本当にあれから10日もたっていない
なのになんでこんなことに…
コンコンコン
皇 千ト
皇 千ト
ガチャ
配達員が来た
役所の人が来ている服と同じだ
僕はその人の手に持っているものを見てゾッとした
配達員
配達員
皇 千ト
皇 千ト
ガチャ
そう言って配達員はその場を後にした
途端に我慢していた涙が一気に目から溢れていく
渡された赤紙は全部で5枚、そのうちに自分も含まれていると千トは断定した
皇 千ト
皇 千ト
僕たちは徴兵で醤油を飲んだりして体調をわざと悪くしていた
僕は読心のせいもあって元々体が普通の人より劣っていたから引っ掛かりはせずにいつも補充兵役という判定だった
しかし、人員不足なのか僕たちにまで『赤紙』が来た
皇 千ト
僕はみんなの悲しむ姿を想像した
途端に胸が痛くなる
僕は何度も「これは夢だ」と自分に言い聞かせた
しかし、運命は変わってくれない
皇 千ト
悩みに悩んだ末、僕はみんなに伝えることを決意した
でも、これはみんながご飯を食べた後に言おう
皇 千ト
僕は防空頭巾の中に赤紙を外から不自然に見えないように包んだ
数時間後
全員が揃い、食卓を囲む
皇 千ト
皇 千ト
踏分 誠一
踏分 誠一
いただきます!
物怪瑠衣
恵美 まどか
恵美 まどか
踏分 誠一
幸せな空間が広がる
今から僕はその空間を壊してしまうのかと臆していた
でも時間は止まってくれない
ご馳走様でした!
みんなが食器を片付けようとした時、僕は勇気を振り絞って声を出した
皇 千ト
恵美 まどか
恵美 まどか
皇 千ト
全員が不思議そうに千トを見つめる
皇 千ト
皇 千ト
皇 千ト
ポロポロポロ
物怪瑠衣
自然と涙が出てきた
星喰 右手
星喰 右手
皇 千ト
皇 千ト
言葉が詰まってしまった
でも、言わなければいけない
皇 千ト
立ちあがろうとした
しかし、泣いているから上手く足に力が入らないがどうにか動かした
防空頭巾の中を漁って僕は赤紙を出してみんなに見せた
皇 千ト
封筒の数は全部で5枚あった
空気が夏なのにこの空間だけとても冷たくなっていた
恵美 まどか
だが、みんな大体の予想がついていた
恵美 まどか
シーン
恵美 まどか
そしてまどかが封筒を破る(手でちぎる)音が部屋中に響いた
恵美 まどか
恵美 まどか
恵美 まどか
恵美 まどか
恵美 まどか
恵美 まどか
恵美 まどか
恵美 まどか
物怪瑠衣
枯柳 杖道
物怪瑠衣
物怪瑠衣
言葉が早口になっていた
冷静さを失っているのは一目瞭然だ
司波 仁
物怪瑠衣
枯柳 杖道
星喰 右手
皇 千ト
皇 千ト
星喰 左手
星喰 左手
皇 千ト
皇 千ト
星喰 右手
皇 千ト
皇 千ト
皇 千ト
星喰 左手
星喰 左手
星喰 左手
皇 千ト
皇 千ト
恵美 まどか
踏分 誠一
神柴 健三
恵美 まどか
恵美 まどか
踏分 誠一
神柴 健三
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主