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早朝特有の爽やかな風が、鮮やかな桃髪を揺らす
それはどこか幻想的で
儚く
ましてやこれから人々が恐れる鈍器を持ち
存在しないとされている生物を捕獲しに行く人間のものだなんて
うり
のあ
うり
のあ
うり
そう
今回の対象は龍
あの後、もふくんが詳しい資料を送ってくれたのだ
それによると、やつの体長は50メートルにも及ぶらしい
つまり意外とでかい
そもそも今回の依頼は5人で来たことが間違いだったのだ
つまり運営の伝達ミス
そんなことは置いといて
今回の作戦は
『銀龍たったの5人で包囲して一か八かの熱魔法でゴリ押し作戦』だ
手順を纏めると
①資料によると、銀龍は価値を司る幻獣だとされており、賽銭がある神社から出現する
②その神社を5人(じゃぱたつ、のあうり、ゆあん)で包囲
③朝4時になり、やつが姿を現したら一斉攻撃を仕掛け、動きを鈍くする
④熱魔法(リーダー専門)で全身を焼き、完全に意識を無くし、抵抗しなくなった所を網で捕獲
⑤依頼達成!!
である
ちなみにペア割りはあみだくじだ
うり
のあ
のあ
うり
じゃぱぱ
うり
のあ
じゃぱぱ
たっつん
たっつん
ゆあんくん
じゃぱぱ
うり
そんなこんなでふざけ合いながら山道を歩く
人里を荒らす龍が住み着いているなんて思えないほど
静寂な澄んだ空気が広がっていた
歩いて歩いて
歩いて歩いて
ようやく『異変』に気が付いたのはリーダーだった
じゃぱぱ
のあ
ゆあんくん
ゆあんくん
うり
ゆあんくん
ゆあんくん
ゆあんくん
のあ
じゃぱぱ
たっつん
うり
うり
たっつん
ゴロゴロ...
ガシャーン!!!!!
のあ
うり
たっつん
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあんくん
のあ
ゆあんくん
うり
のあ
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあんくん
のあ
ゆあんくん
うり
ゆあんくん
じゃぱぱ
たっつん
のあ
うり
そう
日本古来の神秘的な木造建築
の雰囲気は消え失せ
そこには焼け焦げ黒色に変色した木と
賽銭箱から溢れる
いかにも怪しい銀色の光があった
合流した彼らは思わず目を見合わせた
のあ
たっつん
うり
じゃぱぱ
ゆあんくん
のあ
のあさんが目を閉じて
独特な指型で手を振ると
彼らの目に、薄らと桃色のハイライトが入った
のあ
のあ
じゃぱぱ
たっつん
ゆあんくん
うり
銀龍
5人が一斉に散らばると共に
銀龍が甲高い鳴き声をあげた
恐らく、相手もこちら側の存在を認知したのだろう
その鳴き声は、まるで戦闘開始の合図のようだった
じゃぱぱ
のあ
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
彼らが放った魔法・攻撃が直線を描いて龍に飛んでいく
長い体躯の全身を攻撃するように
バラバラの場所にそれぞれが魔法を放った
しかし。
ゆあんくん
ゆあんくん
たっつん
じゃぱぱ
ゆあんくん
うり
うり
のあ
のあ
うり
たっつん
銀龍
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
のあ
うり
たっつん
ゆあんくん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
のあ
間一髪でジャンプして攻撃を避けた彼らの足元を
龍の美しい銀尾が通過してゆく
たっつん
うり
ゆあんくん
銀龍
龍は今の攻撃で体力を使ったようで
疲弊しているのが目に見えて分かった
のあ
じゃぱぱ
のあ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
うり
たっつん
体を捻り、大きく振りかぶる
足を地面に踏み締めると同時に、腕を龍に向ける
じゃぱぱ
指先から轟々と燃える炎が出現し
瞬く間に壁のように広げる
腕を思いっきり振ると、それは龍の全身に絡みついた
銀龍
龍の銀色の髪に炎が着火する
それらは一瞬で全身に広がり
龍は身を捩って抵抗する
しかし、血のように垂れる銀の塊が、それが無意味な事を表していた
のあ
じゃぱぱ
あの後、龍は30秒ほど抵抗したあと、完全に動かなくなった
もふくんの言う通り、熱魔法に弱かったのだろう
あれだけキラキラと美しい輝きを放っていた体表は
今は見る影もなく、焼け爛れた皮膚へと姿を変えている
傍から見たら恐ろしいだろう
のあ
ゆあんくん
のあ
じゃぱぱ
のあ
小指、薬指、中指を絶妙に曲げた、のあさんの指から
薄い水色の光が零れる
しなやかな手が龍の体表に触れると
そこを起点に光と泡のような輝きが広がった
のあ
たっつん
のあ
じゃぱぱ
ゆあんくん
うり
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
のあ
うり
ゆあんくん
のあ
たっつん
うり
ゆあんくん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
のあ
たっつん
うり
ゆあんくん
頭上を見上げると
太陽は燦々と輝き
小鳥は鈴のような声で歌を歌い
清涼な風が木々の枝を揺らす
「嗚呼、今日も平和だな」
それぞれがその思いを抱き
その場を後にした
爽やかな陽の光が彼らを照らしていた
こんにちは
このシリーズはこれで一応完結です
番外編とかは書くつもりでいますが。
気が向いたら他のシリーズも書いてみたいな、と思っています
まあ気が向いたらですけど。
特にこれ以上書くことも無いので
今回の登場人物たちの設定でも置いていこうと思います
ここから先は普通に蛇足ですので
読まなくても大丈夫です
じゃぱぱ 属魔法→熱、炎、火 割といじられキャラ。というより扱いが雑い。ごめんねリーダー。今回使ったのは熱魔法。この中ではいちばん強力。
のあ 属魔法→万能魔法 サポートタイプの魔法が主。攻撃系のものも僅かながら使える。お菓子大好き。ちなみに旅館で出たデザートは三色団子×5。
ゆあんくん 属魔法→精密魔法 機械とかを自由自在に弄れる。弓使いと2足のわらじ。今回は弓使いの方で活躍してもらった。最近は体力作りを頑張っているらしい。
たっつん 属魔法→雷魔法 高精度な雷魔法の使い手。人の鼓膜を軽率に破る。髪色が目立つので、よくヘイト買いに利用されているらしい。
うり 属魔法→音楽魔法 あみだの被害者。器用なので攻撃全般をバランスよく使えるが、最も得意なのはマイナーとされている音楽魔法。
もふ 属魔法→知識魔法 今回の功労者。MVP。神。この人がいなかったら、普通に戦って、普通に怪我してた。多分生け捕りは難しかったと思われる。焼肉は食べ放題にした。
女将さん 実は銀龍の被害者。数ヶ月前に初詣で、夫と長男を銀龍によって亡くしている。自分は第2子を身篭っており、行けなかった為、母子ともに無事。
銀龍 幻獣。本来はかなり硬い鱗を持つが、リーダーの熱魔法がよく出来ていたので、呆気なく敗れた。捕獲先では、少し研究に使われたあと、元の世界に帰される。
最後まで読んでくださった方
本当にありがとうございました