運命の赤い糸

そしてそのまま会話は終わった

愛美神社…

実は…

どこにあるか知ってるんだけど…

私は小さい頃森を探索するのが好きだった

んで、おばあちゃん家は田舎だから

森があった

危ないって言われてたのに行って

遊んでたなー

めっちゃ高い気から落ちて

骨折したこともあった

懐かしいな

大聖くん…ね

イケメンだけど…

ていうかまず恋かー…

よくわかんないな

でも…

信じてないし馬鹿馬鹿しいと思ってるけど

そんなこと言われたらそりゃ

気になるよね…

よし！

私はもう一度あの神社へ行くことに決めた

あんな森の奥の奥の神社…

確かに気になってたしな

後日

私はずんずんと入っていった

しばらく歩いた

すると

あのとても怪しげな神社が見えてきた

夏だったけど

神社の中はなんだか涼しげだった

心地よかった

背中にゾクゾクとかは無かった

赤くて

恋愛成就って書いてる…

とりあえず私はその御守りを持つことにした

翌日

私の小指には赤い糸が巻き付けられていた

気になったが、幻覚だと信じ

知らないふりをすることにした

学校に行くと

相手がいた

私と繋がっている

相手

爽やかな笑顔が輝く

嘘…

うそ…

嬉しいよ…

そんな…

想像したこと無かったよ

あぁもう、ほかのことなんて

どうでも良くなるくらい

大聖目線

僕はイケメン

みんなキャーキャーうるさい

正直どうでもいい、興味無い

恋愛とか

ニコって僕が笑えば

みんな顔を真っ赤にする

馬鹿だな

こんな優しいやついるわけないだろ

僕を見て「嘘…」と言って

ぼそぼそと喋って

しまいになんでもないですなんて言って走っていった

変な子が多いな

僕は心配した振りをする

でも疲れてしまった

あの子を見送る目はきっと

とても冷たかったと思う

愛生神社、だっけ

興味があったので

行ってみることにした

翌日

小指には赤い糸が巻き付けられていた

学校に行くと

まさかの人と繋がっていた

この生意気な

超陰キャだ

いじめの標的の奴…

眼鏡におさげ…

こいつか…

でもこいつだけ偽善者ってバレて

気になってたのは…

確か…だ

アリサ目線

そう思っていた

その日の放課後

あのクソ陰キャで、いじめられっ子の

奈子ってやつとキスしているのを見てしまった

だぁって、

「運命の人」

なんだから！

私は躊躇なく屋上から飛び降りた

彼が自分を見ることは無かった

大聖目線

そして僕は奈子の顔を引き寄せた

キス…

する直前で

止められた

唇はギリギリ触れそうなのに

そこから進むことが出来なかった

運命の人…か

奈子はそっと僕を置いて

外へ出て行った

みんな外に行ってるな…

僕は…もうほかのことを考えることは

今は難しい…

ほかの女子↓

ココナ？目線

愛生神社