鬼殺隊の彼女、東リべの世界に転生したって！《完結》

(ﾀﾀﾀｯ

(ｶﾞﾗｯ!

辺り一面に広がる¨紅¨

それは紛れもしない血で

そこに倒れているのは予想通り

オレの母親だった

部屋の中央に母親が倒れている母の右腕は繋がっておらず

鬼がしゃぶりついていた

恐怖に支配された足は全くを持って動かず

その場に立ち尽くしていた

そうしている間にも、鬼は勝ったも同然のようにゆっくりとオレに近づいてくる

突然の目眩に耐えられるわけもなく

オレは座り込んだ

座ったら終わる

それは理解しているがどうもできず

ただただ、焦りが募っていく一方

父親がこの世から去った当時の オレの全ては母親で

その母親が死んだ

なら、オレの生きる¨意味¨は？

オレが生きてて何になる？

その瞬間のオレはことの 全てを理解できなくなっていた

鬼とは10歩の距離もない

鬼は飛びついてきた

死を覚悟していたオレは鬼を見つめることしか出来なかった

が、その時

(ｻﾞｼｭｯ

(ｺﾞﾛｺﾞﾛ

突然、部屋に入ってきた女の人

その人は刀を振って鬼の首を切った

首はオレの近くに転がってきた

オレは転がってきた頭を見て 急に息が荒くなる

目の前で生き物が死んだ

その事実がとてつもなく恐ろしく思えた

女の人は刀をしまい、オレに近づいてくる

女の人はオレの前でしゃがみこんだ

(ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

この後のオレは記憶がなく

気がついた時には蝶屋敷と 呼ばれる屋敷にいた

どうやら栄養不足と脱水症状が 限界を迎えたらしい

後に聞いた話だが

ここまで運んで来てくれたのはあの助けてくれた女の人らしい

そして、

これがオレと師範の 初めての出会いだった

ねぇ師範

オレは貴方に悲しんで欲しくありません

だって、

あなたが悲しい顔をすると、 オレまで苦しくなるんです

オレは、

あなたと一緒に過ごして見れた

あなたの笑顔が

大好きなんです

現在