橙赤

赤橙 赤デレ期 （リクエスト）

朝冬の寒さにくしゃみをして目を覚ます

やけに寒く思えて周りを見渡すと布団が隣にいる大きい塊に取られていた

冷たい体を摩って足で思いっきりベッドから蹴り飛ばす

その衝動で布団がこちらにきて少しの間くるまる

今までジェルがくるまっていた布団は暖かくて、安心する匂いがした

何事？！みたいな顔をしているジェルと目が合うとジェルは顔を青ざめた

と俺の両頬を掴み視界全体にジェルの顔が広がった

ジェルの手はとても暖かく自分の手を摩ってくれた

そう言ってジェルは走って寝室を出て行った

……お前の所為なんだけどなぁ

でも、まぁいっか嬉しいし…

絶対に言わないけど…

暫くしてジェルがココアを持ってきてくれて両手でマグカップを持つ

手から伝わる暖かさに心も暖かくなり湯気をだすココアに何回か息を吹きかけ口から喉を通す

ココア本来のちょっとした苦味にミルクの優しい甘さが絶妙にマッチしてとても美味しい

チラッと横を向くと心配そうに此方を見つめるジェル

わざとくしゃみをしてみると眉を下げ何処かに行ってしまった

キョトンとしていると毛布を持ってきたジェルに口角が上がった

間近にくると同時に俺は抱きついた

驚いた表情をしているジェルにベッと舌を出して肩に顔を埋めた

ジェルがいない間ジェルの匂いだけがしてて心のどこかが満たされなくて首筋に鼻を当てる

……好き…だなぁ

ぐりぐりと擦り付けると背中に手が回ってきて頭を撫でられる

暖かくてもっとくっ付きたくて少し力を入れるとジェルもぎゅっとしてくれて嬉しくて

~ end ~