月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
注意!! ・地雷さんは今すぐUターン! ・まろにきが付き合ってます ・まろにきが喧嘩します ・nmmn ・ご本人様方とは何も関係のないフィクションです ・口調&キャラ崩壊あり ・通報❌
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
悠佑
If
まろの家の中に響き渡る、二人分の怒号。本来平和な家デートをする予定だったのだが、いつの間にか始まってしまった喧嘩。
If
悠佑
If
悠佑
If
喧嘩の理由なんて忘れてしまった。けれど、いつの間にかお互い抑えられないくらいにヒートアップしたその喧嘩。
言葉を吐き捨てるように、俺はまろの家を飛び出した。
翌日の朝、起きて洗面所の鏡の前に立てば、腫れぼったくなった目がそこにあった。
少しでもマシになるように冷やしながら、昨日のまろの言葉を思い出していた。
“あにき髪長いしいい加減面倒臭いと思ってたんだよ!男なのにそんな髪伸ばしてくだらんわ!!”
今まで、そう思っていたのか。
まろが、ポニテが好きだとずっと言っていたから。
時折愛おしそうに目を細めて、さらりと髪の毛を触ってくれるから。
伸ばしていた髪の毛。もう、意味無いな。
鏡に映る、長い髪を下ろした自分が、酷く醜く見えた。
俺はスマホを手にして、とある場所に電話をかけた。
ありがとうございました、という爽やかな声に送り出され、俺は外に足を踏み出した。
やけにスッキリした首元。役目を無くしたヘアゴムが、寂しそうに俺の手首で揺れている。
今日は特別用事も無い。このまま帰って家に一人で居ても、きっと落ち着かない。
とりあえず街を歩いてみるかと体の方向を変えた時、目の前から歩いて来た人物とぶつかった。
悠佑
?
初兎
悠佑
まさか、こんなすぐに知り合いに会うことになるとは。
初兎
悠佑
初兎の取り乱しように、なんだか笑えて来てしまった。けれど初兎は依然深刻そうな表情を崩さない。
初兎
悠佑
何も理由なんて無いと言えたら、初兎に心配も迷惑も、かけることなんてなかったのに。
優しい初兎の焦った顔を見ていたら、そんな取り繕う言葉が、喉から先へ出て来てくれなかった。
初兎
何かを察したらしい初兎が、俺の手を引いた。
申し訳無さに襲われながら、その背中についていく。
歩いても、風が吹いても靡く長い髪がないことに、やっぱり違和感があった。
初兎
初兎はそう言うとキッチンに入って行き、少ししてマグカップを持って出て来た。中身はココアのようだった。
初兎
無理には聞かんよ、と付け加える初兎。そんな彼の優しさに、また申し訳なくなる。
悠佑
誰となんて、言わなくてもきっと分かるだろう。
悠佑
初兎の息を呑む音。初兎の顔を見ることが出来ず、俺は俯いていた。下を向いた時に髪が滑り落ちてこないのも、やっぱり違和感ばっかりだ。ずっと違和感ばかり感じ取って、俺未練タラタラやなぁ。
髪と一緒に、こんな気持ちも切り離してしまいたかった。
悠佑
今、上手く笑えているんだろうか。髪が短い自分なんていつ振りか分からない。初兎の目には、俺はどう映ってる?
初兎
悠佑
ぱん!と両手で顔を掴まれ、強引に初兎と目を合わせられる。
初兎
悠佑
初兎
初兎
悠佑
初兎
悠佑
普段、怒らないのに。怒るのなんて、むしろ苦手なくせに。
俺の為に怒ってくれている彼の優しさを、ひしひしと感じて。
視界が滲む。初兎の顔はほとんど見えなかったけど、俺が涙を流したのを見て初兎は俺を抱き締めた。
初兎
初兎
悠佑
初兎
なんて、少しふざけたことを言う声が酷く優しくて、温かい。
初兎の腕の中で情け無く泣いて、それから少しの間、俺は眠ってしまった。
悠佑
初兎
悠佑
初兎
柔らかい声が頭上から降ってくる。頭上から。
・・・頭上から?
悠佑
自分の状況を理解し、俺は慌てて体を起こした。
横になっていた俺の頭は、初兎の膝の上にあった。所謂膝枕だ。泣いていつの間にか寝てしまっていたらしい。男に膝枕なんて嬉しくもないだろうに。
初兎
悠佑
初兎
悠佑
初兎
初兎の言葉に、体が微かに強張った。
これなんやけど、と初兎が掲げるスマホの画面を見れば、そこにはこう書いてあった。
今から家来れる?
話がしたい
悠佑
初兎
悠佑
初兎
悠佑
初兎と笑い合いって、俺は初兎の家を出た。数時間振りの日差しが嫌に眩しかった。
覚悟を、決めないと。
If
悠佑
チャイムを鳴らし、中から出て来たまろは、俺の姿を見て言葉を失ったようだった。
まろがどんな顔をしているのか、その顔を見ることが出来ず俯く俺には分からない。
別れ話と言うのなら、早く振ってほしい。もう会いたくないと、酷く突き放してほしい。俺が違和感も未練も、もう何も感じないくらいに。
If
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
きっと、上手く笑えていない。まろの顔を見れる訳もなく、依然顔を下に向けているから意味なんて無いかもしれないが。
これ以上声を出したら泣いてしまいそうで、唇を噛み締める。
If
パシっと、手首を掴まれる。別れ話中に逃げないようにか。これから、いよいよ別れ話をされるのかと、俺は覚悟を決めた。
・・・しかし、いつまで経ってもまろの声は聞こえてこなかった。
悠佑
顔を上げてまろを見て、俺は目を丸くした。
悠佑
If
ボロボロと涙を溢すまろは、何処か悔しそうに、悲しそうに顔を歪めていた。
If
あぁ、どうして泣くんだ。どうしてそんな表情をするんだ。
今視界を滲ませている正体が溢れてしまわないように、堪えようと唇をぐっと噛む。
悠佑
俺のそんな行動をやめさせるかのように、まろは俺を引き寄せ、抱き締めた。
If
微かに震える声が鼓膜を揺らす。
If
If
悠佑
まろの潤んだ言葉が、ゆっくりと俺の中に染み込んでくる。
嫌いに、なったんじゃないの?
別れたいと、思ってないの?
悠佑
If
悠佑
If
まろが俺の後頭部の髪を撫でる。肩甲骨の下あたりまで伸びていた髪が短くなり、行き場を無くした手が寂しそうに俺の毛先を触った。
If
悠佑
悠佑
If
悠佑
またこうやって話せること。未来の約束を、未来の話を出来ること。嬉しくて、さっきまでとは違う涙が笑みと共に溢れる。
If
悠佑
まろが俺の髪に唇を落とした。
If
悠佑
If
If
悠佑
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
これ以上の幸せなんて感じたことがないと思うくらい、幸せで満たされて。
君がいるから、笑顔になれる。
短くなった髪も、君との新しい生活の始まりの合図なら。
If
君が、そう言ってくれるから。
今の自分も、まだ違和感があるこの髪も、愛していける。
コメント
21件
時間たってしまってますけどコメント失礼します!やっぱ喧嘩ネタって神ですね!私も好きです!
さっいこうーーーーーー
貧血です、助けてください...((( このままだと出血死します...( *´ཫ`*) 大好きです、...(((((