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イエローアパタイト

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イエローアパタイト

5 - イエローアパタイト5

♥

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2023年01月11日

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付き合うなら、必ず桃くんの方から会いに来ること

そしてこれは注意になるけど...

付き合ったとしても、桃くんと恋人らしいことはできないと思う

...なんで、ですか

なんで...なんだろうね

そう言って俯き、また夕日を 見つめる赤先輩。

やっぱりその背中は寂しそうで、 すぐに消えてしまいそうだった。

...わかりました

...!

本当に、本当にいいの?

俺は桃くんに何もしてあげられないよ

恋人らしいこと、何にもできないんだよ

それでもいいんです

俺は誰よりも、先輩に近い存在でありたいんです

近くで先輩の姿を見続けることができるのなら、恋人らしいことができなくても、きっと、大丈夫です

......

たくさん寂しい思いさせちゃうかもしれないよ...?

はい

急にいなくなっちゃうかもよ...?

...はい

...わかった

ぜひ、お付き合いさせてください//

照れながらそう言う赤先輩が、 後ろの夕日よりも輝いて見えた。

桃ちゃ〜ん!!

毎回毎回そうやって話しかけてくんな

この前はどうやった?上手くいったん?

...まあ

付き合えた

ほんまに!?よかったやん!

うん...

どしたん?元気ないやん

あのね...

...?

なんか赤先輩、隠してることがある気がする

隠してること?

うん...

「付き合ってください」って言ったときに、条件をつけられた

条件...

「付き合うなら、絶対桃くんの方から屋上に来ること」って

あと、「俺と恋人らしいことはできないと思う」って

それでも付き合ったん?

うん...

なんで...?

赤先輩、いつも寂しそうで、すぐに消えちゃいそうっていうか...

...ずっと一緒にいたいからさ

そうなんや...

確かになんか隠してる感じあるなあ

桃ちゃんの好きな人、一回くらい会ってみたいけどなあ...w

やだよ...

ええやん!ちょっとくらい!

...じゃあ直接じゃなくて、扉のとこから見てみたら?

直接は恥ずいし...

今日も会うんやろ?

うん

じゃあ、見に行くわ

えっ

「えっ」って何やねん!桃ちゃんが言ったんやん!

まさか本当に来るなんて思ってなかったし...

まあ、見に行くから

あ、邪魔はしないから気にせんといて!

当たり前だろ...

冗談で言ったはずが、本当に 橙は来る気らしい。

仕方なく、俺は先に屋上に 向かうことにした。

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