テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ある日の冬...

カップル同士がよく集まる広場「lover garden」にて佐越と桜が来ていた

佐越

...

...

桜は頬を真っ赤にしながら目も会わせられない状態になっていた。

だが、肝心の佐越はというと...

佐越

(ああ...俺も...彼女、欲しいなー...アハハ...)

この男、あまりにも鈍感過ぎた

コイツ、彼女の気持ちにまったく気づいていない

一応...桜も桜でアプローチをかけてたりしてたが、このオタクは気づかない

..ねぇ!

佐越

え、え?何?

もう...何の為に出掛けたと思ってるの!?

佐越

ヘ!?何かご、ごめん...

せっかく、二人で来たんだし...

佐越

え?

なんもない!それよりほら、私を...見つめて...?

佐越

あわぁ!?ちょっ...

今、佐越と桜は顔の距離がキスが出来てしまう程の短さで二人共両方の瞳を見つめている

佐越

...

...その...

私の...事ってどう思ってるの?

佐越

...ああ...

佐越

君は...正直に言わせてもらうと...

佐越

ずっと側に居てやりたい子...かな

!?///

えっ..あ....えーと...///

佐越

君はどう思ってる?オレの事...

あ...ぁ....///

す、好き...だよ?///
もちろん...

佐越

フッ、そっか

佐越

俺も大好きだ

....///

そんな完全なるカップルになっている二人。

その時、どこからか男性の声と何かを痛め付けてるような音が佐越と桜に聞こえた

佐越

...なんだ?

...

佐越

ちょっと見てくる

え?で、でも...

佐越

大丈夫、すぐに戻って来るからさ!信じてくれる?

...わかった...早く、戻ってね?

佐越は音のする方へと進むと虐待と言っても不思議じゃない光景があった

黒いスーツ姿の男性二人が佐越が昨日公園で会った彩香 津久見を何度も何度も蹴っていた

佐越

...!?

男性1

この役立たずがァ!!さっさとくたばれやゴラァ!!

男性2

何回も言ったよなぁ!?ヘマはするなってよぉ...!

男性2

なのに、何回も何回も何回も何回も何回も何回も失敗しやがって!!おかげで俺らの会社は赤字なんだよ!!ボケぇ!!

佐越

おい!何やってるんだ!!

男性1

はぁ...はぁ...ァン?

男性2

誰だ?お前は?こちとら今説教中なんだよ...!さっさと立ち去れ

佐越

だからってやりすぎだろ!この子も感情を持ってるんだろ?感情を再び無くしてどうする!?それじゃあ意味ねぇじゃねえか!?

男性1

...感情ねぇ?ったくせっかく与えてやってあれほどじっくり教え込んだのに実戦じゃ何度も失敗する、

男性1

使えねえな...もうコイツはスクラップにして新しくまたやるかなぁ~...

佐越

...は?

お母さん...?どうして...?

男性2

だよな、代わりはいくらでもいる、放棄した方が得するよな

お母さん!怖いよぉ...ひとりぼっちはやだよぉ!!

佐越

見捨てる...のか?

ご、ごめんなさい...ごめんなさいごめんなさい....!!

僕、謝るからぁ...ちゃんと言う事聞くからぁ...

だから....見捨てないでぇ!!

男性1

当たり前だろうが?このゴミはもう使えない

男性1

だからもう...

「お前は...もう」

「用済みだ」

男性1

『用済み』だ

佐越

...ぶさけるな...!!

佐越

...俺やその子も...桜も...「道具」なんかじゃない...!!

佐越

許さない...許さねぇ...!

佐越

てめえら...

佐越

この悪魔がァァァァ!!

そう言うと男性にまるで『人格』が変わったかのように顔面に拳を叩き込む

男性1

ぐわぁ!?

男性は勢い良く飛ばされ、次の男性を狙う

男性2

な、なんだぁ!?お前は!!く、くるな!

男性2

ゆ、許してくれ!頼む!俺は...俺だけは見逃してくれ!

佐越

...俺は思う

男性2

へ?

佐越は上を向くとまた何かを呟き始める

佐越

この世で最低な野郎はいる...

佐越

特にイラつくのは...「自覚」してねえヤツだ

佐越

「それが常識だから」、「面白いから」とか言って人に迷惑しか掛けてない事に気づいてなくて猿より知能が低くて脳がまったくない外道

佐越

お前はそれの上位互換だ、このスクラップ野郎

男性の顔が蹴り飛ばされ、バターを入れて挟んだようなパンの顔面になりながら倒れる

佐越

...ハッ!

佐越

あれ、俺なにやって...

佐越

それよりあの子は...!?

津久見

...

佐越

大丈夫?ずいぶんとケガをしているけれど...

津久見

...っといてくれ

佐越

津久見

ほっといてくれ...!私は誰も頼らない

津久見

この世界は腐っている...!自分の為なら自分の友人だろうが家族だろうが簡単に裏切る!

津久見

そんなやつらの言葉なんて信じない...

佐越

...だよね

津久見

...

津久見

...何だって...?

佐越

みんながみんなって訳じゃないが...確かにああいう野郎共は多い

佐越

俺も昔母親に捨てられたから...

津久見

...お前もか...?

佐越

ああ、だから君の言ってる事は分かる

佐越

苦しい程に...

津久見

...すまない、無責任な事言ってしまって...

佐越

いや、いいんだ

佐越

俺もあそこまでは堕ちたくねえからね

佐越

ところで...君、これからどうするの?

