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夢のようだ

第1話 - 夢のようだ

101

2022年10月08日

#神代類

#闇堕ち

#プロセカ

#暴力

青藍🌠

・センシティブな表現（暴力、性的な表現）を含みます・類くんに対するいじめ・本編の時系列、生い立ち、その他諸々変更しています・展開早い

幼少期

類

…………

類

よし、やっと出来た…！

男子生徒

出来たって何が？

男子生徒

貸してよ！…なにこれ、ゴミの塊？

男子生徒

ッハハハハ！ウケる！何作ってんのコイツ！

類

ロボットだよ、充電式にする予定だから、充電出来る体の中心部分を作ってたんだ。やっと完成したんだよ、ほら！

男子生徒

ロボット？小学生じゃあるまいし、そんなの作ってどーすんのさ

類

寧々に…幼馴染に見せるんだ

男子生徒

誰それ、女の子？

男子生徒

お前友達いたの？意外だわ〜

男子生徒

でも、女の子じゃロボットなんか見せられても困るよな

男子生徒

確かにwそれじゃあもう不用品だな

男子生徒

壊しちゃおーぜ！

類

え…？ちょっと待ってよ、それは寧々にプレゼントするんだ！返してよ！

男子生徒

いやだー！w

男子生徒

ほら早く！壊せ！

男子生徒

壊せ！壊せ！

男子生徒

わかったわかった！ほら行くぞー！

彼はそう言うと、ロボットを思いっきり地面に投げ飛ばした。

胴体はバラバラになり、中身の部品も粉々に砕けている。

類

ぁ…そんな…

男子生徒

ッハハハハ！どうだ！見たか！

男子生徒

すげ〜！粉々になったぞ！

類

酷いよ！なんでこんなことするんだ！

男子生徒

はぁ？口答えする気かよ

男子生徒

喧嘩するか？こっちは何人いると思ってるんだよ！

男子生徒

そーだそーだ！

類

だって、あれは寧々にプレゼントする予定だったロボットなんだよ？！

男子生徒

そんなの知るかよ！

そしてまた、彼らは少しでも形となっている場所を踏み潰していく。

類

嫌だ、やめてよ！

類

やめてって言ってるじゃないか！！！

我慢しきれなくなった僕は、気がついた時には、1人の男子生徒を押し倒してしまった。

男子生徒

うわっ…！うわぁぁぁん！神代が俺のこと押し倒した〜！

男子生徒

やば、先生呼んでくる！

男子生徒

神代最低ー！

類

あ、ご、ごめん…怪我させるつもりじゃ…！

男子生徒

こっちに寄ってくんな！

類

あっ……

類

ご、ごめんなさい…

先生

もう全く、どうしたんだ？

男子生徒

神代がアイツのことを押し倒したんです！

類

ま、待ってください！その前に僕、ロボットを壊されて…

先生

だからって、人に暴力を奮っていい理由にはならないだろう？

類

それはわかってます！僕にも責任がありますが、みんな僕のロボットを粉々にしてきたんです！

先生

ハイハイ、わかった。とりあえず神代は謝りなさい、その後保健室に連れてってやろう

類

……はい

類

…君、ごめんね

男子生徒

ほんとに最低ー！大っ嫌い！

先生

おいおい、許してやれよ

類

…ごめんね

先生

…それで神代、ロボットを壊されたって聞いたけど…また君が作ったのかい？

類

はい、20cmくらいの操作できるロボットです！僕の自信作だったんですけど…

先生

あ〜なるほど…

先生

