ナチス
ふたりの夏季休暇は終わり、 ひとりの時間が戻ってきた。
今日も、留守番を全うして 正午を迎える。
ナチス
ナチス
「すぐ使えるように戻すなんね!」 との仰せだ。 私と日帝は何度も叱られている。
ナチス
ナチス
洗い場に並ぶのは 三つ並んだマグカップ。
時の流れは早いもので、 シェアハウスに誘われてから 半年が経過した。
はじめは、 日帝の提案だったんだ。
「不景気同士、仲良くしないか」と。
そうして俺たちの帰る家は 一戸になった。
稼いだ給料も、 一冊の家計簿のもとでまとめられた。
そうすると金銭管理は、 家賃・光熱費・ガス代・電気代等々を 三国でひとつにできるのだ。
俺の生活は楽になった。
…金銭面以外でも、 心がつながっていたのかもしれないが。
本日のメニューは サンドウィッチである。
ナチス
誰にというわけでなく、 そう問いかける。
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
野菜を切るだけなので、 「たまごサンド」に比べれば楽だ。
ナチス
そうして着実に サンドしていき―――
ナチス
気付いてしまった。
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
私は大量の昼食に、 目を細めて笑った。
ナチス
そうして皿を リビングテーブルまで運んだ。
ナチス
ナチス
ナチス
四角四面にきっちり畳んで、 ブランケットをソファの端に。
さて食べよう、と 思ったところで、
ナチス
ナチス
ナチス
日帝の猫耳が 鋭く音を拾ってしまうらしいなので、 消す前に必ず下げるようにしている。
というかそれが 癖になってしまっている。
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
ふいに日帝の挨拶が 飛び出したことに、 驚きが隠せなかった。
バタン。
飲み干した珈琲を手に、 実験室のドアを開く。
ナチス
ナチス
リビングに夕食を摂りに 戻って以来、 部屋の外へ出ていない。
どのくらい長く 熱中していたのだろうか…。
ナチス
昼間片付けたはずの ブランケット。 消したはずのテレビ。 そして、出しっぱなしの水。
彼奴らはともかく、 私がそんな風に散らかすことは 無いと思う…。
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
その結論に 正解を示すように、
ギシ・・・・
安物のベッドが きしむ音がした。
イタ王
イタ王
日帝
ナチス
日帝
うつ伏せになったまま イタ王に奥を押し潰される日帝を、 ぐぅっ…と見つめる。
ナチス
日帝
ナチス
イタ王
そう言うイタ王の、 優しく微笑まれた唇を見て、
ナチス
ナチス
…正直にならない方が 難しかった。
コメント
7件
最高すぎます‼︎共依存みたいになってる…?最高ってことですね!
尊い好きすぎる!!
最初の方は1人分しか作らずに怒られてそうだなぁこのナチさんは…😣💘絶対料理上手じゃんもう…!!つまみ食…味見させて下さい!!!😘