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一限 数学
朝一から数学か、、だるい
俺は文系だから、数学は苦手なんだよな…寝ようかな。寝不足だし
一限からサボる、なんていう罪悪感を感じつつ俺は机に伏せようとした
そのとき
光くん!起きてる?
ん?今なんか聞こえたような
空乃 萌叶
空乃さん!?こんな授業中にどうしたのだろう 申し訳なさそうな彼女の顔に目を向ける。
飛来 光
空乃 萌叶
彼女は困ったように指先を絡ませながらお願いする。
飛来 光
戸惑いながらも普通に返事をしてしまった
状況を把握して教科書を見せようとした瞬間、空乃さんが突然机を寄せてきた
…え? ただでさえ困惑していたのに、空乃さんの行動で思考が停止しそうになった
空乃 萌叶
全然いいけど…ってよくない! 女の子とこんな至近距離なんて、どう接したらいいか分からない
飛来 光
いやなにが「大丈夫だよ」だよ! んなわけないし、ずっと心臓ばくばくだから!!
頭がごちゃごちゃになりながら、俺は気を紛らわすために苦手な数学にも関わらず、板書に集中した。
…はずだったが、やはり真剣に授業なんてできず、いつ間にか目の前が真っ暗になっていたー
一限 終
空乃 萌叶
授業が終わり、机を戻そうとしていた萌叶は寝ている光に気が付き困惑している。
空乃 萌叶
クラスのみんながわいわいする声の中に紛れて、聞き覚えのある可愛らしい声が聞こえてくる。
その声に起こされ、寝起きのまま聞こえてきた声に問い返す。
飛来 光
飛来 光
目を開けるとすぐ目の前に空乃さんがいた。彼女は心配そうに俺の事を覗き込んでいたようだ。
だが、そのあまりの近さに驚いて声も出なかった。困惑して至近距離で固まる時間が一瞬だけ流れた。
空乃 萌叶
飛来 光
動揺して、ついその場から逃げ出してしまった。空乃さんが何か喋っていたようで申し訳なかったが、走り出していたからもう遅いようだ。
罪悪感と驚きによる心拍数の加速を抱えながら、俺は足早に廊下を通り過ぎて上の階へと登っていった。