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テラーノベル(Teller Novel)

桃青、黄赤、黄青です! 地雷、腐が苦手な人、純粋さんバイバイ 字が間違ってても脳内変換してね♡ 通報ダメ絶対( ^∀^)

ピピピッ

目覚ましの音でパチッと目が覚める。

いつもより数段、 体が重い。

心も重い。

昨日のことが夢だったら、 なんてバカなことを考える自分にイライラする。

この目で見たっていうのに。

この耳で聞いたっていうのに。

洗面台に行くと、 鏡に不細工な自分の顔がうつる。

昨日泣いたせいで目が腫れている。

はぁー

ただでさえ不細工な顔が、 もっと不細工になっちゃったよ。

冷蔵庫から保冷剤を持って来て目にあててみるけど 治らない。

あきらめてダイニングに行くとおにぎりが用意されていた。

お母さんの手書きメモ付き。

そこには変な動物のイラストがあって、 『青ファイト~』 と吹き出しが出ている。

僕になにかあったんだと感ずいたのかな、 さすがお母さん。

お父さんとお母さんはもう出掛けたみたい。

昨日は久々に会ったのに、 一緒にご飯食べられなくて悪いことしたな。

朝食のあと身支度を済ませ、赤くんと黄くんを待つ。

どんな顔で会えばいい?

どんな顔で話せばいい?

僕は………

知らないふりをした方がいい?

わかんないよ………ッ

ピーンポーン

いつものようになるチャイム。

その瞬間、 肩が異常に上がる。

ああ、 どうしよう。

落ちつけ、 落ちつけ。

いつもだったら飛び出していくのに、 今日は足が動かない。

それでもふたりを待たせるわけにはいかないと、 重たい足取りで玄関に向かい、 ドアを開ける。

その瞬間、 梅雨直前とは思えないほどまぶしい朝日が差しこみ、 思わず目を細めた。

そこにはいつもと変わらないふたり。

『おはよう』そう言いたいのに出てこない。

晴れわたった天気とは正反対で、 どしゃぶりの中にいる気分。

ふたりと話したくないなんて思ったの、 今日が初めてだ……

おはよ!

ドアの前に立ち尽くしたなにも言わない僕を不思議に思ったのか 赤くんがいつもと変わらないかわいい笑顔であいさつしてきた。

うん、おはよ

笑え、笑え、悟られるな。

無理やり笑顔をつくろうとするけど、 僕はそんなに器用じゃない。

きっと今、変な顔してるんだろうな。

笑うってどんな感じだっけ?

いつもは僕から話しだすけど、 今日はそんな気分にはなれない。

それにふたりの方を見てれない。

目が腫れていることがバレてしまうから。

青ちゃん……

なんか目腫れてない?

極力下を向いていたのに、 赤くんは敏感でいとも簡単にバレてしまった。

『泣いていた』なんていえないよ……

赤くんは心配性だから、 なにがあったか絶対聞いてくる。

寝不足で腫れちゃったのかなー

なんて、下手な言い訳をする。

その瞬間、赤くんと目が合う。

透き通った綺麗瞳の中にいる僕。

そうなの?

ちゃんと寝なきゃだめだよ

そういって優しく笑う赤くん。

その笑顔を直視できなくて、視線を地面に移した。

そこからはなにもしゃべらなかった。

代わりに赤くんが一人でしゃべる。

僕は聞いてるふりして、本当は聞いてない。

ずっと下を向いて無言で歩き続けたら、 赤くんがいったんしゃべるのをやめて、

僕の方を心配そうな目で見てきた。

青ちゃん……

なにかあった?

そう、いつだって赤くんは優しかった。

何気ない僕の変化いつも気づいてくれた。

先生に怒られた時、なぐさめてくれて。

勉強がわからなくて困っていたら、そんな僕にいち早く気づいて、優しく教えてくれて。

……たくさん、たくさん

助けてくれた。

うんん

なんもないよ

ニコッと微笑んで見せると、安心した顔つきになった赤くん。

泣きそうだ。

赤くんの優しさに。

そしてそれをよく思わない僕の性格の悪さに。

なんで今日に限って雨降ってないの。

雨が降ってたら、こぼれ落ちる涙を雨でごまかせたのに。

必死に笑顔をつくり、泣かないように下唇を噛む。

僕ってこんなに涙腺ゆるかったけ?

喉の奥が熱い。

目頭が熱い。

なにかが、壊れそう。

少し後ろに下がり、後ろからふたりの姿をながめてみる。

楽しそうに話す赤くんと、

赤くんを優しい目で見る黄くん。

……昨日みたままだ

いつもこうだったのかな?

黄くんはいつでも赤くんを見てたのかな?

そうだよね。

黄くんは僕のことなんか気にしてない。

いつもそうだった。

話すのは僕から。

『出かけよう』『遊ぼう』 そう言うのも僕から。

『好き』って言うのも僕から。

告白されたときは『付き合って下さい』だけだった。

蝉が鳴く、熱い夏の日。

あのときはなにも考えられないくらいうれしくて、

胸がいっぱいで。

沸騰したみたいに体中が熱かった。

たった一言だったけど、

うれしくてたまらなかった。

好きな人からの告白。

舞い上がるくらいうれしくて。

僕はずっとうぬぼれてたんだ。

黄くんは僕を好きでいてくれてる。

そう勝手に思ってたんだ。

でも、違ったね

あの頃に戻って教えてあげたい。

……愛されてたのは、あなたじゃないんだよって。

自分に伝えてあげたい。

本当バカだよ。

僕って。

続き♡100

僕の彼氏は親友とデキていました(1)

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コメント

29

ユーザー

蒼ちゃぁぁぁん!(´;ω;`)(

ユーザー

多分今日はできても、あと一本投稿かな? 多分続きは明日 アハハァ

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