で、そのロボットが粉々になったらしいが…先程教室に戻った時、そのロボットの部品が無かったんだ

類

……え？

類

なんで…だってそんなの、おかしい…

先生

嗚呼その通り、おかしい。部品が1つも落ちていなかった

先生

それにみんな、お前が嘘をついていると言ったんだ

類

嘘…？いや、僕は嘘なんてついていません！

男子生徒

嘘つき！ロボットなんか俺ら壊してないよ！

類

え…なんで、こんなのおかしい…あの粉々になった部品、先生にだって見えてたはずじゃ…！

先生

部品なんて見えてない。神代、嘘をついているんだったら正直に話しなさい

類

僕は…僕は嘘なんかついていないです！

この日を境に、僕は周りから遠ざけられるようになった。

神山高校・廊下

類

………

男子生徒

おい神代！今ぶつかってきたよな！？

類

…いや、当たってすらいないと思うのだけれど

女子生徒

何言ってんの？めちゃくちゃ当たってたよね？

男子生徒

相変わらず嘘つきだなー神代

類

…嘘なんかついていないよ

類

早くそこをどいてくれないかな

女子生徒

大人しく引き下がるとでも思ってんの？

男子生徒

ほら、いつもの場所行きますよ〜

男子生徒

ほら、早く服脱げよ

類

…嫌だよ

類

僕は君達の奴隷じゃない

女子生徒

喋ってる暇あるなら、早く脱げよ

類

…っ

男子生徒

お、やっと脱いだ

男子生徒

ほら、ピース〜

類

…ジロジロ見ないでくれ

女子生徒

そうだよ、早く始めよ

男子生徒

わかった、そう急ぐなって

類

っ、痛っ…！？

類

らめ…っ、！！！！

類

…いや…っ！？

女子生徒

ねぇ、なんか今日反応悪くない？

女子生徒

それな？なんか面白くない

男子生徒

わかったよ、もっとやればいいんだろ？

類

…やめて…っくださ…！

類

痛…いのやめ…っ、

類

（助けて…）

みんな…

昨日

司

オレと一緒にショーをしようではないか！

類

…すまない、そういうのには興味無いんだ

司

んなっ！？1人で路上ショーしてたでは無いか！おーい！！！！

司

1度でいいから、我々のショーを見に来てはくれないだろうか！

類

………

類

（ショー、か）

類

（ここが…天馬くんのショーステージか）

類

（古いし、雑草が多すぎて足元が見えないし…こんな所のショー、誰も見に来てないんじゃ…）

類

…え？

観客

ショー楽しみだなぁ！

観客

どんなお話なんだろー！

類

（凄い、想像以上に観客が…ほぼ満席じゃないか）

寧々

『お話の、はじまりはじまり〜…』

類

（この声…寧々？何故ここに…）

寧々

『昔々、あるところに魔法使い見習いの少年がいました』

寧々

『少年は将来、魔法を使って人々を笑顔にすることを夢見ていました。ですが、少年が魔法を使えば、人々は迷惑だと怒ってしまいます』

寧々

『少年は、全く魔法が使えなかったからです』

司

水よ！出ろ！

えむ

ふぎゃあっ！？顔に水がァ〜！

司

うわわっ！ごめんなさいレディ…！

えむ

酷いわ！こんなに出来損ないの見習いは初めてよ！

司

うっ、ごめんなさい…

寧々

『少年は、魔法を使わないで人々を笑顔にする道を選びました』

寧々

『最初は面倒だった作業も、今では笑顔になった人々の顔を見るともっと頑張ろうと胸を張って作業に専念することが出来ました。少年は、何年経っても、色んな人を笑顔にしていきました』

