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借金取り
おい！出てこいよお前！
借金取り
いるのはわかっとるんやぞ！
借金取り
早く1000万返さんかい！
シンジ
……
俺の名前はシンジ
俗に言うニートってやつだ
消費者金融から金が借りられなくなって
闇金に手を出した
そしたらいつのまにか 利子が膨れ上がって
100万が1000万になった
借金取り
…また明日来るぞ
シンジ
ふぅ…
シンジ
こりゃまずいな
シンジ
外出してるところを
見つかりでもしたら終わりだ
見つかりでもしたら終わりだ
シンジ
早く返さないと
とはいえ金なんか一銭もない
なので海に入って死ぬことにした
シンジ
……
シンジ
夜の海はきれいだな
シンジ
思い返せば
クソみたいな人生だった
クソみたいな人生だった
怪しい男
ちょっとあなた
怪しい男
なにをしてるんですか？
シンジ
チッ
シンジ
止めても無駄だぞ
怪しい男
止めはしません
怪しい男
止めはしませんが
取引をしませんか？
取引をしませんか？
怪しい男
このボタンを見てください
シンジ
なんだこれ？
怪しい男
このボタンを押すと
怪しい男
1億円が手に入ります
シンジ
それさぁ聞いたことあるわ
シンジ
押すと1億年別次元に
飛ばされるってやつだろ？
飛ばされるってやつだろ？
シンジ
そんなもんいらねぇよ
怪しい男
そんなことはありません
怪しい男
しかしそのボタンを押せば
怪しい男
あなたの知らない誰かが
死にます
死にます
シンジ
へぇ
シンジ
知らない誰かかぁ
怪しい男
死ぬ人は決まっています
怪しい男
人殺しをした悪人です
シンジ
なるほどな
シンジ
世の中にも
貢献できるってわけか！
貢献できるってわけか！
シンジ
押させてもらおう
俺はボタンを押した
この後の後悔も知らずに
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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