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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

雫希

皆さんこんにちは!初めての方ははじめまして!

雫希

雫希と〜

涙希

涙希です

はい!ということで!

今回は大神優香さんの春コンテストに参加させて頂くことになりました!

他の参加者さんのお話を読ませて頂いたのですが皆さんクオリティ高すぎて…

私のような半端者が参加なんてしても良いのでしょうか…

今回も無事駄作なのですが((

涙希

で,今回はどんな話を書くんだ?

春と言えば桜,桜と言えば春ということで!

桜を題材とした🐤🍣を書きました🌸

皆さんに楽しんで貰えると幸いです!

雫希

それじゃあ本編行きます〜!

⚠️注意⚠️ ・ご本人様とは一切関係ございません ・R15程度の物騒な描写があります ・🐤🍣の恋愛描写あり 苦手な方はUターンお願いします ・エセ関西弁,日本語がおかしい部分がございます 温かい目で見て頂けると嬉しいです

雫希

それじゃあ!

行ってらっしゃい

咲き始めた桜の木の下で

りうら

……うわっ…!?

俺の上に飛び乗った桜の亡霊は

ないこ

……ねぇ,きみ…

愛を囁くでもなく,魔法をかけてくれるわけでもなく

ないこ

……俺のこと,殺してよ

ただ,この世から消えることを願った

どうやらあれは夢ではなかったらしい

りうら

……はぁ…

学校の裏にあるそれは大きな桜の木の下で俺は確か寝てしまった

そうしたら急に上から人が降ってきて

“俺を殺して欲しい”と言ってきた

……うーん,どう考えてもやばい奴だ

ほとけ

りうちゃーん!

ほとけ

ため息なんかついてどうしたの??

りうら

ねぇ,ほとけっち

りうら

初対面の人に急に“殺してほしい”って言われたらどうする…?

ほとけ

えぇっ!?

ほとけ

どっ…どうするって言われても…

ほとけ

やばい奴だと思って逃げる…かな?

りうら

だよねぇ…やっぱりやばい奴だよね…

ほとけ

……え,もしかして実体験…?

りうら

……うん

ほとけ

やばぁっ!?

ほとけ

……ちょ,その人もう会わない方がいいよっ!!

りうら

でも…最高の昼寝スポットなの

りうら

裏にあるから…先生も生徒も来ないんだよね

ほとけ

……あぁ…そういえばりうちゃんって優等生に見えて不良なんだった…

ほとけ

……まぁ,危ないと思ったらちゃんと逃げなよ…?

りうら

……わかってる〜

春は眠い

いつでも眠いけど,春の,特に午後はありえないくらい眠い

りうら

……ふぁ…

こんな先生のつまんない授業うけて結局寝ちゃうくらいなら

開き直ってサボって寝ちゃう方が断然いい

りうら

……じゃ,りうら寝てくる〜

りうら

あとでノート見せて〜

ほとけ

も〜!飲み物奢りだからね〜!

そういうほとけっちに手を振って教室をでる

一応先生がいないか気をつけて見ながら無事桜の木にたどり着いた

りうら

……ふぁっ…寝よ…

めんどくさいことはしない

勉強も運動も平均的ならそれでいい

授業だって単位が取れれば出なくたって別にいいでしょ?

友達も1人か2人いれば十分だ

りうら

……ふぅ…

そうやってこれからも適当に,そこそこで生きて…

ないこ

あっ!いたいたー!

りうら

……げ…

今1番会いたくない人の声が聞こえて思わず顔を顰めてしまう

ないこ

りうらは今日も眠そうだね!

りうら

……なんでここにいるんですか

ないこ

授業,抜け出してきて来ちゃった!

ないこ

先生に言い訳するの,凄く大変でね〜!

寝ているりうらの隣に座ってにこにこと笑いながら話しかけてくる

……正直言ってめちゃくちゃうざい

りうら

ないこ先輩,俺もう寝るんで…

ないこ

あ,うん!

ないこ

俺に遠慮しないで寝ていいよ!

りうら

いや…そんな見られてると寝れないんですけど…

この人はないこと言って俺より1つ上の先輩らしい

ただ本当に先輩なのかと疑うほどに騒がしくて子供っぽい

そしてさっきほとけっちに“やばい奴”と言われていた張本人だ

ないこ

……りうらは優しいね〜…

先輩が咲き始めたばかりの桜を見上げながらそう呟く

りうら

……どこが優しいんですか

ないこ

こんな変な俺と話してくれるとこ

りうら

……変な自覚はあるんですね

ないこ

ん,りうらは俺がまともだと思う?

