ミーンミンミンミーン
春千夜
あーあ、セミの声うるせ…
7月の初め頃 太陽の光が辺り一面にこの公園を光輝かせていた
俺は眩しいなと思いつつも公園のベンチに座って目をつぶっていた
こうすれば疲れがとれるからな
そんな事を思っていると、近くから誰かの歌声が聞こえてきた
春千夜
(誰だ?)
声の主が気になった俺はその歌声の方へと足を運んだ
〇〇
〜〜〜〜〜♪
春千夜
(綺麗な声だな…)
〇〇
〜〜♪
〇〇
…
歌が終わり、女が俺の方を見てきたとき 、俺はその女に近づいた
ただ、少し興味を持ったんだ
そして俺はその女に話しかけた
春千夜
綺麗な歌声ですね(ニコッ
俺はいつもの猫被りをしつつも女に笑顔を向けた
〇〇
え、ありがとうございます!(ニコッ
俺はこの女の笑顔を見て一瞬驚いた
春千夜
(笑顔が似合うんだな)
こんなに笑顔が似合う女はあんまり見ないから新鮮だった
ぼーっとしていると女から話しかけてきた
〇〇
あの、私〇〇って言います
〇〇
貴方は?
春千夜
俺は三途春千夜です
〇〇
そうなんですね!
春千夜
〇〇さんはいつもここで歌っているんですか?
〇〇
いえ、最近ここに来始めて、いつの間にかお気に入りスポットになっちゃって(笑)
〇〇
そして今日は何となく歌ってみたかったんです
〇〇
春千夜さんはいつもここに来るんですか?
春千夜
前によく来ていて、今日は久しぶりに来てみただけです
〇〇
なるほど!
〇〇
あの…
〇〇は少し恥ずかしそうに何かを言いたげにしていた
だが俺はよく知らない女となんて長く話したくなかった
だから俺はその場から去ろうと思った
春千夜
すみません
〇〇
え?
春千夜
用事を思い出したので、今日は帰ります
〇〇は少し悲しそうに俺を見つめながらも
〇〇
あ、すみません
〇〇
春千夜さんの時間をとっちゃって…
春千夜
いえ、では失礼します(ニコッ
俺はその一言だけ言い、その場から立ち去った
俺はできるだけ女とは関わりたくない
何でかって?
そんなの勿論、女は面倒臭い事ばっかしてくる邪魔な生き物だからだ
春千夜
あー、めんど
春千夜
はぁ…
家に着き、風呂に入ってベッドで休憩しようと思った
だが…