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最期のキス

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最期のキス

第1話 - ──2人の愛──

102

2024年07月02日

#二次創作

#ハイキュー

真琴

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102

真琴

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最期のキス

花歌

花歌(ﾗﾗ)

花歌

衛輔の恋人。

　

　

𝐬𝐭𝐚𝐫𝐭.

　　

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

花歌

ん……

花歌

もう朝…

　

　

花歌

下行こ……

花歌

…お母さん､

花歌

お父さん､

花歌

おはようございます

花歌

……行ってきます。

花歌

おはよう

夜久

花歌！

夜久

おはよう！

花歌

うん

夜久

花歌は今日も可愛いな〜

花歌

…ありがと

花歌

(ん？なんか背中あたりが痛い……)

夜久

花歌？

花歌

ん？

夜久

なんかあった？

花歌

いや、大丈夫

花歌

なんでもないよ

夜久

ならいいんだけど

夜久

今日の体育バレーだってよ！

花歌

じゃぁ衛輔の活躍に期待してるね

夜久

おう！

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

夜久

あ、じゃぁまたな！

花歌

うん

　

　

　

ｷｭｯｷｭｯ

ﾊﾞｰﾝ

モブ(使い回し)

花歌ちゃんさすが！

花歌

ありがと

モブ(使い回し)

ねねね､

モブ(使い回し)

スパイク？

モブ(使い回し)

ってどーやるの？

花歌

えっとね､

花歌

こーで……

　

モブ(使い回し)

ありがと！

花歌

うん

夜久

花歌〜！

夜久

見たか？

夜久

俺の活躍！

花歌

ごめん､友達にスパイクのやり方教えてた

夜久

え〜

夜久

まぁいいけどよ

花歌

じゃぁ見れなかったお詫びとして

花歌

なにか奢るよ

夜久

え、いやそれはいい

夜久

奢りの代わりとして､

夜久

今週の日曜空いてる？

花歌

うん

夜久

じゃぁデートな！

花歌

部活あったっけ

夜久

ない

花歌

わかった

花歌

ｹﾎｯ

夜久

花歌？

夜久

風邪か？

花歌

いや､大丈夫。

花歌

なんともない

夜久

おう…？

夜久

昼一緒に食おうぜ

花歌

いいよ

　

　

夜久

花歌､

花歌

ん？

夜久

俺気づいたんだけどよ

花歌

うん

夜久

俺花歌のことすげぇ好きなんだなって

花歌

急にどうしたの……

夜久

え？

夜久

いや、なんとなくなんだけど

夜久

いつも花歌のこと考えてるなぁって

花歌

そうなんだ

夜久

おう

夜久

俺さ、ずっと花歌と一緒に居てたい

花歌

これも急だね

夜久

今ふと思った

花歌

そうなんだ…笑

花歌

私も衛輔とならずっといる。

夜久

え!?ほんとか!?

花歌

じゃないと付き合ってないよ

夜久

あ、そっか

夜久

ずっと隣にいてくれよ

花歌

うん、もちろん

花歌

今日マネ行けなくてごめんね

夜久

用事があるんだろ？

夜久

大丈夫だ

花歌

じゃぁ部活頑張ってね

花歌

また明日。

夜久

おう！

夜久

気をつけて帰れよ！

花歌

うん

花歌

ありがと

花歌

ｹﾎｯ

花歌

ｹﾎｯ

花歌

……？

花歌

なんか…おかしい､

花歌

ｯ……

花歌

(また痛くなった…)

花歌

大丈夫……

花歌

大丈夫………

花歌

((座り込む))

花歌

ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ

花歌

(ハンカチで抑えておかなきゃ､)

花歌

(ちょっと汚いかな)

花歌

ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ

ﾋﾟﾁｬ…

花歌

え｡

花歌

…血？

花歌

嘘､

花歌

どうしよ､

花歌

病院……？

花歌

(とりあえず口周り拭かなきゃ)

　

夜久

あれ、花歌？

夜久

まだ帰ってなかったのか？

花歌

衛輔､部活は？

夜久

なくなった

花歌

そっか､

花歌

(バレて…ないよね)

夜久

花歌､なんか顔色悪いけど…

夜久

無理すんなよな

花歌

うん、大丈夫

花歌

無理なんてしてないよ

夜久

ならいいんだけど……

花歌

帰ろ

夜久

おう

　

　

　

花歌

送ってくれてありがと

夜久

おう！

夜久

体調には気をつけろよ

花歌

うん

夜久

花歌にはずっと元気でいて欲しいからな！

花歌

ありがと

夜久

またな！

花歌

うん、また明日。

晴叶

おかえり

花歌

……はるにぃ

晴叶

さっき家の前にいた男は誰だ？

晴叶

彼氏か？

花歌

お付き合いしている人

晴叶

……なんだって?!

