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ピピピッ、ピピピッ
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いつも通りに目覚ましの音で目が覚める。
今日も憂鬱な一日が始まるんだ、と思いながら伸びをする。
でも…不思議といつもより楽しみだった。
嫌な思い出しかないはずの学校が。
心当たりは特にないのだけれど、強いて言うのなら。
昨日の彼の…うりの笑顔。
あれがもう一度、と言うより彼に会いたいのかもしれない。
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部屋から出ると、何やらいい匂いがした。
これもいつも通り、変わらない。
ギシッ、ギシッ
階段を踏むとそんな音がした。
木が軋む音、何度聞いたのだろう。
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一階に着くと、 元気にオレに挨拶してくる弟がいた。
二歳年下の、「じゃぱぱ」と言う名前。
オレと弟では何もかも違う、性格も見た目も。
実の兄弟なのか疑ってしまうくらい。
本当は俺がやらなきゃなのに早起きして飯作ってくれたり。
しっかり者で自慢しまくりたいくらいの弟だ。
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俺が笑顔でそう返事すると、じゃぱぱは嬉しそうな笑顔になった。
朝食も食べ終わり、全ての支度も終わった頃。
(早いだなんて言わないでね(( )
靴紐を結ぶオレに、じゃぱぱは
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と何度も急かしてくる。
学校が楽しみなのだろうか。
オレもきっと、今はじゃぱぱと一緒だ。
うりに会いたい────。
だからと言って急いでしまうと
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こうやって結び直し。
急がないと遅れてしまう。
🐏
オレは結ぶのを諦めてじゃぱぱに「行こう」と伝えた。
🦖
🐏
🦖
🐏
誰もいない家に向かってオレ達は大声で言った。
「行ってきます!」
そして玄関の戸を開け、外へと出た。