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あたしの好きな人には彼氏がいる

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あたしの好きな人には彼氏がいる

1 - あたしの好きな人には彼氏がいる

♥

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2019年12月15日

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志保

おはよ! 理子!

理子

おはよ~、志保

理子

あんたは朝から元気ねえ。

志保

理子に会えたからね!

三浦

おい、志保さんよ、俺はシカトか?

志保

あ、いたのか、でっかいの。

志保

器が小さすぎて見えなかったぞ。

三浦

お前朝から手厳しいな……。俺、なんかしたっけ?

志保

別に。

志保

じゃ、あたし先にいってるね!

理子

あ、待って、志保!

理子

行っちゃった……。

理子

クッキー作ったからあげたかったのに。

三浦

お、ひとつくれよ

理子

いやよ。これは志保に作ったの。

三浦

仲いーな、お前ら……。

理子

妬いた?

三浦

別に。理子、今日、うち来るんだろ?

理子

うん。

三浦

あいつも彼氏ができたらおとなしくなるかもなあ。

理子

……そうね。

志保

(腕組んでた腕組んでた腕組んでた)

志保

(私のモノ私のモノ私のモノ)

美佳

志保~、顔怖いぞ~

志保

美佳先輩!

美佳

ついでに、今日の朝練遅刻だぞ~

志保

す、すいません……

美佳

相談ならいつでも聞くよ?

志保

………、先輩、

美佳

うん。

志保

もし、好きな人に、恋人がいたら、どうします?

美佳

う~ん、とりあえず奪うかなあ。

美佳

あたし、美人だから断られたことないもの。

志保

(学校イチの美人に聞くことじゃなかった……)

志保

そうですか。

志保

ありがとうございます。

美佳

でも、志保、こんな時こそ、我が部の出番じゃない。

美佳

オカルト研究会なんだから!

志保

おまじないでなんとかなりますかね?

美佳

私に任せなさい!

志保

じゃあ、お願いします。

志保

好きな人は、親友なんですけど……

美佳

オーケー、オーケー!

美佳

3日ぐらいで仕上げるから!

美佳

バイ!

志保

ありがとうございます!

志保

あ……、遅刻決定だ……。

それから3日後……。

モブ

志保、三浦くん呼んでるー!

志保

え?

志保

理子じゃなくて?

三浦

志保、話がある

モブ

(告白…………、なわけないか。)

モブ

(三浦、理子と付き合ってるし。)

理子だけが、不安な顔をしていた。

志保

なに? 話って

三浦

俺、理子と別れることにした

志保

(マジで? 先輩のおかげ?)

志保

な、なんで!?

三浦

好きな人ができたんだ。

三浦

志保、付き合ってくれ。

志保

……は?

三浦

お前のことが好きなんだ。

三浦

今までは理子が近くにいたからわからなかったが、志保、お前、ものすごくかわいいぞ。

志保

(な、なんでなんでなんでライバルと!?)

三浦

志保!

志保

はい!

三浦

答えを聞きたい!

志保

無理です!

三浦

……理子が傷つくからか?

志保

うん!

三浦

……よし、今から、理子を呼んでくる!

三浦

腹をわって話合おう!

志保

わー! ま、待って……。

志保

なんでこんなことに……。

美佳

ごめん、志保。

美佳

おまじないの手順を間違って、なぜか三浦くんが志保を好きになっちゃった。

志保

なんてことしてくれてんですか!

美佳

まあまあ。

美佳

治す方法ならあるから。

志保

今すぐやってくださいよ!

美佳

ただ、副作用があるの。

志保

なんでもやります!

美佳

副作用は、一番好きな人を忘れることよ。

志保

……え?

美佳

このボールを、三浦くんに当てなさい。

美佳

そうすれば、三浦くんにかけたおまじないは消えるわ。

志保

そのかわり、あたしの理子の記憶も消える……?

美佳

そう。

志保

先輩……、嫌です!

美佳

そういうと思ったわ。

三浦

おーい、理子連れてきたぞ!

その時、美佳が、三浦に向かってボールをなげた。 投げられたボールは、綺麗に弧を描き、三浦の頭に当たった。

三浦

いて! なにするんですか!? 志保の先輩!

美佳

……志保? この人のことかしら?

志保

……、先輩!?

志保

(もしかして、先輩はあたしのことを?)

理子

ねー、三浦、話ってなによ~

三浦

む……? 志保、覚えているか?

志保

……あんたなんか、大っ嫌い!

三浦

はあ? あっ、おい!

志保は、階段を駆け降りた。涙が出てきて、とまらなかった。 先輩の気持ちに、全然気づけなかった。 先輩は、あたしのために、好きだったあたしの記憶を犠牲にしたのだ。

志保

きゃっ!!

モブ

いってえな。あ? 志保じゃん。

志保

同じクラスの……。

モブ

泣くほど痛かったのか?

志保

ううん、違うの……。

モブ

……お前さ、自己評価低いみたいだけど、お前、結構好かれてるぞ。

モブ

じゃなきゃ、変態百合野郎のお前なんか、今頃いじめられてるよ。

志保

なにそれ、ひっど……。

モブ

たまには周りのやつらにも眼を向けろよな。はい、ハンカチ。やるよ

志保

ありがと……

モブ

じゃあ、教室で。

志保

うん

志保は、クラスメイトの言った言葉を考えた。 自分には理子しかいなくて、理子にも自分しかいないと思っていた。

志保

サイテーじゃん、あたし……。

志保は、再び屋上を目指した。 大切な先輩と、思い出をイチから作るために。

理子

最近志保、さっぱりしたわよね

志保

そうかな?

三浦

おう。俺たちの邪魔もやめたしな!

志保

先輩と遊ぶのに忙しいから……。

美佳

あの、志保ちゃん! 少しいいかな!?

志保

先輩、呼び捨てでいいですよ!

美佳

まだ知り合ったばかりだし……。

志保

先輩!

美佳

なに?

志保

大好きです! ライク的な意味で!

美佳

……恥ずかしいことをいうなあ。君は。

みんな、みんな、ありがとう。

ーENDー

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