この恋の花を咲かせるために 第13話
その後も花実さんと温室の中を歩いて花を見た。
花実 和香
芭羽君って紫色似合うよね
花実 和香
紫色のヒヤシンスとかすごい似合いそう!
芭羽 依稚角
そうか?
他愛ない会話をしたり
花実 和香
できた?
芭羽 依稚角
できた
花実 和香
じゃあ私からね!
花実 和香
じゃーん!
花実 和香
さっき黄色のスターチスが好きって言ってたから黄色のスターチスと、
花実 和香
芭羽君に似合う紫色の!
花実 和香
ヒヤシンスもちょっとだけ入れてみたよ
芭羽 依稚角
センスいいな
花実 和香
ほんと?ありがとう!
花実 和香
じゃあ次は芭羽君の番!
芭羽 依稚角
どうぞ
花実 和香
わ…!!
花実 和香
可愛い〜!
芭羽 依稚角
よくわかんなかったから黄色と桃色のスターチスと葉っぱ入れた
花実 和香
すごいね芭羽君!めっちゃ可愛い!
花実 和香
バッグに着けとくね ありがとう!
芭羽 依稚角
こちらこそ
スターチスの花でドライフラワーを作ったりもした。
花実 和香
楽しかったね!
芭羽 依稚角
俺も楽しかった
花実 和香
芭羽君のセンスの良さにちょっとびっくりしたな……
花実 和香
何かしてるの?
芭羽 依稚角
や……別に大したことじゃないけど
芭羽 依稚角
親が絵描きでさ
芭羽 依稚角
家も結構絵ばっかだから嫌でも目に入るっつーか……
芭羽 依稚角
それでデザインとかはちょっとだけ
花実 和香
おー!
花実 和香
だからそんなにセンス良いんだ!
花実 和香
絵描きさんとかかっこいいね
花実 和香
憧れる!
普段誰にも言わないことを言ってどんなことを言われるのか不安だったけど
相槌を打って気さくに話を聞いてくれる花実さんにはなんでも話せる そんな気がした
ただいま作家の南川康介さんがサイン会を行っております〜!
無料でサインがもらえますので欲しい方はお早めに〜!!
花実 和香
…………え?
花実 和香
南川……康介さん…!?
芭羽 依稚角
…?
花実 和香
芭羽君!少しの間他のところ行ってきてもいい?
芭羽 依稚角
?いいけど……
花実 和香
ありがとう!ごめんね すぐ戻る!
芭羽 依稚角
……
わけも分かららず数分間ベンチで待っていた。
花実 和香
お待たせ芭羽君!
花実 和香
ごめんね待たせて!
芭羽 依稚角
あ……いや大丈夫だけど……
芭羽 依稚角
どこ行ってたんだ?急に走って……
花実 和香
あのね…!
花実 和香
私が大好きな南川康介さんがサイン会やってるって聞いて……!
花実 和香
それでどうしてもサインが欲しくて走っていって……
芭羽 依稚角
そういうことか、なら良かった
芭羽 依稚角
それで、サインは貰えたのか?
花実 和香
うん!紙に書いてもらった!!
芭羽 依稚角
良かったな
花実 和香
うんっ!
花実 和香
南川康介さんって小説家なんだけどね
花実 和香
私が1番好きな小説家さんで!
花実 和香
人生の本とか、感動もの沢山書いてていつも読んでるの!
花実 和香
将来あんな小説家になれたらいいなとか夢も与えてくれたくらいの人で……つい!
花実 和香
ほんとにごめんね、待ってもらっちゃって
芭羽 依稚角
全然、花実さんが嬉しいならなんでもいいし
花実 和香
…………
花実 和香
芭羽君っていつも私が欲しい言葉くれるよね
芭羽 依稚角
……?どういうことだ?
花実 和香
…ううん!なんでも!
花実 和香
行こっか!
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