コメント
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大好きです!!💗ストーリーからなにまで最高の作品でした!
本当に最高です!!天才ですね!!フォロー失礼します!
あのすごく胸がいっぱいになりました天才としか言い様がないです!!!
前回の続きです
すみません、もうひとつの方の連載遅れてしまって本当に申し訳ないです🥲
自分的に駄作なのであの作品…でもちゃんとだします!
今回は潔視点での物語です
ではどうぞ!
あの日、俺は変な夢を見た
凪が、俺の隣で笑っていた。いつもより少し、嬉しそうに
なのに、目が冷たかった。
まるで俺のことを、最初から見ていないような──
練習が終わったあの日、俺は玲王との約束があった為真っ先に玲王のところへ向かった
とあるカフェでの待ち合わせだった
御影玲王
潔世一
潔世一
潔世一
御影玲王
潔世一
御影玲王
御影玲王
御影玲王
潔世一
感じが悪いかもしれないけど、玲王が俺に聞こうと思った理由がわからなかった
玲王の方が一緒にいる時間は長いはずだし、
凪の悩みなんて俺が知るはずもない
俺に教えてくれるはずもない
御影玲王
御影玲王
潔世一
潔世一
御影玲王
潔世一
御影玲王
御影玲王
潔世一
御影玲王
御影玲王
御影玲王
潔世一
プルルル…
潔世一
コイツ何言ってんだ…?
俺は今日、チームの奴らと一緒に練習してた
凪とは会ってないし会う約束もしてない
玲王の勘違いか?いやどういう勘違いだよ
ピッ
潔世一
凪…電話に出た、
御影玲王
御影玲王
玲王がいつも通りのようすで話し出す
凪に悩みがあるとしたら玲王に話さないということは相当思い悩みなんじゃないか?
最近、あんま会ってなかったし
…────────
御影玲王
御影玲王
御影玲王
御影玲王
潔世一
どうしたんだ?なんかあったのか?
先程のようすとは一変、玲王の表情は焦りと怒りが混ざった暗い表情だ
分からない、声がよく聞こえない
凪は、なんて言ってるんだ…?
御影玲王
御影玲王
御影玲王
その時だけ、少し声が聞こえた。
俺の大好きな、落ち着いた声だ
「いや…潔と一緒にいるけど」
潔世一
その言葉を聞いた時、頭の中が真っ白になった
らしくもない冗談だ
…冗談?これは本当に、冗談なのか?
玲王は驚いたようすで、けど冷静に話を続ける
御影玲王
俺は何となく、これは冗談なんかじゃないことを悟った
そして玲王のスマホを半ば強引にとって言った
潔世一
潔世一
潔世一
潔世一
必死に訴えた
今からでも間に合う
凪が急いでその場を離れてくれればどうにかなる
"それ"が何なのか分からなかった。俺に限り無く似ている人なのか、
化け物なのか
幽霊なのか
どれにしろ、俺に成りすましてたのだから安全ではないのは確かだ
少しの間、沈黙が流れた
そして凪は言った
「ねぇ潔。最期に、好きって言って」
嫌だ、最期なんて、そんなの嫌だ
俺はまだ、お前といたい
せっかく両思いだって分かったのに、お別れなんてしたくない
やめてくれよ…言いたくないよ、そんなこと
お前はどうせこれをいってしまったら…
潔世一
言わないなんて、無理だった
凪の最期になってしまうのなら、言わないなんて残酷過ぎるから
「…ありがとう、嘘でも嬉しいよ。」
プーッ…プーッ…
潔世一
潔世一
潔世一
電話は切れた
もう凪に俺の声は届かない
…否、初めから届いてなんていなかった
凪の瞳に、俺が映ることはなかった
凪は、俺のことが好きなんて言いながら、俺に向き合ってくれたことなんて1度も無かったのだから。
玲王が通報した翌朝、ニュースは淡々と伝えられた
ニュースの映像には、××市の海岸 プロサッカー選手凪誠士郎 溺死体発見と書かれていた
ニュースで報道された死亡者は「1人」
つまり、もう片方はどこにも存在しなかった
俺は携帯を握りしめて呟いた
潔世一
どうして最後まで、そんな風に笑えたんだ
どうして、俺を信じようとしなかったんだよ
でも───わかってる。
きっと、お前は全部気づいてた。
気づいた上で、それでも、偽物でも"潔世一"と一緒にいられる世界を選んだ。
なら俺も、もう迷わない。
机の上に置かれた小瓶をとる。
昨日の夜からそこにあった
もしものときの、保険
潔世一
凪、たとえ嘘でもお前がその世界を信じたんなら、選んだんなら…
潔世一
震える手で小瓶の蓋を開ける
もう、後悔なんてない。悲しくもない
俺ももうすぐ、お前のところに行けるから
お前を独りにはさせない
俺が、お前が信じたその幻想を、嘘にはさせない。
喉を焼くような苦しさに目を閉じながら、微かにわらった
向こうで、凪が待ってる
御影玲王
凪が死んだとニュースで報道されたその日、潔は凪の後を追うように死んだ
何となく気づいてはいた
潔は死のうとしていると
俺に止める資格は無いと思った。潔の辛さは、俺なんかに計り知れないから
尤も、俺が何を言ったところで潔にはちっとも響きはしない
あいつは初めから凪しか見えてないから
でも凪は…初めから潔を見ようとしなかった。潔と向き合おうとしなかった
何かを怖がっているように感じた
もっと凪が早く潔に向き合おうとしていれば、2人の未来は違かったのかもしれない
…いや、そんなこともうどうでもいいな
結局凪も潔も報われなかったのだから
…報われなかった?…違ぇな
それは2人にしか分からない。
凪は潔としねて幸せだったかもしれない
潔は最期に凪の愛をしれて幸せだったかもしれない
結局のところ、2人の幸せは俺にも、誰にも分かりはしない
翌日、凪と潔の葬式は共に行われた
2人の死体は、生きている時と驚くほど変わらず、
綺麗なままだった