花歌

はぁ､

花歌

ｹﾎｯ

晴叶

花歌?!

晴叶

大丈夫か?!

花歌

大丈夫､

花歌

ちょっと部屋で休んでるね

晴叶

うん……

花歌

ﾄｺﾄｺ

ﾎﾟﾛｯ

晴叶

？

晴叶

(ハンカチ……)

晴叶

(血?!)

晴叶

花歌?!

晴叶

ちょっと待て！

花歌

……なに､

晴叶

今すぐ病院に行くぞ

花歌

大丈夫､

花歌

ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ

ﾋﾟﾁｬ

花歌

あ……

晴叶

え……

晴叶

やばいじゃん

晴叶

行くぞ行くぞ

花歌

……あぁ…

花歌

……

晴叶

……

晴叶

いつから

花歌

わかんない

花歌

咳は最近するようになった

晴叶

悪化したのは

花歌

１ヶ月前ぐらいから

晴叶

なんで病院に来なかった

花歌

……迷惑をかけたくなかった

花歌

あと風邪だと思ったから薬飲んでた

晴叶

はぁ、

───番の方。

晴叶

行くぞ

花歌

ん

医者

……花歌さんは､

医者

末期の肺がんです……

晴叶

ぇ……

花歌

……

花歌

(がんだったんだ……)

医者

余命､長くて3ヶ月でしょう｡

花歌

…そうですか､

花歌

ありがとうございます｡

医者

なぜここまで来なかったんですか

花歌

……まさかがんだなんて……

花歌

思っていなくて､

晴叶

ほとんどが無症状だったそうです

医者

そうですか､

医者

本来は今すぐ入院した方がいいのですが､

医者

どうしますか

花歌

……

花歌

(どうしよう、)

医者

明日､決まったらまた来てください。

医者

病室の用意はしておきます。

医者

一応学校にも説明をしておいて下さい。

晴叶

はい。

花歌

……

花歌

(衛輔､悲しむだろうな…)

花歌

はるにぃ、

花歌

衛輔にはなんて説明したらいいかな､

花歌

これ以上迷惑をかけたくない。

晴叶

……

晴叶

衛輔って､彼氏の事か？

花歌

うん

晴叶

はぁ……

晴叶

一応､部活のみんなにも言っておくんだぞ｡

花歌

………わかった。

花歌

……家に帰ってる途中で思ったんだけど､

花歌

私衛輔と別れようと思う。

晴叶

え、

花歌

迷惑かけたくない。

花歌

心配させたくない。

晴叶

……花歌が決めたことなら､

晴叶

俺は止めないよ。

晴叶

でも､無理はすんなよ

花歌

……うん。

晴叶

花歌は早く寝なさい

花歌

ん

花歌

おやすみ。

晴叶

あぁ…

花歌

…………別れたくなんかないよ､

花歌

日曜にデートの約束だってしたし､

花歌

ずっと一緒にいるって……

花歌

話したのにｯ……

花歌

あれ、朝……

花歌

(泣き疲れて寝ちゃったのか)

花歌

……言わなきゃな

花歌

ねぇ衛輔

花歌

話さないといけないことがある

夜久

なんだ？

花歌

他に好きな人が出来たの

夜久

え、

花歌

だから､別れてほしいな

夜久

俺じゃダメだったのか…？

花歌

違う､

花歌

私が衛輔だけを好きでいられなかった､

花歌

そんなの衛輔に申し訳ない｡

花歌

だから､別れてほしいの｡

夜久

……花歌がそう願ってるなら､

夜久

俺はそれでもいいよ、｡

夜久

だけど､俺はまだ花歌のことを諦めないからな｡

花歌

……ありがとう｡

花歌

ごめんね。

花歌

さようなら｡

夜久

あぁ、じゃぁな

花歌

てつ

鉄朗

どうした？

花歌

実は､肺がんになっちゃって

鉄朗

え!?

花歌

だから､今後はマネできない｡

鉄朗

わかったけどよ､

鉄朗

やっくんには言ったか?

