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僕がそっと屋上の様子を伺うと血だらけの桃くんと

バットを持ったヤンキーがいた。

…は?

… スッ (扉を開け桃のところへ行こうとする

っ、!(青の腕を掴む

…なんで、なんで止めるの?

相手はバットやで!?あの桃ちゃんがやられてるんやッ…!

怖くないんか…!?

今出たら、桃ちゃんも青も両方…ッ。

…僕だって、怖い。

でも桃くんが死んじゃう方がもっと怖い

それに夏祭りの約束もしてるからね

…ッ、はぁほんまバカップルやな。(腕を離す

でも…何があっても死んだらあかんで

あったりまえ!

じゃあ先生と、桃くん助けるために人呼んでくる!

まかせた

…、ふー

ガチャ

ヤンチー

…あ?

…ッッッッッ!?

あ、おなんでここに…ッ!!

ヤンチー

“青” ? あー、なるほどな

ヤンチー

やっと見つけた。

…見つけた?

ヤンチー

あゝ、そうさ元凶をやっとな

元凶…?

ヤンチー

そうだ、桃がこうなったのも今からお前が死ぬのも全部お前のせいだ!

は…?何言って、

ヤンチー

こっちのセリフだ!!!

ビクッ

ヤンチー

桃は俺の光だった!誰よりも輝いて!かっこよくて!強くてッ!

ヤンチー

それじゃあ今はこんなざまだ!お前のせいで!

お前のせいでッ!!

ヤンチー

ガッ(青を殴ろうとする

バコンッ ゴッ

あ“ い“ってぇ…

ヤンチー

…なんでッッ、庇うんだよ。

…お前、青を殴ろうとしたな、?

ガッ (ヤンチ〜に殴りかかる

桃くん!

だめ…殴っちゃだめだよ

…っで、

なんで止めるのッ!!

青は殴られそうになって!

こいつ青のこと殺そうとしたのに!

なんで殴っちゃいけないんだよ!!

なんで青はそんなに自分を大事にしないの!?

ふざけんな!!

俺が言い放った酷い言葉を聞いた彼は

驚いたような、切ないような、そんな表情を見せた

…っあ、ごめ…

俺八つ当たりして、ごめ…

怖い、

怖い

怖い

あおに、大好きな子に嫌われたかもしれない。

そう思うと痛いとか寒いとか怒りとかそういう感情が全部「怖い」に書き換えられた。

ごめん、

ごめん、ごめんなさい

ぎゅッ

…え

ごめんね殴っちゃいけないって言って

桃くん僕のこと大好きだもんね

そりゃ怒るよね、(はは

理解できなかった。あんなに酷いことを言ったのに、

自分が抱きしめられているなんて

俺を抱きしめる手が暖かくて、それが懐かしくって、涙がたまる感じがした。

殴っちゃいけないっていうのはね

あいつが可哀想とか暴力反対とかじゃなくって、

桃くんが心配だからなんだ。

俺が殴るのに…?

うん

だって

優しい桃くんにとっては、体は痛くなくたって心が痛いでしょ?

拳も割と痛いしね、?

それに!そんな血だらけじゃ戦うに戦えないよ(ふふ

だから、ね?あとは任せて寝てな…?

…(目輝

そうだね、おやすみ…青

うんおやすみ

そう言った後の君の顔や声、雰囲気はもう一生忘れられないくらい

珍しく圧があって、瞳に色がなくて、眩しくて

かっこよかった。

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