翌朝
千世
んん…
凪
…千世
凪
おはよ
千世
おはよ…
凪
まだ寝たそうだね
千世
凪の腕の中は安心するから
千世
ずっとこのままがいいって思っちゃう
凪
嬉しいけど…もうそろそろ父さん達のところ行かないと
凪
なんか誤解されそう
千世
そうだね
凪
あ、そうだ
千世
なに?
凪
千世に渡したいものがあったんだ
凪
凪
これ
千世
お花のネックレスだ
千世
綺麗…
凪
気に入った?
千世
嬉しい!
千世
大切にするね
凪
それはね、僕が作ったんだ
千世
そうなの⁈
凪
もう一度千世に会ったら渡したいと思っててさ
凪
勿忘草(わすれなぐさ)って言う花を使ってるんだよ
千世
勿忘草?確か花言葉は…
凪
「私を忘れないで」
凪
もし僕の事を忘れてもネックレスを見て思い出して欲しい
千世
大丈夫、忘れないよ
凪
ありがとう
凪
そろそろ行こっか
千世
うん
王座の間
凪
おはよう
千世
おはようございます
黒蓮
おお、凪と千世か
黒蓮
おはよう
涼香
千世ちゃん、よく眠れた?
千世
はい、おかげさまでぐっすり眠れました
凪
それでさ…報告があるんだ
凪
父さん、母さん
凪
僕たち付き合うことになりました
黒蓮
まぁ入ってきた時から嬉しそうだったしな
黒蓮
昨日の時点で分かっていたことだが
涼香
よかったわね凪
凪
うん!
黒蓮
千世、私たちはなにも反対はしない
黒蓮
応援しているぞ
千世
ありがとうございます!
千世
よろしくお願いします!
涼香
仲良くしてやってね
千世
はい!
涼香
それにしてもよかったわね
涼香
長年の恋が実ったんだから
凪
そうだね
黒蓮
もう何年くらい前だ?
凪
12年前かな
涼香
こんなに想われてるなんて
涼香
困っちゃうわよね千世ちゃん
千世
実は私の初恋の相手が凪なんです…
凪
え⁈
千世
その時からずっと凪のことが好きだったんだと思います。
涼香
そうだったのね
黒蓮
長年両思いだったのに実らなかったわけだ
涼香
いいわねー
涼香
久しぶりにテンションが上がるわね
黒蓮
涼香、そんなに暴れるなよ
涼香
分かってるわよ
涼香
千世ちゃんはそろそろ帰る?
千世
そうします
千世
父に報告もしなくちゃいけないので
黒蓮
千世、私たちは千世の味方だ
黒蓮
それを忘れるな
黒蓮
頑張れよ
千世
はい!ありがとうございます
千世
ではさようなら
涼香
また遊びに来てね
凪
じゃあね
千世
ばいばい