テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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人鳴き村

第2話 - 第2話

2024年04月20日

#ホラー

へなちょこまんじゅう

花香

ねえいくら何でも料理来るの遅くない？

お父様

そうか？

お父様

そろそろ料理が来るんじゃないか？

料理人

お待たせしました。

料理人

こちら牛肉のワインソース煮です。

お父様

とても美味しそうじゃないか！

花香

確かに美味しそう

パクッ

花香

うん！確かに美味しい

花香

ワインで煮込んであるからかとてもお肉が柔らかくなっていて美味しい！

料理人

気に入ってもらえて何よりです。

料理人

牛肉が柔らかくなるようにワインで煮込んでおりますのでとても食べやすいと思いますよ。

お父様

お肉がホロホロでとても美味しい。

花香

お肉特有の臭みがなくてとても食べやすい！

料理人

それは良かった！

料理人

ではあとはごゆっくりお楽しみください。

スタスタ

花香

あのさこのお肉何のお肉だと思う?

お父様

これは牛肉じゃないのかい？

花香

牛はこんなに甘くならないよ。

お父様

そうなのかい？

花香

うん。

お父様

花香の言うことが本当であれば怪しいね。

花香

でも他の動物の肉って事もあるかもしれない。

お父様

だとしたら何故牛肉だと偽る必要があるんだ？

花香

確かに

花香

他の動物だったら牛肉だと偽る必要も無いし...

お父様

もしかしたら人肉ってこともあるかもしれないよ。

花香

人肉？

お父様

うん。

花香

なんで？

お父様

人肉は動物にはない美味しさがあると聞いたことがあるんだ。

花香

でも人肉を出す必要なんてあるの？

お父様

確かに

村人

どうされましたか？

花香

お父様

なんでもないですよ。

村人

そうですか。

村人

それよりもお料理は満足いただけましたか？

お父様

はい！とても美味しかったです！

村人

それは良かった。

花香

あの質問なんですが...これは何の肉を使っているのですか？

村人

肉...ですか。

村人

牛肉ですよ。

花香

牛肉というのは嘘ですよね。

村人

花香

私気づいたんです。

花香

牛肉はこんなに甘くないんですよ。

村人

そうなんですね。

花香

もしかしてですけど人肉なんじゃないんですか？

村人

そんなことは断じてあり得ませんよ。

村人

この村自慢のレストランですよ。

花香

だからこそです。

花香

人肉はそんなに肉特有の臭みがそんなに無いと聞いたことがあります。

村人

どこでそんな情報を仕入れたんです？

花香

普通にネットですけど...

村人

ふむ...そうなのですね。

村人

少々お待ちください。

スタスタ

村人

おい！

ハッカー

どうしたんですか？

村人

ネットに人肉についての情報が出回っているぞ！

村人

早く消してくれないか！

ハッカー

そんな大声で話さなくても聞こえてますよ。

村人

そんなことはどうでもいい

村人

それともお前はその情報は消せないのか？

ハッカー

大丈夫ですよ。

ハッカー

ちゃんと消しますから。

ハッカー

(このジジイめんどくさいな...)

村人

いいからやっておけよな！

ハッカー

はあ...わかりましたよ。

バタン!!

ハッカー

まったくうるさいんだから。

ハッカー

まあやるしかないか。

カタカタ

村人

お待たせいたしました。

村人

次のところへ案内いたします。

お父様

もうですか？

村人

そうですよ。

お父様

そうなんですね。

花香

(何か怪しい雰囲気を感じる...)

村人

さあいきましょう。

お父様

わかりました。

お父様

花香いこうか。

お父様

早く来ないと置いていくよ。

花香

置いていかないでよ！

スタスタ

お父様

これからどちらにいくのでしょうか？

村人

ついてからのお楽しみですよ

花香

そう...ですか。

お父様

あの気になることがあるのですが...

村人

何ですか？

お父様

村を歩いていて人を全く見かけないのですが...

お父様

この村は一体どうなっているのでしょうか？

村人

それは...

村人

この村に人はほとんど住んでおりません

お父様

そうなんですか？

村人

ええ。

花香

じゃあこの村には何が住んでいるというの？

村人

ですが...

花香

ですが？

村人

怪異は住んでおります。

花香

怪異？

お父様

怪異というのは？

村人

怪異というのは現代社会に巣食う怪物です。

花香

でも何故怪異がこの村に？

村人

それはですね怪異を野放しにしておくとあまりにも危険だからです。

村人

怪異の主食は人間だからこの村で封印しなければ行けないのです。

村人

この村は特殊な結界で覆われているのであまり怖がらなくてもいいですよ。

花香

そうなんですね...

花香

(大丈夫なのかな...)

花香

でも何故この村に怪異を封印しなければいけなかったのですか？

村人

それは...今から...

1600年前

村人

いくら何でも最近怪異が多すぎやしないか？

陰陽師

そうだな。

陰陽師

いくら祓ってもどんどん増えていってる。

陰陽師

こっちも大変だよ...

村人

そうなのか。

村人

でもここって大丈夫なのか...?

陰陽師

ここは大丈夫だ。

陰陽師

怪異には見えないように結界を張っているからな。

村人

そうなのか。

村人

それなら、安心だな。

陰陽師

まあいつかは見つかるかもしれないがな。

怪異

グルル...

陰陽師

なっなぜ!!

陰陽師

ここは結界が張ってあるはずだ！

村人

どうして！

陰陽師

下がってろ...!

陰陽師

破ッ

怪異

グワアアアア

シュウウ

陰陽師

どうしてここに怪異が...

村人

もしかしたら結界が破られたのでは？

陰陽師

いや怪異は結界を破る事はできないはずだが...

村人

誰かが破ったのではないか？

陰陽師

少し調査する必要があるかもしれないな

村人

そうだな...

陰陽師

何だこれ...

陰陽師

結界に大きな穴が...

村人

きっとここから怪異が入ってきたのだろう。

陰陽師

こうなったらここは捨てるしかないな。

村人

どうして？

陰陽師

結界は破られたら腕のいい陰陽師じゃない直せない。

陰陽師

正直私はそこまでなんだ。

村人

そうなのか...

陰陽師

それはそうと怪異の事だがここまで一気に増えているんだ。

陰陽師

正直打つ手はもうないと私は思う

陰陽師

どうするべきだ。

陰陽師

お前に聞くことではないと思っているのだが...

村人

そういえばここから近くてちょうどいい村があるのですが...

村人

その村にある程度の力を持った怪異を封印させて、村人に管理をさせればいいのでないでしょうか。

陰陽師

それは良い考えだな。

陰陽師

その村の名は？

村人

ええと...確か

村人

それがこの怪異村ですよ。

花香

そんなことが...

村人

ええ

村人

私はこの村の結界を管理する家系に生まれたのでずっと大変ですよ。

村人

ですがこうして新たなお客さんが来てくれた！

村人

この上ない幸福ですよ！

村人

改めて感謝いたします

花香

それは...どういうこと...なの...

村人

この村の結界は維持するのに生け贄が必要なのですよ！

花香

だから人が泣き叫んで近づかない村人鳴き村と呼ばれているの...

村人

ええ...きっとそう言う事なのでしょう

ニヤリ

村人

そろそろつきますよ。

村人

長話してしまいましたね。

村人

お二人はちょうど生け贄にはちょうど良い！

村人

これこそ運命と言うやつですよ！

お父様

逃げなさい花香！

お父様

ここは危ないとにかく遠くへ逃げなさい！

花香

う...うん！

ダッ

村人

フフ逃がしませんよ。

村人

あいにくここには怪異が沢山いるのでね。

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