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ななせ🧊
コメント
2件
これ読むと🌟🎨ちの卒業が…😭 うわぁぁ😭😭😭 今回も最高でしたちゃばさんいつもありがとう…︎︎👍🏻
今回も最高です😭 読みながらちょっと泣いてました🥲🥲 いよいよ今日れるちが卒業だと思うと余計に感動します…
主
さつき
主
さつき
主
僕のお母さんは、完璧な人だった。
優しくて、かっこよくて、 正義感に溢れてて、仕事もできる。
ちょっと頼りないお父さんは、 いつも「世界一素敵な嫁さんだ」 って言ってたな。
…幸せだった、んだと思う。
幸せだったし、恵まれてた…はず。
でも、幼い僕なんかに、 その当たり前が幸せ、なんて 分かるわけもなくて。
失った後に、やっと気づくの。
・・・
とある日、お母さんは 「仕事でミスが増えちゃって、 今日も怒られちゃった、w」 って、悲しそうに笑った。
1ヶ月後、僕の授業参観に来なかったので 理由を聞くと、「そんな事言ってたっけ?」 と不思議そうな顔をして、行きたかったな、と 残念そうに肩を落とした。
そのまた1ヶ月後、お母さんは 家事のやり忘れまで増えた。
…その1ヶ月後、 お母さんは見たことないくらい 泣いてて、僕にずっと謝っていた。
ごめんね、ごめんね、って。
如月ゆう
如月ゆう
僕は何も分からず、ただ泣きながら 僕を抱きしめる母にそう言った。
如月ゆう
如月ゆう
如月ゆう
何もわからなかったけど、 なぜかその時、お母さんがいなくなっちゃう 気がして、僕は母から離れなかった。
│───?年後───│
──後にお父さんから、お母さんは若年性認知症だ と伝えられたけど、幼すぎた僕には 上手く理解できなくて。
…ちゃんと説明された後ですら、お母さんが全て忘れるなんて、想像もできなかった。
でも、それは現実として起きた訳で。
僕に、受け入れる以外の選択肢なんて 用意されてなかったから。
頑張って大人になったよ。
治療を頑張るお母さんに 負担をかけないために
一人で全部できるようになった。
……家事も勉強も、人との関わり方も、 お父さんを安心させる方法も、 …勿論、お母さんの治療のお手伝いも。
高学年になった時には、 お母さんのお世話までしてた。
色々忘れちゃったお母さんの。
───でも。
僕は今を生きるのが精一杯だったから。
お父さんからそう言われた時、
如月ゆう
如月ゆう
僕は、僕自身の望みなんてとっくのとうに 分からなくなってたって、気づいた。
自分が何をしたかったのか、 なんの為に生きていたのか。
好きな事がなんだったのか、 苦手な事がなんだったのか。
…僕も全部、忘れちゃったんだ。
如月ゆう
如月ゆう
幸せが何かなんて、もう分からない。 昔は何を感じてたか、覚えてない。
残ってるのは、ただ僕が幸せそうに笑う、 灰色の昔の記憶だけ。
如月ゆう
如月ゆう
如月ゆう
好きに生きる?好きな物も分からないのに?
如月ゆう
如月ゆう
その場を切り抜けるのは簡単だった。 …でも、徐々に違和感は増えていく。
生き続けることへの違和感が。
│───?年後───│
ある時、ふと、思った。
…あれ、なんで僕、ここにいるんだろう。
お母さんが居なくなるんだから、 生きる理由も無いのに。
このまま生き続けても、目的も無く歩く だけの、辛い毎日しかないのに。
…死ねる勇気が無いだけの廃人に、 なんの価値がある?
如月ゆう
じゃあ、僕の好きって?
如月ゆう
あぁ、結局。
生き続けた所で、 望みなんて、分かんなかったな。
─じゃあ、もういいや。
・・・
…そうだ、そうだった。
僕は結局、 昔から何も変わってない。
誰かを理由にしないと 生きられない、ただの屍。
──死に損なった廃人なんだ。
こったろ
コト、とこったろさんはそっと マグカップを机に置く。
如月ゆう
こったろ
如月ゆう
実は今、僕は家に着いた途端 その場で泣き崩れ、多大なご迷惑をこったろさんにかけた所である。
誰へ向けたのかすら分からない 言葉を言い続ける、それをこったろ さんは静かに聞いてくれたのだ。
如月ゆう
目の前に出されたココアを 啜りながら僕は申し訳なさで いっぱいになる。
これは恩返ししても しきれないレベルだと。
こったろ
こったろ
こったろ
少し寂しそうに笑いながら こったろさんはそう口にする。
こったろ
こったろ
こったろ
誰かを思い描くように空を仰いで、 すっと、僕に目を合わせる。
こったろ
こったろ
こったろ
こったろ
こったろ
こったろ
如月ゆう
こったろ
こったろさんはそう言いながら、 嬉しそうに笑った。
主
さつき
さつき
さつき
主
主
さつき
主