花歌

言ってない､

鉄朗

じゃぁ､

花歌

でも､悲しませたくない

花歌

だから言わないでほしい｡

鉄朗

そっか､

花歌

一応､研磨達にも言っておいてほしい｡

花歌

リエーフには､言いふらすなってことで…

鉄朗

おう

鉄朗

これ無理するなよ

花歌

うん

花歌

ありがと

花歌

はるにぃ

晴叶

なんだ？

花歌

ｹﾎｯ

ﾋﾞﾁｬｯ

花歌

……ｯ

晴叶

……その感じだと､病院に行った方がいいな、

花歌

うん、

花歌

ごめんねｯ……ｹﾎｯｹﾎｯ

晴叶

無理するな､

ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…

花歌

……案外暇なんだな､

晴叶

花歌……

花歌

はるにぃ､

花歌

私は大丈夫だから

花歌

もう行きな

花歌

ｹﾎｯ

晴叶

大丈夫じゃ(

花歌

大丈夫

花歌

お仕事頑張って､､､ｹﾎｯ

晴叶

……あぁ､

晴叶

ずっとそばにいてやれなくてごめんな

花歌

大､丈夫…

晴叶

行ってきます､｡

花歌

行ってらっしゃい､

　

　

　

花歌

(あれ､寝てた……)

花歌

……衛輔に会いたいけど､

花歌

……

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

鉄朗

よぉ

花歌

……え､

花歌

なんで？

花歌

ｹﾎｯ

鉄朗

おいおい､無理するなよ

花歌

いや､だって……

花歌

あ､衛輔は……

鉄朗

どうしたんだろって心配してたぞ

花歌

やっぱそうだよね､

鉄朗

でも入院のこと言いたくねぇんだろ

花歌

うん……

花歌

……やっぱ寂しいな､

鉄朗

やっぱ言った方がいいんじゃねぇの？

花歌

衛輔､心配しちゃうし……

花歌

ｹﾎｯ

鉄朗

でもよ……

花歌

大丈夫､私が決めたことだから……

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

鉄朗

……そっか､

花歌

……じゃぁ､みんなによろしく伝えて｡

鉄朗

あぁ

鉄朗

もちろんだ…

鉄朗

じゃぁな

花歌

うん

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

花歌

……はぁ、

花歌

…ｯ､(苦し……ｯ)

花歌

……(意識がｯ………)

　

花歌

……ﾝ

花歌

気絶してたのかな、、

花歌

……(まだ動けるうちに衛輔への手紙でも､)

花歌

ｶｷｶｷｶｷ

花歌

ｯ､

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

花歌

ﾌｰ､

花歌

ｹﾎｯ

花歌

ｯ……

花歌

ﾌｩ､

花歌

衛輔､､､､

花歌

ごめんねｯ……

花歌

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ……

　

　

　

夜久

……

鉄朗

おーい､どうしたんだ?

夜久

……なんでもない｡

鉄朗

なんでもなくねぇだろ

夜久

気にすんな……

鉄朗

気にするわ

鉄朗

話してみろよ、少しは楽になるんじゃねぇか？

夜久

……大丈夫。

鉄朗

……話す気になったら話してくれよ

鉄朗

1人で悩むなよな

夜久

……あぁ、

ﾋﾟｯ……ﾋﾟｯ……ﾋﾟｯ……ﾋﾟｯ……

花歌

……また寝てた、

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

花歌

(やば､息吸えないｯ……)

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯｶﾋｭｯ

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

晴叶

花歌……？

晴叶

って、おい！

晴叶

大丈夫……じゃないよな、

晴叶

ナースコールか？

花歌

ｹﾞﾎｯｶﾋｭｯ

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

ナース

無理して呼吸しようとしなくても大丈夫です、

花歌

ｶﾋｭｯ

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

花歌

ﾌｰｯ

花歌

ｹﾎｯ

花歌

ﾌｰｯ

花歌

あり、がと、

花歌

ございますｯ……ｹﾎｯ

花歌

(意識がｯ……)

　ｶﾞﾗｶﾞﾗ

医者

大丈夫ですかっ?!