りうら

……思いません

ないこ

ふふ,そうやってはっきり言ってくれるところも優しい!

そう言って先輩はまたにこにこと笑う

……本当,変な人だ

ないこ

……ね,りうら

りうら

……殺しませんよ,俺は

ないこ

もー,まだ何も言ってないじゃん!

りうら

でも絶対また“殺してほしい”って言うんでしょ?

ないこ

…そりゃ…言おうとしてたけどぉ…

この人は毎日俺のところに来ては“殺してほしい”と言う

面倒事に巻き込まれるのが嫌でりうらは毎回理由も聞かずに断る

お互い干渉せずただ暇つぶしの為だけに俺たちは桜の木の下で言葉を交わす

お互い相手を利用しあっているだけ

……だからりうらが“優しい”なんてことはないんだ

ないこ

……じゃ,また明日も来るね!

りうら

……別に,来なくていいです

ないこ

も〜,冷たいなぁ…

ひらひらひらひら

桜が先輩の周りを楽しそうに舞う

ないこ

……ねぇ,りうら

りうら

……なんですか

ないこ

この桜が散る前に,俺を殺してくれる?

この先輩と話すのは嫌いじゃない

趣味も合うし,話も面白くて飽きない

でも

りうら

……嫌です

ないこ

……りうらは優しいけど冷たいね

先輩のこういうところだけは嫌いだ

そんな俺たちの変でおかしい関係は意外と長く続き

1週間後

ないこ

おー!すごい人だねー!

りうら

……はぁ…

なぜか俺は先輩とお花見に来てる

人混みで全然動けないし,桜なんていつも見てるし…

正直言ってものすごくめんどくさい…

りうら

……先輩こういうところ嫌いって言ってなかったっけ?

ないこ

ん〜,確かに人混み嫌いだけど…

ないこ

でも…人生で1回は来てみたかったんだ

りうら

え,お花見来たことないの?

ないこ

……うん…無いよ…

ないこ

逆にりうらはあるの?

りうら

いや…普通にめんどくさいから行きたくないけど…

りうら

親とかに無理やり連れてこさせられるんだよね

ないこ

……そっか…

先輩が寂しそうに笑ってそう言う

…最近,先輩はなんだか元気がないように見える

でもだからと言ってりうらに何かができる訳でもないし…めんどくさいし…

だから別に聞いたりはしないけど

でもなぜか,胸の辺りがモヤモヤして落ち着かない

ないこ

…ね,りうら,知ってる?

ふと,先輩が振り返ってりうらに話しかける

ないこ

桜の別名って夢見草って言うんだって

りうら

夢見草…?

ないこ

…桜の咲く様子が夢みたいに美しくて

ないこ

そして儚いからそう名付けられたんだって…

りうら

…へぇ…知らなかった

ないこ

……俺ね,生まれ変わったら桜になりたいんだ

りうら

……桜…?なんで?

ないこ

だって,毎年毎年こんなにたくさんの人に見てもらえて

ないこ

美しいって…散らないで欲しいって思ってもらえて

ないこ

忘れられることなんてないんでしょ?

りうら

……っ…

…あぁ,いやだ

ないこ

……ね,りうら

ないこ

いつになったら俺を殺してくれる?

あなたのその言葉はいつも俺を狂わせる

りうら

……っ…いやだ…

ないこ

……へ…

りうら

俺はっ…あなたに死んでほしくないっ!

ないこ

……っ…りうら…

あぁ,いつから

いつから俺はこんなにめんどくさい男になってしまったのだろう

ないこ

……ごめん…ごめんね…

りうら

……っ…

いつからこんなに臆病な男になってしまったのだろう

あれからさらに1週間後

お互いどこか気まずいまま,でも桜の木の下で話す関係は変わらなかった

りうら

……ふぁ…

最近は桜の木の下で寝ることはないからずっと眠い

それもこれも,全部ないくんのせいだ

……めんどくさいことは嫌いだ

なのに,なぜかないくんのことになるとめんどくさくても良いと思ってしまう

りうら

……どうかしちゃったのかな

ないくんに死んでほしくない

もっとりうらの隣で生きてほしい

……でもそんなことは言えない

きっと,りうらが何を言っても変わらないから

『この桜が散る前に,俺を殺してくれる?』

りうら

……殺すわけないじゃん…

りうら

…ばーか……

先生

大雨と強風警報が発令されてるから

先生

気をつけて帰るんだぞ〜!

