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8ヶ月後
楓
楓
冴月
冴月
1週間前に高校を卒業した楓くんは、少し見ない間に垢抜けたように感じる。
家庭教師という名目上、受験が終わってからは会わずにいた。
楓くんの看病に行った日以来、お互いに好きだと伝えることもしていない。
楓
楓
冴月
楓
冴月
冴月
楓
楓くんはあの後順調に成績を上げ、予定通り第1志望だった大学を受験した。
今日はその大学の合格発表の日である。
誰もいない公園のベンチで、ふたり肩を寄せ合い、1つのスマホを覗く。
楓
楓
冴月
大学のホームページにアップされたPDFを、楓くんが震える指でタップする。
楓
冴月
冴月
楓
冴月
楓くんが両手の拳を高く突き上げる。
冴月
勉強を教えていた側からすると、反対に安心で崩れ落ちそうである。
楓
身体の向きを少し変えて見つめ合う。こんなに一緒にいるのに、距離の近さには慣れない。
楓
冴月
冴月
楓
冴月
冴月
楓
楓
楓
楓
楓
冴月
冴月
楓
楓
冴月
冴月
楓
楓
楓
楓
楓
冴月
楓
大きく息を吸い、手が差し出される。
楓
冴月
固く握手をする。
楓
冴月
冴月
冴月
冴月
楓
楓
手を離して、楓くんが身構えるように表情を固くする。
冴月
冴月
楓
楓
楓
冴月
冴月
楓
楓
楓
冴月
冴月
楓
冴月
楓
楓
楓
冴月
楓
楓
楓
無邪気に笑う姿はやっぱりまだ18歳だ。
だけど不安はない。
冴月
楓
楓
冴月
楓くんが飛び跳ねるように立ち上がって、オーバーサイズのパーカーが広がる。
透き通るような青空が、どこまでも広がっていた。