──君にとっての僕って
なんだったの?────
まふまふ
呟いて。足元の小石を蹴って。
君を探して帰った──
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次の日
まふまふ
布団から起き上がって、リビングに向かう。
母
まふまふ
キッチンで、母は朝食を作っている
母
ダイニングの椅子に座った僕に、母が言った
まふまふ
母
まふまふ
そらる……どうしてるんだ?
君がいなくなってから、セミの脱け殻みたいに空っぽだよ……
母
まふまふ
急にいなくなって……バイバイなんて、無しだからな……
母
少し怒ったように、母が言った
まふまふ
まふまふ
ハッとした
全然聞いてなかった
母
まふまふ
そう言って、僕の前に朝食を出す
母が、ポチッと、テレビをつけた
ニュースキャスターの声が聞こえる
ニュースキャスター
ニュースキャスター
ぱっ、と男の子の写真が映る。
ニュースキャスター
母
まふまふ
そこに写し出されたのは、「そらる」の姿。
母
まふまふ
母
母が僕を見た
まふまふ
一時の迷いもなく、僕は駆け出した
朝食も、一口しかかじってないのに。
母
母
まふまふ
背中にかかる母の言葉を無視して、玄関を開けた
まふまふ
まふまふ
まふまふ
流れる景色に、君が浮かぶ
チョコアイスが好きと言った君
セミの脱け殻に、驚いた君
バニラアイスに乗り換えた君
いろんな君がいた。
まふまふ
まふまふ
着いた
きっと、君がいる場所に
そう、僕らの秘密基地に。
まふまふ
がむしゃらに秘密基地に入る
まふまふ
まふまふ
君が
いない
まふまふ
……………君を探して
名前を呼んで
……それを見つけた…
まふまふ
まふまふ
机の上の、一通の手紙
僕は、それを開いた
白い無地の、シンプルな紙に、君の文字が浮かぶ
君
君
まふまふ
まふまふ
それから僕は、家に帰った
玄関を開けると、瞬間移動するみたいに母がきた
母
顔をしかめて、母が言った
まふまふ
せつなげに、僕が言った
夕方
ニュースで、君の遺体が発見されたということを知った
シャボン玉みたいに割れるということは、自殺を意味していたらしい
まふまふ
まふまふ
まふまふ
まふまふ
まふまふ
夏の初め、君に出会って
夏の終わりと共に消えてった
僕にとって君は───
まふまふ
完
コメント
65件
ごめんなさいね💦ちょっと真面目な話でして……笑 ありがとうございます!番外編書こうと思うんですけど、需要ありますかね?
ココのコメ欄怖い……^^; 切なかったです。( •̥ ˍ •̥ )
はぁ?意味わかんね