窓の外を見ると強い風と雨が世界を憎むように降っていた

ほとけ

うえぇ…さいあくー!

ほとけ

りうちゃーん!傘持ってない?

りうら

…ん,折りたたみ1本あった…

ほとけ

お願い!!今日用事があって…!

ほとけ

明日には返すから貸して〜!

りうら

えぇ…これ1本しかないのに…

ほとけ

お願いぃー!りうちゃぁん!

ほとけっちがパンっと両手を合わせて頭を下げる

……まぁ,いつもお世話になってるし

それにないくんのところに行く口実ができるかも…!

りうら

も〜,しょうがないなぁ

ほとけ

……え,いいの!?

りうら

今日だけ特別!

ほとけ

やったぁ!!ありがとう!!

ほとけっちが弾けるような笑顔を浮かべて傘を受け取る

ほとけ

……なんかりうちゃん,いいことあった?

りうら

……へ…別にないけど…

ほとけ

ん〜,なんか,いつもめんどくさいって顔してたけど…

ほとけ

でも最近はちょっと楽しそう!

りうら

……え…

楽しそうだなんて言われたことがなくて驚く

そんなりうらの反応に味をしめたのかほとけっちがニヤニヤして言う

ほとけ

なにぃ〜?w

ほとけ

好きな人でもできたっ?w

りうら

なっ…なわけないじゃん!?

りうら

てか用事あるんでしょ!

りうら

早く帰りなよ!

ほとけ

ふぅ〜ん…ま,いいけどさ

ほとけ

僕はそっちのりうちゃんの方が好きだよ!

ほとけっちが傘をくるくる振り回して笑う

ほとけ

じゃ,傘ありがと!またね!

……多分,今りうらの顔は真っ赤なんだろうな

りうら

……どーしよ…

ないくんがいるフロアに来たものの

そういえばないくんのクラスを知らないことに気づいて立ち止まる

……思えばりうらはないくんのことを全く知らない

それがなんだか悔しい

りうら

…とにかく,顔で探すしかないか…

1つ1つクラスを覗いて探してみるも,見当たらない

……仕方ない…誰かに聞くか…

りうら

…あ…あの…

少し緊張しながらすぐそばで談笑していた先輩に話しかける

先輩A

……ん,なに?

りうら

ないこっていう先輩どこにいるか分かりますか?

先輩A

…ないこ……?

先輩A

なぁ,ないこってやつ知ってる?

先輩B

……いや…わかんねぇな…

先輩C

俺も知らねー

先輩C

そんなやついたっけ?

1人の先輩が色んな人に聞いてくれたものの,全員が首を振る

先輩A

なぁ,クラスとかわかんねぇの?

りうら

……いや…それが分からなくて…

先輩C

部活とか,委員会とかは?

りうら

それも…わからないです…

先輩B

……ん〜,特徴とかは?

りうら

……特徴…

先輩B

髪型とか,なんか目立つ特徴ないの?

りうら

えっと…髪と目が青色で…

りうら

髪の毛はそんな長くない…普通くらいです

りうら

身長は…180cm超えてると思います

先輩B

……え…?

りうらが特徴をあげ終わると先輩達は驚いたように固まる

なんだろう…なんで先輩たちはこんなに驚いているんだろう…?

先輩A

……なぁ,そいつってほんとにないこって名前?

りうら

……え…そう,ですけど…

なんで…なんでそんなこと聞くんだろう…?

先輩C

じゃあ悪いけど…知らねえな…

先輩B

てか,この学校にそんなやついないと思う

りうら

……え…!?

そんなやついない?

りうら

……うそだ…!

だって,いつも桜の木の下で話してたし

お花見にだって一緒に行った!

変だけど,話が面白くて…優しくて

青色の優しい目でりうらを見てくれた

りうら

……っ…絶対…あれは夢なんかじゃない…!

先輩A

……なぁ,お前が言ってるのってさ…

先輩が教室内を指さして言う

先輩A

Ifのことじゃね?

