【ストーリーリレー参加】初恋の人は〇〇〇でした。~9話~

…ここはどこだろうか。

今ここで何をしているんだろう。

確か…真鈴に告白して…

道路に飛び出して…その後……

生きてたんだよね…

でもショックで忘れられなかった私は

自分の肺の辺りを刺したんだっけ。

ｷﾞｭｯ

ﾌﾟﾂｯ

ｺﾝｺﾝ

ﾀｯﾀｯﾀ

光の入る窓の横で温かなキスを交わした瞬間……

ドンッ！

ガラッ

それから真鈴は悪性の脳腫瘍があることが判明。

大きさ的にも場所的にも期間的にも

もう手遅れだった。

現状況ではもうあと１ヶ月の命。

短い間、私は幸せだった。

栞も退院して遠い場所に4人で、大和くんと行って。

余命の1ヶ月を優に超えた8月の中旬、夏のイベントも乗り越えた。

そんな日々を過ごしていたけれど前回の発作で退院できないことを私は悟った。

そして、私が余命宣告よりも1ヶ月も長く息をした8月の下旬。

もう全身の力が入らないけど、手を握ってくれてるのは分かる。

みんな、大きくなってね。

その話をずっと待つから。

大和くんの優しくて温かい涙が私の頬に落ちた時。

私の命の灯火は後悔なく消えた。

ありがとうございました♬.*ﾟ