一覧ページ

見栄っ張り

第1話 - 第1話

130

2025年04月05日

#妖怪学校の先生はじめました

#妖はじ

#学隊

#隊学

#監禁

途山

ｶﾞﾁｬ

烏丸蘭丸

…おかえり。今日も残業？

蘆屋道満

…えぇ。少しやらなければいけない作業がありまして…。

烏丸蘭丸

…最近残業ばっかりじゃない…？

烏丸蘭丸

顔色も悪いし、休んだ方が良いよ。

蘆屋道満

…いえ、結構です。

蘆屋道満

……それに、やっておかなければいけない事も多いですし、休んでいる暇なんてありませんよ。

蘆屋道満

…明日も残業なので遅くなります。…一緒に居る時間を中々作れなくてすみません。

蘆屋道満

埋め合わせはまたしますので。

ﾌﾗﾌﾗ…

烏丸蘭丸

…そんな事どうでもいいよ。

烏丸蘭丸

…あっちゃん、ほんとに無理しないで…？

蘆屋道満

…いえ…。

蘆屋道満

…もう遅いので蘭丸さんは先に寝てください。

蘆屋道満

…私はこの書類を整理してから寝ますので。

烏丸蘭丸

…あっちゃん、休んだ方が良いって。

蘆屋道満

…結構です。私の事は気にしなくて良いですから。

烏丸蘭丸

あっちゃん…！！

ﾊﾟｼ…(手掴

蘆屋道満

…っ！

蘆屋道満

大丈夫だって言ってんだろ…！？

(振払

烏丸蘭丸

ﾋﾞｸｯ)

蘆屋道満

…ぁ…。

蘆屋道満

…すみません…。

蘆屋道満

……あ、の…。…手、大丈夫ですか…？

烏丸蘭丸

…うん、大丈夫。

烏丸蘭丸

僕の事は気にしなくて良いから。(ﾆｺ

烏丸蘭丸

…でも本当に休んで。

烏丸蘭丸

……お願いだから…。

蘆屋道満

……分かりました…。

蘆屋道満

”今日は”休みます。

烏丸蘭丸

……うん。

烏丸蘭丸

(…”今日は”…か。)

烏丸蘭丸

(…お願いだから見栄張らないでよ…。)

烏丸蘭丸

(…それで倒れたら意味ないじゃん…。)

烏丸蘭丸

(……言ったってどうせあっちゃんは聞いてくれないだろうけど……。)

烏丸蘭丸

(…僕、どうすればいいのかな…。……ねぇ、あっちゃん。…教えてよ。)

ﾖﾛﾖﾛ…

(躓

蘆屋道満

ぁ…！？

烏丸蘭丸

…！

支)

烏丸蘭丸

(…熱い…っ…。)

