これは私が子どもの頃に経験した 不思議な話です
母の話によると 私は小さい時心配なくらいに
よく寝る子でした 夜泣きも全くなかったそうです
目が覚めてもぐずったりせず またすぐに寝るような子でした
なので親戚のおばちゃんの家でも ずっとお昼寝をしていました
私が3歳の時の話です
目が覚めた私は何故か 寝ていた部屋とは違う部屋にいました
コタツがあってその中で寝ています テレビでは相撲がかかっています
4畳半くらいの小さな部屋です
にこにこしながらおじいちゃんが こっちを見ています
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彩
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彩
何故だか相撲を見るだけの時間
3歳の私にはつまらなくて すぐにまた寝てしまいました
目が覚めるとおばちゃんの部屋
そんなことがおばちゃんの家に 行くたびにあったのです
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そうやって優しく 話しかけてくれるおじいちゃんは
私が転んだ時に危ないからと いつも机の角を手で押さえながら
相撲を見ていたんです
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いつもそうやって 話しかけてくれました
そんな日々が続いたある日 母に聞かれました
「今日はおばちゃんのとこで 何してたの?」
彩
母は不思議そうな顔をします
おばちゃんはおじさんと 2人暮らしですが
おじさんは働きに出ていて テレビを見ているはずがない
そう思ったそうです
また次におばちゃんのところに 行った時に母がその話をしました
おばちゃんからの話だと
「自分の父が相撲が大好きだった」
「この家の離れで一緒に暮らしてた」
「彩ちゃんが産まれる 少し前に亡くなった」
と話していたそうです
そう話すおばちゃんは 嬉し涙を浮かべていたそうなんです
それからも何回かその夢のような その部屋に行きましたが
いつからかその部屋に 行くことはなくなりました
ですがその経験もあってか 私には夢ができました
今はその職業に就いています
辛いこともたくさんありますし 辞めてしまおうとも思うのですが
そんな時には
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あの笑顔を思い出して 頑張っています
今でも私はあの頃と 変わらないくらいよく寝ます
いつかまた会えるかと 思ったりもしますが
もう会えないようです
いつかまた会えた時には 今度は私が笑って
「ありがとう」
そんな風に伝えたいと思っています
コメント
4件
ステキなお話ですね! a.taddyさんが眠り姫だったとは( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ )w 大お爺さんが一緒にいたくて お家にお邪魔してたんですかね?大きな愛を感じました
温かいお話でした! 私はおじいちゃんの記憶覚えてないですね…