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僕の願い

1 - 幸せの対価/桃青

♥

321

2022年09月19日

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夢を見ていたんだ

明るくて

楽しくて

素敵な"夢"

全てが輝いて見えて

"幸せ"で

みんなみんな仲良しで

笑ってた

みんな、笑ってた

でも、"何が"が足りなかった

"大切"ななにかが

"忘れて"はいけないはずなのに

大切なはずなのに

頭から何かが抜け落ちたようで

思い出せない

思い出せない

夢を見ていた

誰もいない

真っ暗な場所

どこにいこうとしても

どこまで歩いても

真っ暗なまま

何も変わらない

変われない

何にもなれない

どこにも行けない

この状況"なにか"と似ている

どうしようもなく

辛くて

苦しい、なにか

でも、ここがどこかも

似ている"なにか"も分からない

分からない

教室に行くと、1番に目に飛び込んできたのは"君"の席だった

いじめられている、君の

いつもと同じだと思っていた

1人孤立してて

俯いて

"苦しんで"居るのかと思ってた

だって昨日まではそうだったのだ

でも

今日は違っていた

君の席の周りには

沢山人がいて

みんな笑っていて

君が笑っていて

いつもみたいな貼り付けた笑顔じゃなくて

"無理"した笑顔じゃなくて

"本当"の笑顔で

その輪の中には

昨日まで仲の良かった友達もいた

ふと嫌な考えが脳裏をよぎる

いや、そんなはずない

そんなこと、ない

冷えきった指先をぎゅっと握りしめて、自分の席まで歩く

大丈夫

きっと、大丈夫

席を見ると、頭から水が掛けられた、そんな感覚になり、立ちすくむ

悪口の書き殴られた机

自分の居場所なんてなかった

どこからかクスクスと笑い声が聞こえた

ぼんやりと周りを見ると

笑っていた

みんなが笑っていた

こんなバカみたいな自分を見ていた

みんなが、見ていた

みんなが笑っている中

自分だけがみんなの輪に入れなくて

笑えなくて

苦しい

何が起きているかなんて分かんなくて

どうしたらいいかなんて分かんなくて

自然と顔が強ばって

笑えない

"彼"を見ていると

心が苦しくなって

でも、懐かしい感じがして

"知らない"のに

なんで

なんで……?

もう前みたいにはなれなかった

もう、幸せな頃には戻れなかった

結末は……もう分かりきっている

きっともう、変えられないのだろう

ずっといじめられている

みんな、みんな見ているだけだ

自分自身の幸せを

1番に願ってしまう

祈ってしまう

これが

"幸せ"を願った末路だ

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コメント

23

ユーザー

ん~…、分かりそうで分からない

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