僕@屋上

幼馴染みのあずさ、しゅん、そして僕、こうすけ

幼稚園の時から三人一緒だった僕たちは、もう中学2年の秋だ

中学校も一緒のはずだった僕たちだが、

しゅんはお母さんが厳しいらしく、私立の学校に進学した

かれこれしゅんとは1年半ほど会っていない

学校の時間が僕たち公立の学校とは違うらしい

何度か遊びに行っていなかったので最近は行っていないのだ

あずさとは…話していない

もともと性格は真反対で、あずさはハキハキしているのに対し、僕は気が弱い

中学に入ってから段々女子と男子のグループが出来始めてしまった

違うクラスということもあり、今はほとんど話していない

あの頃が、懐かしい。

ガチャ

ガチャ

ガチャ

ピンポーン ピンポーン

ガチャ

そして、こうすけは話し始める

『水色』

僕らは水色

なりたてほやほやの

淡い光を灯す

5階建てマンションの屋上から

空を見張ってた

いつ変わるか分からない

色を追って

あの日僕らは

飛行機という

小さくて遠いものを

発見したんだ

赤い空に

お似合いの白い飛行機を

公園を走る僕らは

上を見つめる

飛行機より速く走る夢を見て

ああ

僕ら水色時

他人を見ない まだ子供

誰よりも他人(ﾋﾄ)の自分好き

限界って言葉を知らないんだ

飛行機に勝てる夢を見る

鳥に

なってみたい

今飛びたいと強く願う

その瞬間白い宇宙がちぎれてく

大きな翼を生み出して

白くて温かい

飛行機を超える勇気を

風よ吹いてこい

大風を僕らの翼に

力をください

新しい温もり感じ

今日も

屋上から空に恋をする