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ある日、コップは外に出てみたいと思った。 大人達がいつも楽しそうに話していた外の世界は楽しそうだと思ったからだ。 (おそと、いきたいな!おにごっこもしたいな!どこからいけるんだろうな) コップはおにごっこが好きだった。 でも大人は足が速いからすぐに捕まってしまう。 なんだか大人にバレるのはいけない気がしたのでこっそり外への扉を探していた。 部屋に積まれている段ボールによじ登ったり、色んな隙間に潜ったり、こっそり静かに探した。 時々、廊下で歩いている大人達と遭遇しそうになったが、身を隠してなんとかバレなかった。とってもドキドキして緊張した。 色々探っていると、ある箱の中にこの前発砲してしまったCOP.357があった。 しかも周りにはこの銃に込めるであろうマグナム弾がおよそ20発くらい置いてあった。 でも、銃は持つなと言われたことを思い出し、でもあの発砲したときの硝煙の匂いやリコイルが忘れられなくて、罪悪感を感じながらも、もう一度したいという欲求が勝って、ついに持ち出してしまった。 (あ、そういえばいつもみんな、おそとに出るときあの扉をとおるよね) と、大人達を見送る際に見た外への扉を思い出し、そこへ向かった。ひっそりこっそり向かって、なんとかバレずに辿り着けた。 (お、おそとにようやくでれる!どんなたのしいとこなのかな?たのしみだな!) 希望を持って、ついに外への扉を静かに開けた。コップは、知らなかった現実を目にすることになるだろう。