テラーノベル

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テラーノベル(Teller Novel)

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だれも自分を必要としていない

友達も

家族も

自分自身も

恐怖

萎縮

敵意

愛憎

その日々から彼女を救うのは

藍奈

原藍奈(はらあいな)
165cm47kg
得意なこと…勉強、運動
苦手なもの…陽キャ

紗希

井村紗希(いむらさき)
162cm57kg
得意なこと…陸上競技
苦手なもの…勉強、球技

未來

桜田未來(さくらだみらい)
165cm56kg
得意なこと…隠し事
苦手なもの…藍奈

藍奈

れでぃご

カーテンから光が差し込む早朝

アラームは5:30になり、歌い始める

藍奈

嗚呼、朝か

朝食を用意してゆったりと優雅な朝を過ごす

ガチャン!ガシャン!!

あぁウザイ!!!

訳もなく…

藍奈

またか、

薄暗い階段を降りて見るのは

藍奈

皿が割れ

机はひっくり返って

壁に新しい傷ができ

母が泣いている

そんな

いつも通りの朝

藍奈

おはよ

話しかけて来ないで!!!

これもいつも通り

藍奈

ごめん

ウザイウザイウザイ!!!

ヒステリックな母

家の1階には殆ど日が入らず

朝は特に電気を付けなければかなり暗いが

毎朝暴れる母が電気を壊すと危ないので

絶対に電気は付けない

藍奈

朝ご飯作ろうか…?

当たり前でしょう?!

住まわせてもらってる分際で!

母の右腕が高々と挙げられ

次の瞬間私の左頬は赤く腫れる

藍奈

はい。

藍奈

逆らってごめんなさい。

口より手を動かして!!!

謝ればこう言われ

無言で居れば

「お前には口がないのか!」と更に怒らせる

藍奈

藍奈

はい。

じゃあどうすればいいのという口から出かけた言葉を飲み込み、

従順に返事をする

特に変わりのない

普通の朝

相も変わらず真っ暗なキッチンで

包丁の音が鳴り響く

藍奈

辛い

そう考えはしても

右手に握られた刃物を自分に突きつける

そんな勇気は持ち合わせていない

早くしてよ!!

のろすぎる!

藍奈

はい。

なんで言われたことも満足にこなせないの!

藍奈

すみません。

そう言うと母は

小さく舌打ちを打ちリビングへと向かった

藍奈

できた。

藍奈

どうぞ。

私が作った朝ご飯を

頂きますもなしに

捕食するように平らげる母

私は仕事に行くから

あんたもさっさと学校行きなさい

良かった

今は機嫌がいい

機嫌が悪い日は朝ご飯を食べてすらくれない

藍奈

分かった

藍奈

行ってらっしゃい

私の声に母が反応することはなかった

母が居なくなったら

薄暗い家に光が宿る

それは母からの解放と

地獄の始まりを表す

藍奈

学校

藍奈

か…

気が緩むと

自身の想いが口から放たれる

藍奈

行きたくないなぁ

誰かに助けを求めるように

私の口は音を出した

割れた皿と部屋を片付け

玄関の前に立ちすくむ

藍奈

…嫌だ

この扉を開けるのには

自身を地獄に突き落とす

その覚悟がいる

藍奈

体が震える

でも

私は毎日扉を開けることが出来る

誰しも

真っ暗な地獄に叩き落とされれば

泣いて許しを乞い

命を絶つ者もあるはずだ

只、その中に

一筋でも光があるとするなら

???

あいなーー

次回:学校

紗希ちゃんと未來ちゃん出します

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