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高校一年生、初めての夏。
暑い夏と共に鳴く蝉と休み時間に騒ぐクラスメートの声が五月蝿い。
僕は気にしながらも一人ぽつんと 本を読む。
ふと気づくと、僕が聞こえるのは本の文章を読む口だけだ。
同時に窓から囁くように吹いている。 前にある扇風機とマッチしてとても 涼しい。
そんなことを思っていると、横から 一人の女子が声をかけてきた。
女子
僕は本から目を逸さないように、 ゆっくりと口を動かした。
僕
女子
僕
女子
僕
女子
それを聞いた僕は何を言い返そうか 困っていた。
僕の反応に戸惑っていた女子は、 慌てて僕にこう呟いた。
女子
女子
話を聞いた僕はほっとした。 初めて女子と喋ったので戸惑って しまった。
たしかにこの本は読めば読むほど物語に引っ張られる。
この本に興味を持つことは、本を読むのが好きな人だろうか。そう思った。
僕
女子
女子は僕に嬉しそうな顔を見せ、一番前の真ん中の席に座った。
多分あの女子の席だろう。
そういえばまだ名前を聞いていない。
わざわざ席まで行って声をかけると また困るので、本を読み終わって 渡すときに名前を聞くことにしよう。
僕は次の授業の支度をしようと本を 閉じた。