寧々

『めでたし、めでたし』

観客

面白かった！

観客

少年すごいや！

類

………！

類

（凄い、これがみんなでやるショー…）

類

（演出がもっと加われば、もっと面白くなるんじゃ…！）

類

…でも……

男子生徒

変な奴！

女子生徒

気持ち悪い！

男子生徒

こっちに寄ってくんな！

類

………

司

おーい！類〜！

類

あ、天馬くん…

えむ

あ、君が類くん？あたしえむ！

寧々

………

えむ

で、この子は…名前知らないんだけど、いい子だよ！

類

え…知らないのにショーに？

司

えむがこの子とやりたいと言ってくるから仕方がなく！だ

司

全く…人前に全然出られないと聞いた時はびっくりだぞ、ろくに練習も出来んし…

類

…そうなんだね

類

（あんな過去があるのに…頑張っているんだね）

類

（それなのに、僕は…）

寧々

…ねぇ、類

類

ん？なんだい寧々

えむ

え！？知り合いなの！？

えむ

寧々ちゃんって言うんだね！よろしくね、寧々ちゃん！

寧々

えあ、うん…

寧々

そ、それでね類…

寧々

このワンダーランズ×ショウタイムに入ってもらえないかなって、そう思って…

類

…そうだね

類

考えておくよ

類

………

類

（痛い…）

女子生徒

おい！こっち向けよ神代〜！

男子生徒

うわ、コイツ泣いてるんだけど…ウケるw

類

（誰か…）

類

（助けて…）

昨日

司

それじゃあ明日、体育倉庫で！

寧々

ちょっと、神高だよ！？えむ行けないじゃない！

えむ

大丈夫！どうにかなるよ！

寧々

ならないわよ！

司

類来たぞ…ってなんだこれは〜っ！？

寧々

きゃーーーっ！！！！

寧々

ちょっとえむ！見ちゃダメ！

えむ

ほへ？

男子生徒

誰だコイツらー！？

女子生徒

ちょっとヤバくない！？逃げなきゃ！

司

逃げさせるもんかー！

司

かかってこい！

えむ

え！？喧嘩！？ダメだよ！落ち着いて！

寧々

今はそういう場合じゃない！えむは保健室の先生呼んできて！このジャージに着替えてからね！

えむ

うん！わかった！

先生

おいお前ら！何やってる！

男子生徒

うげっ…

先生

いじめか！？立派な犯罪行為だぞ！何やってる！

先生

神代、大丈夫か？

類

………

類

はい…

先生

そうか。天馬達で保健室に運んでもらうからな、よく耐えたな！偉いぞ。だが、これからは先生に相談するように

類

…はい、ありがとうございます

先生

よし、それじゃあお大事に

…たす、かった？

寧々

類、早く服着て！中に入れないから！

※下半身は着てます

類

嗚呼…すまない

司

類、大丈夫か？よく頑張ったな

類

…うん、迷惑をかけてしまってすまないね、司くん

司

…！そんなことない、友を支えるのは当然のことだ

類

え……

類

僕が…友達？

司

嗚呼！親友でもいいんだぞ！

類

…！

類

…嬉しい、な

類

…みんな、ありがとう

寧々

これくらい、当然のことでしょ

えむ

そうだよ〜！

類

…そう言う人、口だけだと思ってたんだけれど…

類

素晴らしいね、みんなは

司

そうだろう！まぁ、オレの一座のメンバーだからな！ハッハッハッハッ！

類

…うん、そうだね

類

僕…入るよ、ワンダーランズ×ショウタイムに

司

…！いいのか！？

えむ

いいの！？

寧々

本当！？

類

嗚呼、だって

類

こんなに素晴らしい仲間と、人を笑顔にできるだなんて…

類

夢のようだ…！

おかえりなさい

疑問に思っている方も少ない無いと思うので、少し解説を。類くんの幼少期、男子生徒にロボットを壊されたはずが、部品は先生に見られておらず冤罪をかけられた類くん。

何故先生は部品の存在を知らないと言ったのか？それは怪我をした男子生徒の親が金持ちの権力者であるから、そして残りの男子生徒が、先生がいない間に綺麗さっぱり部品を片付けて処分してしまったからです

権力者にいい顔している大人、いますよね。この物語はそういう話です。

ちなみに幼少期時代にいじめていた男子生徒と、その彼女が類くんをいじめています。高校の先生は良い先生で良かったですね。

そこだけ凝って司くん達の救済劇が面白く出来なかったのが悔しい今日この頃

それではサラダバー☆

この作品はいかがでしたか？

101

2件

とってもいい話でした… 見ていて心が揺れました。最後のあとがきも見てよく考えられてるなあと思いました！！！相変わらずショーの内容書いてくれるから自分も楽しく読めるので大好きです！！

青藍🌠

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