TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

……

(少し早く着きすぎたな…)

東雲

あっ、天馬さーん!

東雲

すみません、待ちましたよね?

い、いや。さっき来たばかりだ。

東雲

えー、そうっすか?

東雲

てっきり、俺とのデートが楽しみで早く着きすぎたのかと思いましたけどw

デッ…!?

東雲

なーんて、冗談で……

…〜//

東雲

東雲

あ、えーっと…

…すまない、行こう。

東雲

は、はい。

(…デート…いや、冗談だが…)

東雲

…あー、えっと、その服いいっすね。結構高いやつ。

あ、分かるのか?

東雲

ファッション好きなんで。このブランドいいっすよね。よく着るんですか?

ああ、着心地が良いのでな。

東雲

めっちゃ金持ちじゃないですかw

そんな事は…

東雲

天馬さんってバイトしてるんですか?

いや、してないぞ。

ただ…金に関しては、幼い頃からコンクール等で得た賞金が山ほどあるからな。困らないんだ。

東雲

え、すご!

いや…まぁ、そんな大した事じゃない。

東雲

いやいや、普通に凄いですって。

…えっと、その、東雲…さんは、

東雲

彰人でいいっすよ。

え?

東雲

下の名前「彰人」なんで。

じ、じゃあ…彰人は、普段どんな服を着るんだ?

東雲

俺っすか?俺は…うーん、

東雲

今着てるストリート系とか、ナチュラル系ですかね。

東雲

天馬さんみたいなきれいめでシンプルなのはあんまり着ないですかね〜

そうなのか。似合いそうだが。

東雲

えっ、そうですか?

東雲

ん〜…なら、着てみるのもアリですね。

本当か?なら、映画まで時間あるし寄るか。

東雲

え?どこにっすか?

俺がいつも行ってる服屋だ。ここから近いから。

東雲

え!?けど、俺そんなに金無いっすよ。

何言ってるんだ。俺が出すに決まってるだろう。

東雲

え!?いやいや、いいですって!流石に遠慮しますよ!?

む、何故だ

東雲

いや、だってほら…そんな高いもん貰うなんて…

俺が贈りたいと思ったから、いいだろう。まぁ…もちろん彰人が嫌がるなら強制はしない。

東雲

いや、嫌とかじゃないですけど…むしろ嬉しいですし、

なら行こう

東雲

え!?

東雲

(結局流されて来ちまった…)

これとかいいじゃないか。

東雲

あ、確かに……って高!?

値段は見なくていい。気に入ったのを選んでくれ。

東雲

は?!いやいや、いくら何でもそれはちょっと…!!

東雲

(この人…金銭感覚バグってんのか…?)

東雲

(さっき冗談で言った「デート」にも反応してたし…もしかしてこの人…)

東雲

(俺の事好……)

東雲

(な訳ねぇだろ!!!)

東雲

(あー、あれだ。この人多分友達いないから(←失礼)楽しくてついつい沢山奢ろうとしちゃってるだけだ)

彰人、こっちも似合いそうだが…

東雲

あ、あの〜、天馬さん?

司でいい。

東雲

えっ?じ、じゃあ司さん?

なんだ。

東雲

流石にちょっとこれは…自分で出しますよ。

こういう時は素直に甘えるべきだと思うぞ。あ、これもいいな。

東雲

(聞いちゃいねぇな…)

東雲

(……ま、あんまり断ると失礼か。)

彰人、これどうだ?

東雲

あっ、いい!それめっちゃいいっすね!

お、気に入ったか。

それとこれ、着てみてくれ。

ああ、あとこれも。

東雲

え、多くないっすか?

安心しろ。後で全部買うから。

東雲

え???

それとこれ。気に入ったものだけでいいから着てみてくれ。

東雲

どーっすか?

……あぁ、すごく似合っている。

東雲

(この人が選んだ服、全部俺好みなんだよなぁ)

どれも似合っていたな。全部買うか。

東雲

いや!!流石に1枚でいいです!

む……

…なら、何でも好きなのを1枚選ぶといい。

あ、値段は見るなよ。

東雲

(「気にするな」じゃなくて「見るな」か。)

東雲

(んー……じゃ、これがいいな。)

東雲

じゃあ…これっすかね。

それか。よし、分かった。

会計済ませてくるから、ちょっと待っててくれ。

東雲

ほ、本当にいいんすか?

ああ。もちろん。

東雲

(やっぱあの人金銭感覚バグってるわ…)

東雲

(ちょっと無愛想だけど、やっぱいい人なんだよなぁ。)

東雲

(絶対あの人友達いないわ←失礼)

よし、そろそろ行こう。

東雲

あの、ありがとうございます!

このくらいならいつでも買ってやる。

東雲

あの…えっと、単純に疑問なんですけど、なんでそこまでしてくれるんですか?

東雲

ほら、そういうのって普通彼女とか…好きな人とかに…

……知ってる。

東雲

え?

