とある冒険者たち

戦闘から離脱したりうら達一行は、負傷した魔法使い達を連れて街の診療所を訪れた。

ないこが側を通った看護婦らしい女性に声をかける。

ほとけが抱えられた初兎を見やりながら、焦って言う。

周りを見やると建物のあちこちにうずくまった神官や、それを介抱する者達がいた。

その時、すぐ横で休んでいた神官が声をかけてきた。

ないこは傍の初兎とほとけを交互に見やった。 ほとけは診療所の騒然とした様子を見て、早々に自分の魔力で初兎に回復をかけ始めていた。

ほとけが周囲を見渡すと、確かに所狭しと怪我人であふれていた。 ほとけは初兎と共に、りうら達と宿屋に移動する事になった。

そう言うとほとけは傍らのベッドに横たわる初兎を見た。 傷はほとけの回復魔法によりだいぶ塞がっていたが、今はグッタリと目をつぶっている。

ひと通り自己紹介が済んだ所で、りうらがないこに問いかけた。