津久見

私には...行き場所はない...

佐越

なら、ラッキーだね、君は

佐越

だって、今できたんだから

津久見

...え?

佐越

俺の家に住まないかと聞いているんだよ

津久見

なっ...?

津久見

何故、そういう理論になる?それに私が居ても邪魔者になるだけだぞ...?

佐越

いいよ、別に

佐越

俺、誰かの為に役立つなんてなかなか無いし

佐越

このまま放置するのも、そんなのはただの悪魔だ

津久見

それはそうだが...!!

佐越

それに

佐越

君は「道具」じゃない

佐越

外見が違っても、中身は俺達と同じ、純粋な「人間」じゃないか

佐越

俺は、そういう子は大好きだよ

津久見

...

津久見

いいのか...?1人の方が楽じゃないか...?

佐越

悪いけど、君と似たような子を住ませてるから問題ないよ

津久見

...

津久見

やっと...信じていい者が現れたか...

津久見

素直に言うと私も人を嫌悪したくはなかったんだ...

津久見

お前みたいな救ってくれる奴がいるって、そう...思いたかった...

津久見

そして、空想は現実になった...

津久見

言っておくが...裏切ったら...お前も...すべて...すべてを...破壊してやるからな...

佐越

...あ、ああ。絶対裏切らないから...

...

私だけじゃダメなの...?

木の後ろに隠れながら、死んだ魚の目で佐越と津久見とのやり取りを桜はこっそり見ていた

ビルスティリー島、ある建物にて...

少女

し、失礼します...!

扉を静かに怯えた声で開き、コーヒー入りのカップを持ちながら入る

...おや?

どうしたのかなァ...?

少女

ひっ...!

ああ、すまないすまない。別に君を怖がられさせる気はないんだ

それで?何の用事かな?

少女

え、え、え、えっと!こ、コーヒー...入れてきました!!

コーヒー...?

そうか、君が!君が!!持ってきてくれたんだね!?

少女

は、はい...あ、あ、あの...自信作...なので...飲んでもらいたくて....

少女

マスターに...

...

ククッ...!!

アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!

少女

...!?

フハハハハハハハハハハハハハハ!!

なんて嬉しいことなんだ!彼女の「想い」がわかった!わかったぞぉぉぉぉぉォォォォォォォォォォォォォォ!!

少女

ひっ...!!なんかこ、怖いよぉ...この人

ん?

少女

はひぃ!?

「怖い」と言ったか?私の事を「怖い」と?

少女

ご、ごめんなさい!!ちがうんです!!別にマスターの事を嫌い訳で言ったんじゃないんですぅ!!

少女

た、ただ私はまだ新人なので...あまり慣れていなくて

ふむ...確か君はまだ、ここに来て二週間しか過ごしてないな...

まぁ...その内慣れるさ

頑張りたまえ

少女

わ、わかりまし...

所で

少女

ひゃあ!?

謎の人物は少女に顔を近づけ、あることを問う

君は私の事をどう思っている?

少女

へ...?あ、うーんと...

少女

まだ怖くて、恐ろしくて、かなり変な人だけど...

少女

私を引き取ったり、優しくしてくれたり、一応いい人だなぁとは思ってます...

それは、本音かね?

少女

はい!それは確かです

...

peeeeeeeeeeerfect!!oh、yes!!

少女

....?

私の事は怖いが嫌いじゃないと...

うーんいい、いいぞ!本当の気持ちを良く私にさらけ出してくれた!

これからも...あ...

コーヒー飲むの忘れてたなぁ...だから私はまだまだ甘いのだ...まったく...少しは彼女の気持ちを考えられないのか!私め....

と独り言をいいながら、コーヒーを飲む

少女

(な、何言っているんだろう...この人...)

うーむ...これは....

...もう少し苦くしたらどうだ?

少女

え?お味が気にいらない...のでしょうか?

いや...味自体は完璧だ、まさに私好みの味だ

しかし、苦みの方がいいという人の時は...というのも

私自身、未だにブラックコーヒーが飲めないというギャップがあるんだ...

少女

(それ自分で言うの!?てか自覚してるの!?)

もう少し苦みを強めにした方がいいだろう

砂糖が結構入ってるし、完全に甘みが好きな人のタイプだよ、これは

少女

な、なるほど...しかし何故自分からアドバイスを...?

さっき言った通り、味自体は物凄く旨い

だが、もし苦みの方が好みな人に飲ませる場合、もう少し苦みを強めにしたらいいんじゃないかと思ってな

少女

あ、ありがとうございます!

少女

えっと...失礼します!

そう言うと扉を閉め、去っていった

...おかわりをしたかったのだが...

言いそびれたか...

まぁいい、それより

その瞬間、固定電話の着信のメロディーが辺りに流れる

それを手に取ると...

何度言ったら分かる?私はもう戻らない!

...社長の座を譲られても、そんなのもう通用しないぞ...

何故、わざわざ20年前、私の失態の責任を取るために開発者の私自身が会社を辞めたのというのに

何でまた着任させようとする?

私が戻るというのはせっかくの自分の覚悟を台無しにするという事だぞ?私に恥をかかせる気か!

というか、私じゃなけれど他に似合う社長がいるだろう?

いいか、これで最後だから良く聞け

私は!もう!開発者ではない!今は、ただの一般人に成りすましたサイコ野郎だ!!分かったか!!

電話を切り、ため息をつく

......

何だ...これは?

この人物の名は...

『佐越 匠』...か

この作品はいかがでしたか?

48

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