行くぞ。

東雲

え!?ちょ、

東雲

(マジでわかんねぇ〜〜〜)

東雲

んー!面白かったっすね!

そうだな。

東雲

いやー、ありがとうございました!めっちゃ楽しかったです!

こちらこそ…ありがとう。俺も楽しかった。

東雲

(おっ、嬉しそう)

東雲

司さんて、意外と顔に出ますよね。

え!?な、何がだ?

東雲

ほら、さっき嬉しそうな顔してましたし!

そ、そんな顔してたのか…?

東雲

はい!最初はちょっと無愛想だな〜って思ってましたけど、優しいし意外と分かりやすいし。

東雲

司さんさえ良ければ、また遊びに行きましょうよ。

も、もちろん!

あ、でも…次来る時は、恋人としてがいいな。

東雲

え?

ずっと前から好きだった。

俺は…無愛想だし、冷たいと良く言われる。けど、彰人は…そんな俺にも、分け隔てなく接してくれて、

話しかけてくれて、すごく嬉しかったんだ。もちろん、仕事だからってのもあるだろうが…

だから俺は…

東雲

ち、ちょっっと待ってもらえます??

東雲

あの、えっと、ちょっと処理が追いつかないっていうか…//

東雲

あの、えっと!え?!///

東雲

す…………好きって言いました?聞き間違いですよね?

言った。聞き間違いじゃない。

俺はお前が好きだ、彰人。

東雲

はぁぁ!?///

東雲

いや、だってほら!!俺ら男……

恋愛感情に性別なんか関係あるのか?

東雲

あッ……るとは、言いきれないですけど、

東雲

でも、やっぱ普通じゃ…

ならこの場でハッキリと断ってくれ。

東雲

えっ

お前が男を恋愛対象としてないのは知っている。まぁ、俺は「男」が好きなんじゃなくて「彰人」が好きなだけなんだが…

ハッキリ「付き合えない」と言ってくれれば、俺はもうそれ以上言わない。

東雲

あの、

だが、諦めはしないからな。

東雲

…だが不快なら、今後一切関わらないと約束しよう。

東雲

不快じゃないです!

東雲

あ、でもやっぱりまだ分からないというか……急すぎると言うか…

東雲

……司さんのことはいい人だと思ってますし、もちろん好きです。

東雲

ただ、その「好き」が貴方と同じ「好き」かどうかは…ちょっと、

…そうか。

東雲

半端な気持ちで付き合うのは嫌なんで、しばらく考える時間もらえませんか?

もちろんだ。

今日はありがとう。楽しかった。

東雲

こっちこそ!色々とありがとうございました!

東雲

(「考える時間を下さい」って…)

東雲

すぐに断らない時点で答え出てるようなもんだよなぁ…

東雲

いや…でもやっぱ分かんねぇし…

東雲

半端な気持ちで付き合うのはあの人に失礼だから…そんな事はしたくねぇし…

東雲

それに…男だし…

東雲

……分かんねぇぇ!!!

東雲

よし!!寝る!おやすみ!!

……

え?

あれ?え、俺、告白…したのか?

ん?

え、ちょっと待て、一旦冬弥に電話しよう(?)

冬弥

「はい、冬弥です」

と、とと、冬弥!俺は告白したのか?!

冬弥

「えっ?と、とりあえず落ち着いて下さい。」

いや、あの、なんだ?ほら、えっと…

冬弥

「先輩、落ち着いて…何があったのか説明してもらえますか?」

冬弥

「…東雲さんに告白した?!」

ああ……どうやら…

あぁぁぁあ……どうしよう…絶対引かれた…嫌われた…

冬弥

「そんなに悲観しないでください。まだ返事は保留なんでしょう?」

そうだが、彰人はやはり男は恋愛対象と思ってないんだ…

もう望みないだろう……はぁぁ…

冬弥

「いえ、分かりませんよ?東雲さんはお喋りな方ですけど、司先輩には特別饒舌らしいですし。」

そ、そうなのか…?

冬弥

「はい。神代さんが『東雲くんって天馬さんの事好きなのかな?』って言ってたくらいなんですから。」

え!?!?

冬弥

「はい。だから…多分大丈夫ですよ。」

そう…そうか……

すまない、冬弥。ありがとう!おやすみ!

冬弥

「いえ。おやすみなさい。」

……冬弥も神代さんと随分親しいんだな。

うーん…そういえば…やっぱり「神代」って名前どっかで聞いた気が…気の所為か?

うむ…どうだったかなぁ…

続く

そのコンビニ店員に恋をする

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1,224

コメント

8

ユーザー

ついにですか! よし!冬弥くん!次は君の番だ!!!!

ユーザー

やっと!!やっとか……😭😭彰人のこと好きすぎて、無意識に告白しちゃったんだね🤩🤩🤩💥💥 もしかして、2人高校一緒だったとか無いですか……(願望)😋😋😋😋

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