りうら

……え…

りうら

…う……そ…

そこには

笑顔でクラスメイトと話すないくんの姿があった

りうら

だって…出会った時にないこって名前だって…教えてくれて…

りうら

でもっ……

りうら

…あの人は…ないくんじゃない…?

でも,間違いない

まだ出会って2週間だけど,あんなにたくさん一緒にいたんだ

ないくんのこと,間違えるはずがない

りうら

……どう…いうこと…?

先輩B

……何があったのかは知らねえけどさ

先輩B

とりあえず,Ifと話してみれば?

先輩B

……おーい,If!

先輩が“If”という人に話しかける

If

…ん,どしたん?

先輩B

なんかこのりうらってやつが呼んでる

If

……りう…ら…?

If

えと…俺になんか用?

青色の瞳にりうらが映る

りうら

……あ…

……違う

この人はっ…この人はないくんじゃない!!

りうら

……あ…

りうら

……そっか…

りうら

殺してほしいって…そういうことだったんだ……ポロポロ

パズルのピースが,揃ってしまった

知りたくなんか,なかった

りうら

……っ…うぁ…ポロポロ

先輩C

ええっ!?

先輩A

え,なになに!?

先輩C

ど,どうしたん…!?大丈夫か…?

If

……りうら,ちょっとこっち来てや

りうら

……っ…ふ…ポロポロ

あぁ…そっか…

ないくんは今日,死ぬんだ

大雨が降る中,If先輩は躊躇なく外に出て桜の木の下へ連れてきてくれた

If

……りうら

If

ないこと…知り合いなん?

ほとんど散ってしまった桜を見てIf先輩が言う

りうら

……はいっ…

りうら

俺のっ…好きな人です…ポロポロ

If

……そっか…

強い風が吹き荒れて桜が勢いよく散る

If

今からっ…ないこを呼ぶ!!

If

りうらっ…ないこを……

If

幸せにしてや!!!

りうら

……っ…はいっ…!

りうら

必ずっ…必ず幸せにします!!

If先輩がゆっくり目を閉じて

会いたくてたまらなかった君が目を開ける

ないこ

……っ…りうら…ポロポロ

ないこ

……ほんとにっ…ごめっ…

りうら

……っ…!

涙を流すないくんを全力で抱きしめる

ないこ

ごめんっ…ごめん…!

りうら

……いいよ…もういいから…

ないこ

俺はっ…俺は……

ないこ

まろのっ…まろの苦しみを和らげるために生まれただけでっ…

ないこ

だからっ…りうらとは…ポロポロ

ないこ

生き…られない……!!

りうら

……うん…ポロポロ

ないくんはIf先輩の別人格だった

だから,誰も知らない

誰にも知って貰えない

りうら

……あのね,ないくん…

りうら

りうらはね,ないくんが好きだよ

ないこ

……っ…!ポロポロ

りうら

……ね,教えて

りうら

ないくんのこと,全部教えて…

大粒の涙を零しながらないくんはゆっくり話し出す

ないこ

俺っ…俺ね…ポロポロ

ないこ

本当は…中学2年生なんだ…

りうら

……うん

ないこ

髪も…目もっ…本当はピンクでね…

ないこ

身長もっ…りうらより全然低いの…ポロポロ

りうら

……うんっ…

ないこ

まろは…英語得意だけど…

ないこ

俺はっ…苦手で…

ないこ

国語の方がっ…すきなの…ポロポロ

りうら

うん……うんっ…

ないこ

ほんとはねっ…もっと…みんなと話してみたかった…!

ないこ

勉強もっ…運動ももっとしたかった…!!

ないこ

たくさんっ…色んなところに行きたかった…!!