烏丸蘭丸

…ねぇ、あっちゃん。…熱、あるんじゃない？

蘆屋道満

…熱なんてありませんよ…。(ﾌｲ

烏丸蘭丸

……嘘つき。

蘆屋道満

…！？

烏丸蘭丸

知ってる？

烏丸蘭丸

…あっちゃんって、嘘つく時絶対目を逸らすの。

烏丸蘭丸

……隠し切れてるつもりだった？

蘆屋道満

…さぁ？…何の事でしょうか……。

烏丸蘭丸

…はぐらかさないでよ。

蘆屋道満

…。

烏丸蘭丸

……ねぇ、何でそこまであっちゃんって見栄っ張りなの？

烏丸蘭丸

…学園長って、そこまでフラフラになりながら働かなきゃいけないものなの？

蘆屋道満

……別に…、私が勝手にやってるだけですよ…。

烏丸蘭丸

…じゃあ辞めてよ。

蘆屋道満

…どうしてですか？

蘆屋道満

私は”学園長”なんです。…学園の為に頑張るのは当然の事でしょう？

烏丸蘭丸

頑張りすぎなんだってば…！

烏丸蘭丸

こんな状態になるまで頑張る必要ある…！？

蘆屋道満

…うるさいですねぇ…。

蘆屋道満

別に私の勝手でしょう…？

烏丸蘭丸

……何その言い方…。

烏丸蘭丸

僕はあっちゃんが心配で…っ＿＿

蘆屋道満

…それが余計な”お節介”だって分からないんですか？

烏丸蘭丸

……は？…お節介…？

蘆屋道満

…えぇ、そうですよ。…貴方は私の為に言ってるつもりなんでしょうけど、私にとっちゃあ迷惑です…。

烏丸蘭丸

…あっちゃんが頑張ってるのは僕だって知ってるよ…！

烏丸蘭丸

でも、頑張りすぎて動けなくなったら今までのあっちゃんの苦労も努力も…全部水の泡になるよ…！？

烏丸蘭丸

僕はそう思って…っ＿＿

蘆屋道満

大丈夫ですから…！

蘆屋道満

……退いてくださいよ…。

蘆屋道満

やらなきゃいけない事がまだあるんです…。

烏丸蘭丸

…っ！

ﾊﾟﾝｯ(頬叩

蘆屋道満

ぃ”ってぇな…！何すんだよ…っ”…！！

烏丸蘭丸

…いい加減にしてよ…っ…！！

烏丸蘭丸

いい歳こいたジジイの癖に何カッコつけてんの！？

烏丸蘭丸

あっちゃんって昔から”気持ち悪い”くらい見栄っ張りだし意地っ張りだよね！

蘆屋道満

あ”ぁ…！？ジジイはテメェも一緒だろうが…！！…後気持ち悪いってなんだよ…！！！

烏丸蘭丸

僕はあっちゃんみたいに意地も見栄も張ってない…！！

蘆屋道満

俺は完璧で居ようと努力してるだけだ…！！

蘆屋道満

俺は”アイツ”に勝つ為にずっとっ＿＿

烏丸蘭丸

…また晴明…？

蘆屋道満

…！

烏丸蘭丸

……あっちゃんってさぁ、昔から晴明晴明って馬鹿みたいだよね。

蘆屋道満

は…？

烏丸蘭丸

…僕とこうやって一緒に居るのだって…、ただ都合のいい駒として利用してただけでしょ？

烏丸蘭丸

晴明に勝つ為に必死だもんね。

烏丸蘭丸

昔から晴明晴明ばっかり言って…、都合のいい時だけ僕を呼び出して…＿＿

烏丸蘭丸

…僕の事…、何だと思ってるの？

蘆屋道満

そんなの恋人に決まって＿＿

烏丸蘭丸

…恋人？

烏丸蘭丸

…何処が？

烏丸蘭丸

…そうやって晴明に勝つ事ばっかに必死で、僕の事放ったらかしてさぁ…。

烏丸蘭丸

…本当は僕の事なんて見てないでしょ。

蘆屋道満

…ふざけんな…っ…！

蘆屋道満

俺はお前が…っ”＿＿

烏丸蘭丸

…じゃあ、どうして心配させるような事ばっかりするの？

烏丸蘭丸

…これ以上…、不安にさせないでよ……。

蘆屋道満

…っ…。

蘆屋道満

……ごめん…。

烏丸蘭丸

…それ…、何回目…？

烏丸蘭丸

いつもごめんごめんって…。

烏丸蘭丸

…それで治してくれた事ってあったっけ？

烏丸蘭丸

…あっちゃんは、僕の事なんて好きでもないし、ちゃんと見てもない。

烏丸蘭丸

…好きだって錯覚してるだけだよ…。

烏丸蘭丸

……ごめん…。僕、今日はもう寝るね…。

早歩)

ﾊﾟﾀﾝ…

蘆屋道満

…っ……。

ｽﾞﾙｯ…(座込

蘆屋道満

…クソ…ッ”……。

見栄っ張り

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

130

0件

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！

途山

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。