれ、起きた?
○○
え、誰?
るぅとくん
僕はるぅと。君を誘拐した誘拐犯だよ
○○
え、、?
○○
ってあ、私、学校に行かなきゃ!
るぅとくん
君は今日からここで暮らすんだよ
るぅとくん
僕とね
○○
え、
○○
なんで、、?
るぅとくん
なんでって…
るぅとくん
まぁちょっと、いろいろね
○○
そんな…
○○
家に返してください!両親に心配をかけるわけには!
るぅとくん
とにかく、君はここに暮らすんだ。学校もダメ。
るぅとくん
あ、家の外に出ることも禁止ね。
○○
そんな…
私はこの日から地獄の日々を送る事になった。
○○
お腹すきました…
るぅとくん
はいこれ。
るぅとくん
ピザ、食べる?
○○
いいんですか…?
るぅとくん
うん。食べて
○○
ありがとうございます、
私は何を口にするにも怯えながらになった。
毒を盛られているのではと、毎度恐怖心に駆られる
だけど毒が入っていた事は1度も無く、とても美味しかった。
○○
あの、
るぅとくん
なに?
私は聞いてみたかった事を聞いてみることにした
○○
私って、、いつか、殺されてしまうんですか?
るぅとくん
え?
○○
こういうのって、だいたい殺されるじゃないですか、
○○
それで、私もいつか…って、
るぅとくん
大丈夫、そんな事ないよ
るぅとくん
安心して?
○○
え、ほんとですか?
るぅとくん
ほんとだよ〜!
るぅとくん
安心してくれていいよ
○○
良かったです…
るぅとくん
食べ終わったらお風呂入っておいで
○○
はい。
この暮らしは、私が思っていたより大分苦では無かった
○○
(るぅとさんは何を考えているんだろう…)
○○
(全く分からない)
でも、私には一切手を出してこなかったから、完璧に悪い人では無いのは分かった。
○○
あがりました
私が戻ると、るぅとさんはテレビを見ていた。
それは、私の誘拐についてのニュースだった
テレビ
○○さんは、現在行方不明となっており━━
○○
(あれ、これ私の事…?)
テレビ
お母さん「○○、帰ってきて!お願い!」
○○
お母さん!?
るぅとくん
あっ、
るぅとさんは、私が居ると分かった途端、テレビの電源を消した。
るぅとくん
あ、居たんだ、
○○
お母さん…
るぅとくん
もう遅いし、寝ようか。
○○
私…
○○
やっぱり、家に帰っ
るぅとくん
だめだよ
○○
え
私はるぅとさんに優しく抱きしめられた
○○
ちょっと!
るぅとくん
まだ、ここにいて、
○○
え?
私はるぅとさんに抱きしめられたまま、その場から動けなかった。







