テラーノベル
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四月。 桜の花びらが、ひらひらと校庭を舞っていた。 真新しい制服。ぴかぴかの上履き。まだ名前も覚えきれていないクラスメイトたち。 私、桃瀬ひまりは、今日から中学一年生。
桃瀬ひまり
教室の窓に映った自分に向かって、小さくガッツポーズをする。 今日から新しい生活が始まる。 新しい友達をつくって、知らない場所に行って、いっぱい笑って。 それから、それから!
桃瀬ひまり
白雲すい
桃瀬ひまり
突然後ろから声がして、私は飛び上がった。 振り返ると、そこには見知らぬ女の子が立っていた。 さらさらの水色っぽい髪に、涼しげな青い目。 なんというか……美人。 しかも、なんだか消えちゃいそうな感じ。 透明感がすごい。
桃瀬ひまり
白雲すい
桃瀬ひまり
白雲すい
桃瀬ひまり
白雲すい
桃瀬ひまり
白雲すい
すいちゃんはそう言って、ぷいっと顔をそらした。 でも、ほんの少しだけ。 口元が緩んだ気がした。 ――今の、ちょっと可愛い。 私は頭の中のメモ帳に、そっと書き込んだ。 『白雪すい。クールに見えるけど、実は照れ屋さんかもしれない』 よし。 入学初日、可愛い発見ひとつめ!
* * *
1週間後、放課後にて。 入学してまだ数日しか経っていない私には、ひとつの大きな問題があった。 それは――。
桃瀬ひまり
図書委員会。保健委員会。美化委員会。放送委員会。 どれも楽しそうだけど、なんだか決め手に欠ける。 私は廊下に貼られた委員会紹介のポスターを、端から端まで眺めた。
桃瀬ひまり
そのとき。 廊下のいちばん端に、小さな紙が貼られているのを見つけた。 ほかのポスターと違って、ずいぶん簡素な紙だった。 しかも、文字がちょっとかすれている。 『旧・特別活動準備室 整理整頓にご協力ください』
桃瀬ひまり
気になって、私は廊下の奥へ歩いていった。 突き当たりにあったのは、普段あまり使われていなさそうな古い扉。 ドアノブを回すと、ガチャリ、と小さな音がした。
桃瀬ひまり
ぎい、と扉が開く。 そこは、思っていたよりもずっと広い部屋だった。 窓際には古い机。 壁には、使われなくなったらしい掲示板。 棚の上には、色あせた画用紙や、誰かが置き忘れたらしい折り紙の箱。 そして。
桃瀬ひまり
窓から差し込む春の光の中に、小さな桜の花びらが一枚、机の上に落ちていた。 たった一枚。 でも、なんだかすごく綺麗だった。
桃瀬ひまり
思わずつぶやいた、そのとき。 机の引き出しが少しだけ開いていることに気づいた。 中をのぞくと、古びたノートが一冊入っていた。 表紙は淡いピンク色。 角は少し折れているけれど、表面には小さな花のシールが貼られていた。 その真ん中に、丸っこい文字で書かれていたのは――。
コメント
1件
おお、これはめっちゃいい雰囲気…!🌸 ひまりちゃんの「可愛いもの見つけるぞ〜」ってテンション、もう完全に共感性高いわ。すいちとの出会いも「クールそうだけど照れ屋」って解像度で見抜くの、主人公の観察眼が光ってる。そして最後のあの古びたノート…ここから何が始まるんだろ。続きめっちゃ気になる🔥