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レイ

、ぅ、っん……

肌が出たところから冷気が伝わり意識が浮上する

レイ

っ冷た、

レイ

此処は、、、?

レイ

最近こんな起き方ばっかりな気がする、、、ハハッ

そんな小言を吐きながら横たわっていた体を起こし辺りを見渡す

レイ

ん?アレは、、、

薄暗く何処まで続いてるのか分からない空間にポツンとスマホが落ちていた

レイ

こんな所にスマホ、、、?

スマホ

プルルルル、、、

レイ

えぇぇ、、、

スマホ

プルルルル、、、

不気味に感じながらも画面を覗き込むとそこにはお義母さんの名前があった

レイ

っ!?お義母さ、ん

コチラの世界に来ても、居ないはずのお義母さんの影が拭いきれなかった

事あるごとにチラつくその影に怯えて

でも、私はいつまでも引きずっていてはダメなんだ

レイ

スゥ、、、ハァー

レイ

よしっ

前々から考えていた悩んでいた事に決断をし、決意した

すると自然と肩の力が抜け、鳴り響くスマホに触れた

スマホ

ピッ、、、

レイ

おかあs

「お義母さん」

ちょっとアンタ!!何処ほっつき歩いてるのよ⁉︎⁉︎

レイ

おか、

「お義母さん」

アンタが居なくなってからどんだけ経ったのか分かってっ!?

レイ

お、

「お義母さん」

、、、、、、もうっ心配してるのよ?今何処にいるの?すぐに迎えに行くわ。私が悪かった、、、

止まらないと思った怒鳴り声

それが急に止まり甘ったるい声に変わる、その声に重なるように聞こえてきたのは扉が開く音に続けて

「、、、もしかして、今レイと電話しているのかい??」

私を大切にしてくれたお義父さんの声が聞こえた

レイ

ッ、、、おと、さん

「お義母さん」

え、ええ今レイと繋がっt

「ちょっと貸してくれ!!」

お義父さんがそう言い放つとスマホの向こうから息を呑んだ声が聞こえた

「お義母さん」

もしもし!レイか!レイなのかい!?

レイ

っ、お義父さん…!

嬉しくて顔が見たくて、ビデオカメラじゃないのに画面を見た

そこには求めていた物とは違い、「お義母さん」と書かれた通話画面が映し出されていた

レイ

ッ、、、

「お義母さん」

レイ?どうかしたのかい?

レイ

いや、なんでもないよ

お義父さんの声を聞いたら決意が揺らぎそうだった

けど、良いか悪いか「お義母さん」の文字で揺らぎが収まり口を開く

レイ

あのねお義父さん、それにお義母さん、、、。私はそっちには戻れません

私はもうこの世界で生きていくって決めたから

「お義母さん」

レイ、お義母さんからどんな仕打ちを受けていたのか

「お義母さん」

それをレイが居なくなってから知ったんだ。本当にすまなかった、、、

レイ

ぇ、、、

「お義母さん」

今回の事は二人を仕事を理由にして放ったらかしにした俺にある

「お義母さん」

お義母さんももう二度とレイにあんな事しないって約束してくれた

「お義母さん」

だからどうか帰ってきて欲しい!今度こそは幸せに暮らそう!

私は二人の幸せの邪魔になる。絶対に、、、。

それに先程久しぶりに聞いたお義母さんの声は、今でも憎悪を含んでいた

それでは幸せに暮らす事は出来ない。何より私は、、、

レイ

ごめんなさい、、、

レイ

私は本当の幸せを見つけちゃった

「お義母さん」

本当の幸せ?

レイ

うん。大切な仲間が沢山出来たの、、、もうそれらを置いて帰れない。いや、帰らない

ユウやグリム、NRCのみんなと一緒にいたいから

レイ

親孝行出来なくてごめんなさい。ここまで育ててくれてありがとう

「お義母さん」

、、、後悔はしないかい?

レイ

それは分からないけど

レイ

少なくとも今は凄く幸せ

「お義母さん」

本当に良いのかい?

レイ

本当に良いの

「お義母さん」

…………

レイ

………

「お義母さん」

…はぁ分かったよ。ははっこんなに頑固なレイは初めてだ〜!

「お義母さん」

大きくなったな。元気に過ごせよ。なんかあったらすぐに帰ってきても良いからな

レイ

、、、うん

「お義母さん」

じゃあ切るな

レイ

ちょっと待って!お義母さんに代わって貰える?

「お義母さん」

あ、あぁ良いが、、、

レイ

大丈夫だよ。さっきの話しの続きをしたいから

「お義母さん」

ああ!すまんな俺が割り込んじゃったからな、じゃあ代わるな?

「お義母さん」

、、、、、、もしもし?

レイ

もしもしお義母さん

これがきっと最後の電話になる。だから後悔しないように伝えたい事を伝えよう

レイ

あの日々は痛かったし怖かった

「お義母さん」

、、、、、、

レイ

でも私は忘れてないよ?

レイ

お義母さんが私を受け入れてくれた日のこと

レイ

施設で暮らしてた私を家族にしてくれた事

レイ

私はお義母さんの事が凄く怖い

レイ

だけどどうしても憎み切れないよ、、、

「お義母さん」

、、、、、、、、、

レイ

じゃあ電話切るね

電話を切ろうとした瞬間、か細い声でごめんなさいと聞こえてきた

それに返答はしなかった

ただただ頷いてそして通話は終了した

スマホ

…………

その一言で気分が晴れていく

お義母さんの言動にこんなに振り回されていたなんて

改めて思うと苦笑が漏れた

だがその苦笑に暗い感情は一切含まれておらず、胸の辺りがぽかぽかした

スマホ

チカチカチカ🌟

別れに思いを馳せていると視界の端から光が点滅するのを感じて視線をずらす

そこには点滅しだしたスマホがあった

レイ

今度は何?

そうぼやきながら画面を再び覗くと文章が書かれていた

スマホ

メモに書かれた文章を読む

下にスワイプしてもそれ以上の文字は出てこなかった

レイ

ディア、、、

そう呟くとディアのメモはパァッと消え、私は途端に深い眠気に誘われた

閉じゆく瞼の隙間からディアの影が見えたような気がした

男装監督生(レイ)は愛されていることに気づいていない〜完結〜

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41

コメント

5

ユーザー

続きが楽しみです!

ユーザー

、、、、、、、、(இДஇ )

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