―――――――――――ぱーん――――――――――――
今日も帰る。いつもの帰り道。
もちろん理緒も。
いつもの踏切の前。
でも今日は違う。
踏切前で理緒が足を止める。
牡丹
「どうした?理緒、、?」
理緒
「、、、、、」
牡丹
ちょうど電車が通過。生憎何も聞こえなかった。
理緒にメッセージを送る。
牡丹
牡丹
『あとでね』
おーーーい
―――――――――――ぽーん―――――――――――――――
春人
今日も彼女をつい目で追ってしまう。
春人
もういい加減行動を起こさないといけないことだってわかっている。
春人
取り返しがつかなくなる前に。
春人
もう取り返しがつかないか。
春人
そう呟き俺はスマホを持つ。
――――――――――――ひゅう――――――――――――――――
牡丹
なんだか視線が痛い。
牡丹
流石に屋上なんてロマンチックすぎたようだ
牡丹
でも、理緒といれるならいいや。
牡丹
「ねえ、理緒。なんだか吐くみたいだね」
理緒は私に優しく微笑みかける
理緒
「、、、」
牡丹
また聞こえないや
牡丹
「今日は生憎の強風だね」
おい
―――――――――――ひゅーん――――――――――――――
春人
彼女は儚い。
春人
怖いくらいに。
春人
でも、もう、、、
春人
意を決し階段を駆け上る。
――――――――――――――――――――――――――――――――
牡丹
「理緒!」
牡丹
「今度こそちゃんと言うね、、、、」






