夜、 ふみは自分の部屋でずっと考え事をしていた。
今日、あの時……… 教室から聞こえてきた言葉たちを 整理していた。
引田君………高校生になる前に 何かあったのかな………
病院? 確かに彼はこの前も遅刻してきた。 その時も「寝坊した」と 周りに話していた。
あんないつも笑顔で周りの人達に囲まれて過ごしている引田君が………
そういえば昨日の帰り、 私が 「昔から周りの人達に囲まれていたの?」って言った時一瞬だけ暗い表情していた。
彼は冗談だって言っていたけど、 やっぱり本当に何かあったとしか………
それを知らずとはいえ、 私は彼にあんな表情をさせてしまった。
ふみは彼への申し訳ない気持ちに 心を押し潰されそうになっていた。
朝、 結局悩んであまり眠れなかったふみは 魂が抜けたように歩いていた。
下駄箱に靴を入れた瞬間、
引田翔一
そう呼ばれその声のする方を見た。
牧屋ふみ
牧屋ふみ
引田翔一
引田翔一
牧屋ふみ
牧屋ふみ
牧屋ふみ
牧屋ふみ
うっすら笑顔を作る。
引田翔一
引田翔一
引田翔一
牧屋ふみ
牧屋ふみ
引田翔一
引田翔一
牧屋ふみ
牧屋ふみ
ふみが彼に背を向けた
引田翔一
引き留められ、 また彼の方に振り返った。
牧屋ふみ
引田翔一
引田翔一
牧屋ふみ
牧屋ふみ
引田翔一
引田翔一
引田翔一
引田翔一
引田翔一
引田翔一
ふみは一瞬何がなんだかわからず、 それを理解するのに時間が掛かった。
もしかして……… これは……… デート………? なのか?
いや、まだ付き合ってないし それは………ない………
引田翔一
ふみは軽く2回ほど上下に 首を振った。
カバンからスマホを取り出し、 ペンとノートを用意すると そこに自分の電話の番号とLIINNのIDを書き出した。
牧屋ふみ
牧屋ふみ
牧屋ふみ
律儀にお辞儀をして ノートの切れ端を彼に渡した
引田翔一
ふみはスタスタっと すばやく歩いていった。
その姿をクスッと笑いながら 静かに見守ると、彼も下駄箱に靴を入れ教室へと向かった。
いりな
牧屋ふみ
いりな
牧屋ふみ
いりな
ギクッ!!
いりな
いりな
なんだ、そっちね
牧屋ふみ
いりな
牧屋ふみ
いりな
いりな
ふみは硬直した。
コメント
2件
本当にありがとうございます✨ どんどんこれからも書いていくので、よろしくお願いします☺
話の中に入り込みました!すごく面白い☺続きが気になる〜