ナース

今は気絶して……

晴叶

……

医者

そうですか、

医者

多分、そろそろ……

晴叶

ｯ……

晴叶

そう……ですか、

医者

念の為、覚悟はしておいて下さい。

晴叶

はい、

この日から約1週間、

花歌は目覚めなかった。

　

　

　

花歌

……

花歌

ん、

花歌

あれ……

花歌

(頭痛い……)

晴叶

花歌ｯ……

晴叶

あ、お医者さん……

　

医者

目覚めたんですね……！

花歌

はるにぃ……

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

花歌

いつもごめんね、

晴叶

大丈夫だよ……

晴叶

……花歌､よく聞いて欲しい｡

花歌

なに､

晴叶

多分､そろそろ…､

花歌

…うん､

花歌

わかってるよ｡

花歌

ｹﾎｯ

花歌

自分の体だし､

晴叶

そっか…､

晴叶

なにかしたいことはないのか？

花歌

いや､大丈夫だよ

花歌

はるにぃに無理させたくないし

晴叶

無理なんかじゃ(

花歌

それに､

花歌

別に大丈夫だから｡

花歌

ﾀﾋぬことだって怖くない､

花歌

大丈夫だから

花歌

安心してよ

花歌

ね？

晴叶

(安心出来るわけねぇだろ…)

晴叶

なにかしたいことがあれば言うんだぞ､

花歌

うん…

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

晴叶

花歌…

花歌

はるにぃお仕事じゃないの､？

晴叶

えっと…

花歌

もう大丈夫だから､

花歌

行っておいで…

晴叶

……うん､

晴叶

じゃぁ花歌をお願いします｡

医者

はい

晴叶

仕事が終わったらまた来るからな｡

花歌

うん｡

晴叶

じゃぁまた､

医者

じゃぁ私も他の患者さんがいるので失礼します。

花歌

はい

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

ﾋｯｸ

晴叶

……(泣いてる…？)

怖くないわけないｯ…

ﾀﾋにたくない…ｯ

まだｯ…まだ衛輔といたい…

晴叶

……だよな､

ｳｩｯ…

独りは嫌だｯ…もうｯ…

みんなに会いたい…ｯ

衛輔と約束したのにｯ………

晴叶

ごめんな､ごめんな…ｯ

晴叶

せめてでも、高校のみんなに…

晴叶

(仕事なんかどうでもいいな､)

晴叶

ここら辺が確か高校だよな…

鉄朗

あれ…

晴叶

あ、

晴叶

鉄朗くん…

鉄朗

花歌になにか…？

晴叶

…そろそろみたいなんだ､

鉄朗

……は､

晴叶

あいつ､強がる癖があるから

晴叶

大丈夫って言ってたけど､

晴叶

せめてでもみんなに会わせてやろうって思って

鉄朗

なるほど､

鉄朗

……明日…じゃなくて､

鉄朗

今日の方がいいですよね

晴叶

あぁ､出来ればそうしてほしい

晴叶

ちょっと仕事があって俺は行けないんだ､

鉄朗

わかりました

研磨

クロ…？

鉄朗

このままちょっと病院寄るぞ

研磨

あ､うん｡

鉄朗

海もちょっといいか

海

いいよ

鉄朗

では､

晴叶

あぁ

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

花歌

…………

鉄朗

寝てる……か､

海

花歌…大丈夫…じゃないのか

研磨

………

研磨

言ってないんだよね

鉄朗

らしい

海

伝えた方がいいんじゃない？

鉄朗

だよな､

鉄朗

花歌､あいつには話すからな

鉄朗

また明日も来る｡

鉄朗

じゃぁな｡

次の日

夜久

黒尾…？

鉄朗

…お前､花歌に振られたんだろ

夜久

は､なんで知ってるんだよ

夜久

他に好きなやつができたんだってよ

夜久

もう､会えないんだな､

鉄朗

それ､嘘だから

夜久

は？

鉄朗

放課後､俺についてこいよ

鉄朗

絶対だ、いいな

夜久

…あぁ、

夜久

(花歌にまた会えるんだったら…)

夜久

……多分､なんだってするだろうな…

鉄朗

は？急に何

夜久

え

夜久

なにがだよ

鉄朗

は？

夜久

あ？

海

まぁまぁ、

海

(多分声に出てるとは思ってないんだろうな〜)

　

　

　

　

　

　

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

夜久

黒尾ー

鉄朗

あ？

夜久

行くんだろ、どこか知らねぇけど

鉄朗

あぁ

鉄朗

じゃぁ行くぞ

夜久

……

鉄朗

……

海

……

夜久

なぁ､

鉄朗

？

海

ん？

夜久

花歌が学校にいない間､花歌に会ってたのか……？

鉄朗

まぁ……うん

海

一応ね、

夜久

なんで俺も誘ってくれなかったんだ？

鉄朗

……ついたら教える

夜久

……あぁ、……？

夜久

(病院……､？)

