テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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少年達の怪異事件簿

第10話 - ｢怒｣

2024年12月02日

#怪異

#事件簿

#ホラー

#謎解き要素あり？

よざわ。

奏兎

…はぁ？

奏兎

僕が奏兎じゃない？

奏兎

はぁぁぁ…

奏兎

君は何を言ってるの？

湖葉音

いい加減に認めなよ…

雪

ねぇにぃちゃん、これなんの戦争？

晴

さぁ。よく分からん。

数分前に遡る。

湖葉音

ｺﾎﾝｯ、少しいいかい？

湖葉音

今は｢哀｣と呼んでくれて構わない

湖葉音

ところで、この餓鬼に聞いたんだけど…

湖葉音

そこのメガネ、君は本当に眼鏡なのかい？

奏兎

はぁ？僕眼鏡じゃなくて奏兎って言う名前があるんです！！

奏兎

ﾁｯ、覚えてろよ…

湖葉音

…(見切った。このまま押そう…)

湖葉音

君ってそんな人間だったのかい？

奏兎

…(やべっ、やっちまった…)

奏兎

…ﾁｯ…

奏兎

はぁ…

奏兎

…やっぱり兄貴は口うるせぇ奴だな…

湖葉音

やっぱり君だったか…

湖葉音

舌打ちの仕方にその目つき…

湖葉音

お前は｢怒｣、そうだな？

奏兎

ったく…せっかくあの自称神を天ぷらにする機会ができたってのに…

雪

あの、えーと、情報が多すぎて追いつかないんだけど？

奏兎

…俺は次男の｢怒｣だ。言うまでもないだろ。

湖葉音

まぁたしかに、僕が説明したからね

湖葉音

ま、僕が君のことについて説明してた時だって…

湖葉音

聞いてたのは眼鏡じゃなくて君自身だけどね

雪

えっ！！

晴

…じゃあ自分で自分の説明聞いてたって訳か…

晴

(なんか笑えるな…(ニヤける)

雪

ところでいかr

奏兎

なんたってお前はにやけてんだよ！！

湖葉音

怒った。

雪

ほんとだ、なんか滑稽だなぁ

湖葉音

滑稽の意味を間違えてるんじゃない？

湖葉音

そういえば本物の眼鏡は？

雪

それ私が聞こうと思ってたヤツ！

奏兎

あー、あのガキなら狭間で迷子だな。

湖葉音

え？

雪

は？

晴

ん？

湖葉音

おいおい待て待て弟よ

湖葉音

い、今…狭間って言ったか！？！？

奏兎

うん。あいつなら大丈夫だろ

湖葉音

なーにが大丈夫だ馬鹿者！！

奏兎

じゃああいつの視点とここにいる人間共に共有してやろうか…

湖葉音

お前…面倒事増やしやがって…

奏兎

まぁまぁ見てろ。

狭間にて…

奏兎

えっ！？師匠！？

師匠─化け狐─

あぁ…久しいな奏兎。お前は若くして死んだのか？

奏兎

さぁ…生きてるんじゃないですか？

師匠─化け狐─

そのよく分からないような疑問形のような話し方は辞めろ、と言っていたはずだが…

師匠─化け狐─

まぁいいだろう。

師匠─化け狐─

いきなりだが…

師匠─化け狐─

手合わせ願えないか？

奏兎

あの、さっきから急になんなんですか？

奏兎

僕をあの世に連れていくつもりですか？

師匠─化け狐─

違うから安心しろ。

師匠─化け狐─

で…

師匠─化け狐─

親に虐げられていたところを助けてやったのは誰なのか覚えているのか？

奏兎

紛れもなく貴方ですね。

師匠─化け狐─

なぜ分かっているのに分からないフリをするようなことをするのか…

師匠─化け狐─

我にはよく分からないな…

奏兎

川の上で正座してお茶を嗜んでいるあなたの方がよっぽどわけ分かりませんけどね

奏兎

ていうかそれ冷めないんですか？

師匠─化け狐─

うむ、本題に戻そう…

奏兎

(この…)

師匠─化け狐─

我はお前がどれだけ成長したのかこの目で見てみたいのだ…

師匠─化け狐─

やるのなら、先に相手の肩に手をつけた方が勝ち…

師匠─化け狐─

うむ、これが良い。

師匠─化け狐─

手合わせ、願えるか？

奏兎

全く師匠は…

奏兎

帰る時も、用事もいつも急に申し出てくるんですから…

奏兎

仕方ないですね。

奏兎

付き合ってあげます

師匠─化け狐─

ほう、やる気になったか…

師匠─化け狐─

ならば両者本気を出さねばならぬ…

奏兎

えぇ、もちろんそのつもりで…！

両者刀を抜いた。同時に刀と刀がぶつかる音も。

哀｢…狐…どこかで…｣

ｷｨﾝ!!!

師匠─化け狐─

ほう、そう来るか…

師匠─化け狐─

ずっと自分の身を守ってても意味は無いと言ったはずだが…

奏兎

…ﾌｯ

師匠─化け狐─

汝、技術は克服していたのか…！

師匠─化け狐─

我は感心したぞ

哀｢…止めないの？｣晴｢いや、あいつなら特に問題はないと…｣雪｢この前人間が出来るわけない武術使ってたもんね。その気持ちわかるよ。｣

師匠─化け狐─

でも甘かったな

師匠─化け狐─

背後に隙がありすぎる！

奏兎

引っかかりましたね師匠

ｽﾄﾝｯ…

奏兎

これは貴方の肩に手を置けばいいだけの簡単な勝負ですよ。

師匠─化け狐─

うむ…我ながら失態だ。

師匠─化け狐─

判断力が衰えていたか…

師匠─化け狐─

さすがだな、我が弟子よ

師匠─化け狐─

我も頭脳戦を鍛えるとしよう…

奏兎

そういえば…師匠って化け狐なんですか？

師匠─化け狐─

何度もそう言っていただろう…

師匠─化け狐─

なのにお前は…

師匠─化け狐─

｢そんなわけないでしょ…｣

師匠─化け狐─

｢妖怪なんて本だけでしょう？｣

師匠─化け狐─

などとほざいて我の話なんて物差しの1寸も聞いてはいなかったろう！！

奏兎

妖怪なんて、この目で見るまで空想だと思うのは常識なんじゃないですか？

師匠─化け狐─

うｯ…それは…

師匠─化け狐─

こやつ…口までうるさくなって…！！

奏兎

…(ドヤ顔)

(よほど仲良いんだろうなぁ。)

次回─｢■｣─

この作品はいかがでしたか？

3件

今回もめちゃくちゃ良かったよ！！！！うん！やっぱり本物じゃなかったね！！！ってか…怒は次男なんだね！！まぁ…今は関係ない話かな？(？) 狭間に居るらしいけど大丈夫か〜？(？) あら、可愛い師弟が手合わせしててほんわかするわ〜！！！(？) え？！師匠は化け狐なんだね！！！次回も楽しみに待ってるね！！！！

よざわ。

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