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悪ノ娘
リリアンヌ
むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に君臨するは
齢十四の王女様
絢爛豪華な調度品
顔のよく似た召使い
愛馬の名前はジョセフィーヌ
全てが全て彼女のもの
お金が足りなくなったなら
愚民共から絞り採れ
私に逆らうものたちは
粛清してしまえ
リリアンヌ
リリアンヌ
悪の華 可憐に咲く
鮮やかな彩りで
周りの哀れな雑草は
嗚呼
養分となり朽ちていく
暴君王女が恋するは
海の向こうの青い人
リリアンヌ
青い人〜🎶
だけども彼は隣国の
緑の女にひとめぼれ。
緑の女
嫉妬に狂った王女様
ある日大臣を呼び出して
静かな声で言いました
リリアンヌ
幾多の家が焼き払われ
幾多の命が消えてゆく
苦しむ人々の嘆きは
王女には届かない
リリアンヌ
悪の華
可憐に咲く
狂おしい彩りで
とても美しい花なのに
嗚呼 棘が多すぎて触れない
悪の王女を倒すべく
ついに人々は立ち上がる
鳥合の彼らを率いるは
赤き鎧の女剣士
つもりにつもったその怒り
国全体を包み込んだ
長年の戦で疲れた
兵士たちなど敵では無い
ついに王宮は囲まれて
家臣たちも逃げ出した
可愛く可憐な王女様
ついに捕らえられた
リリアンヌ
リリアンヌ
悪の華
可憐に咲く
悲しげな彩りで
彼女の為の楽園は
嗚呼 脆く儚く崩れてく
むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に
"君臨してた"
齢十四の王女様
処刑の時間は午後３時
教会の鐘が鳴る時間
王女と呼ばれたその人は
1人牢屋で何を思う
リリアンヌ
ついにその時はやって来て
終わりを告げる鐘が鳴る
民衆などには目もくれず
彼女はこう言った。
リリアンヌ
ﾊﾞｼｭｯ
悪の華 可憐に散る
鮮やかな彩りで
のちの人々はこう語る
嗚呼
彼女は正に
悪ノ娘