りうら

……っ…ポロポロ

ないこ

りうらっ…やだよ…死にたくない…

ないこ

りうらとっ…生きたい…!!ポロポロ

りうら

俺もっ…ないくんと…

りうら

……生きたいよ…ポロポロ

ないこ

でもっ…でもね…

ないこ

まろの両親とも…病院の先生とも…

ないこ

やくそく…しちゃったの…ポロポロ

ないこ

桜がっ…桜が散るまでに…

ないこ

俺はっ…消えなきゃいけないの…

『この桜が散る前に,俺を殺してくれる?』

あの言葉は…

ないくんからのSOSだったんだ

りうら

……っ…気づけなくて…ごめん…

ないこ

…俺こそっ…ごめんね…

ないこ

たくさん…迷惑かけた…ポロポロ

りうら

…っ…迷惑なんて…

ないこ

…っ…寂しかったの…ポロポロ

ないこ

誰にもっ…誰にも覚えててもらえずに…

ないこ

消えちゃうのは嫌だったの…っ…

ないこ

だからっ…“殺してほしい”って言えば…

ないこ

覚えててもらえると思ったの…ポロポロ

りうら

……っ…

ないくんが“殺してほしい”って言うときは

いつも寂しくて苦しいときだった

あぁ…なんで…もっと早く…

本当に死にたいわけじゃないって…気づけなかったんだろう

どうして1人で震えてるのに気づけなかったんだろう

ないこ

…わがまま言って…ごめんなさい…

りうら

…ないくん…あのね…

りうら

りうらはずっと…めんどくさいことが嫌いだった

りうら

でもねっ…ないくんと出会ってから変わったの

りうら

めんどくさいことが愛おしくて

りうら

楽しくて,幸せだって気づけたの

りうら

だからっ…りうらはないくんと出会えて良かった!!

りうら

ないくんがわがまま言ってくれて良かった!!

ないこ

……っ…!!

桜が散る

それを見てもう時間が無いことを知る

りうら

……ないくん

りうら

りうらはないくんのこと,覚えてるよ

ないこ

……っ…うん…

ないこ

ずっと…ずっと覚えててくれる…?

りうら

…っ…当たり前じゃん

りうら

好きな子のこと…忘れるわけないよ

ないこ

……りうらっ…

ないこ

……っ…ありがとう!!

ないこ

俺っ…いま,世界一幸せ!!

ないくんが夢みたいに美しく,儚い笑顔を浮かべる

そんな君に

俺からの最高級の愛をあげよう

りうら

……ないくん

最期の桜の花弁を,握りしめる

りうら

……愛してる…

プツンと小さな音を立てて

桜はりうらの手の中で眠った

ないこ

……やっぱり…

ないこ

りうらは優しくて…あったかい…

りうらの隣でないくんがゆっくり目を閉じる

ないこ

……りうら…ありがとう…

ないこ

……あい…して…る…

りうら

……っ…う…ああぁっ…ポロポロ

りうら

…っ…ない…くん…!!

りうら

絶対っ…ぜったい……!

りうら

忘れないからっ!!

雨が優しく,桜を包み込んだ

『ね,知ってる?』

『桜の花言葉!』

「え,知らない」

『色々あるんだよ!』

『精神の美とか…純血とか!』

『それとね…もう1つ』

『俺が好きな花言葉は━━━━━』

Nem’oubliez pas

“私を忘れないで”

夢見草の亡霊 ゆめみぐさのぼうれい

Fin

雫希

おかえりなさーい!

やっと書きあげられました〜!

涙希

いつもの主のタップ数に比べたら多いな

結構細部までこだわって書かせて頂きました…!

では,その細部について少しだけ…

まず1番悩んだのが🍣さんのアイコンですね…!

🐤さんに見えているのは青色の髪の毛と瞳を持つ🤪さんの顔で

でも🍣さん自身は桜色の髪と瞳であることが後ほど分かりますよね

なので青にしようか悩んだのですが…どちらの色でもない白をあえて選びました!

その方が後ほどアイコンが桜色になってからのインパクトが大きくなるかなと思って…!

また,時が経つにつれて🐤さんと🍣さんの仲が深まっていくことが分かるように書きました

例えば敬語からタメ口に口調が変わっていたり

先輩と呼んでいたのがないくんと呼ぶようになったり…

お互いがかけがえのない存在に変わっていくのが伝わりましたでしょうか?

そして今作品は桜をテーマにして書かせて頂いたので

桜の別名だったり,花言葉だったりをお話にたくさん練り込んでいます

私自身,花言葉にはあまり詳しくなかったので勉強になりました…!

雫希

こんな駄作を読んでくださりありがとうございました!

涙希

そして素敵なコンテストありがとうございました!

どうか皆さまの心に響く作品になったことを願って

それではまた,別の作品でお会いしましょう

雫希

おつしず〜!

涙希

おつるい

この作品はいかがでしたか?

130

コメント

3

ユーザー

素敵な作品をありがとうございます…✨ 伏線沢山あって凄く読み応えがあらりました👍🏻✨︎´- 最後の桜の花言葉で涙腺緩みました…… 参加ありがとうございます( *´꒳`* )

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