夜久

(……もしかしてｯ…)

鉄朗

ここだ

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

鉄朗

来たぞ

花歌

……

鉄朗

また寝てるのか､

夜久

……嘘だろ…？

夜久

花歌……？

夜久

なんでここにいるんだよ……

鉄朗

…俺らは外で待ってるから

海

じゃ、またあとで

夜久

……

　

夜久

…？

夜久

手紙……？

衛輔へ約束を守れなくてごめんね。デート楽しみにしてたのに､行けなくなっちゃってごめんね。ガンになって､衛輔に心配をかけさせたくないから､嘘ついた。ごめんね。寂しい想いをさせてごめん。謝ることが多いや､本当は、まだ生きたい。まだ衛輔と一緒にいたい。でも、もう無理みたいだから。私を忘れて､新しい人を好きになってほしいな｡私なんかよりも、ずっとずっと良い人を見つけてね。花歌より。

　

　

　

手紙は滲んでいた。

どちらの涙かわからないほどに。

夜久

……何があっても､心配はかけるだろ……

夜久

花歌を忘れることなんか出来ねぇよｯ……

夜久

俺だってもっと花歌と一緒にいたかったよ…

夜久

(…腕が細い､あんま栄養取れてないんだな､)

花歌

……

夜久

起きろよ……花歌､

夜久

もっと俺がちゃんとしてれば……

夜久

ごめんな、全部俺のせいだ……

夜久

俺が全部悪かったんだ、だから花歌が……ｯ

起きろよｯ…花歌……

鉄朗

……､

海

どうしようか､

鉄朗

…連絡しとくか

海

…そうだね

夜久

花歌ぁｯ………

花歌

…ん､

花歌

……衛輔…？

花歌

なんで……？

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯ

夜久

無理すんなよ……

花歌

なんでいるの

夜久

黒尾に連れてこられた

花歌

てつ……

夜久

なんであんな嘘つくんだよ

花歌

……そうでもしないと､…

花歌

多分衛輔のこと忘れられないから､。

夜久

…そんなに俺が嫌なのかよ

花歌

違う､

夜久

なにも違わないだろ！

花歌

違う…!!

花歌

ｹﾎｯ…

花歌

私はただ､

花歌

衛輔のことが好きだから､

花歌

衛輔を愛しているから､

花歌

衛輔に心配をかけさせたくなくて

花歌

だからｯ……

花歌

ｹﾎｯｹﾎｯｹﾎｯ…

夜久

花歌､!

花歌

お願い､…

花歌

信じて…ｹﾎｯ

夜久

…疑ってごめんな､

花歌

大､丈夫…

花歌

そろそろ帰らないと､

花歌

ダメじゃない…？

夜久

大丈夫…

花歌

親が心配､しちゃうでしょ…？

夜久

…

花歌

大丈夫､だから

夜久

…また明日も､明後日も来るから

花歌

わかった…

花歌

じゃぁ､またね、

夜久

またな｡

夜久

あいつら…先帰ったのか､

この日から約1ヶ月半､

病院には欠かさず通っていた｡

　

　

そしてある日───

花歌

ｹﾎｯ…

花歌

(もう…)

花歌

(だめだな……)

夜久

花歌……？

花歌

だ､いじょ…ぶ…

夜久

(花歌が苦しんでるのに､俺は何隣でヘラヘラしてんだ)

花歌

……お願いが…あるの､…

夜久

なんだ､？なんでも話してみろ

花歌

キス…してほしい､な…

花歌

最期の……お願い……

夜久

もちろんだよ､……

そう言うと､

2人の唇は重なり合った｡

　

離れた時､

花歌は目を閉じ､涙を流して笑っていた｡

鳴り響いた電子音と共に､

花歌は息を引き取った｡

　

病院には､

叫び声と嗚咽､電子音が響いていた｡

数ヶ月後

夜久

…花歌､やっぱり忘れることなんてできねぇよ

夜久

来世は､結婚して､夫婦として愛し合おう…

夜久

花歌……愛してる…

夜久

待ってろよ…今いくからな…

　

　

そう言い残し､

彼はこの世から旅立った。

　

　

　

　

最期のキス ─── 𝑭𝒊𝒏. ───

　

　