短編集

高校に入学する前、 俺はあることを決めた

それは、陰キャになると言うこと 陰キャと言うと聞こえが悪いな 自分だけで過ごそうと決めたんだ 俺は中学の頃、後悔したから…

今の俺の姿は目より下まで 髪を伸ばして メガネをかけている

俺の瞳と髪は 桃色で浮く でも、地毛だから 校則で染めることはできない

入学から一カ月がたった

俺は関わりずらい陰キャ？として クラスの浮いた存在として 扱われている

こんな行動をするのは… 、思い出したくもない中学の頃の トラウマ

俺は、1人で過ごすんだ

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

え？俺？てか、王子ってだれ？

ﾀｯﾀｯﾀ（めんに近寄る

ｽﾞｲｯ（もっと顔を近づける

吸い込まれそうな深緑の 瞳と髪

いやいや、 顔がいいのが腹立つっ！ 顔近いんだよ、… ニヤってするなよ 行きたくないし…

え？まじでどういうこと？ 誰？ そして、どこへ？

てか、目立ちたくないのに…

目立つし、何が起こるかわからない またこんな感じで悪口を言われる そんなこともう、嫌だし

びっ、くりした… 睨まれたと思った… というか、 今俺にニコッて笑いかけてきたけど 目の奥が…なんか怖い

…ここから、いじめられるのかなぁ クラスメイトの反感かったなぁ… はぁ…

空き教室

おんりーがめんの前髪を少し どかして、顔を覗き込む

綺麗な瞳？ 褒めてくれた人なんか今まで いなかった…！

なんで、 こんなに褒めてくれるんだろう やばい 優しすぎて、…！

中学一年の後半、 いじめられたんだ

理由はいじめられてた 人を助けたからだって 俺、小学生の頃から正義感 強くて、リーダーぶってたじゃん？

見逃せなくて 助けたら、次のターゲットにされた 助けた子も向こう側まわって 惨めだった 何してるんだろって

こんな正義感いらないって思った リーダーぶってた頃を 恥ずかしく思った 辛くて悲しくて苦しくて、 ずっと1人で 助けて、なんて言えなくて

だから 高校ではリーダーぶらず 目立たないように暮らしてたんだ

次の日

俺は前髪を切って メガネを外した

　周りからはどう見えてるんだろう… 不安で仕方がない

今まで悪口言ってきた主犯格じゃん

今まで言ってきたこと 忘れたのかこいつ？

めっちゃうざい 何企んで、？

寒気がする 怖いっ…！