瑞希
……疲れた
瑞希
(類、ごめんね)
瑞希
(本当に、好きだった。)
瑞希
(大好きだった。)
瑞希
(それでも、届かなかった。)
瑞希
(ああ───)
瑞希
───こんなに、類のことが好きだったんだ。
瑞希
そりゃあ、そうだよね……
瑞希
ボクが初めて恋した人だった…っ
類
瑞希ッ!!!
瑞希
え、る、類───?
瑞希
どうして、ここに……?
類
そんなの決まってる。
類
瑞希にちゃんと伝えるためだよ。
瑞希
え……?
類
あの時、僕は司くんに「僕も好きだ」と言った。
類
でもね、その言葉には続きがあるんだよ
瑞希
……どういうこと?
類
でも、僕は瑞希が好きなんだ。
類
司くんに抱いているこの感情は、恋じゃない。
類
ごめんね。
瑞希
───...うそ
瑞希
そうなの……?
瑞希
本当に、そう言ったの?
類
ああ、そうだよ。
瑞希
類っ……!!
瑞希
ごめんッ……ごめんね……っ
瑞希
ボクも、好きだっ……!!!
瑞希
うそつきなんて言って、ごめん……!
類
大丈夫だよ、瑞希
類
僕も、ごめんね……
瑞希
ううん……大丈夫……
瑞希
でも、類……
あのまま司先輩を放っておいていいの?
類
───えっ?
瑞希
だって、司先輩は勇気を出して告白してくれたんだよ
瑞希
その想いを...放っておいていいわけないッ!
類
でも、僕はちゃんと───
瑞希
類、お願いだよ
瑞希
ちゃんと、司先輩と向き合ってあげて
瑞希
全部、伝えてあげて
瑞希
じゃなきゃボク、気まずくて話しかけられないから!
類
……そうだね
類
僕は自分の気持ちを伝えただけで、司くんの気持ちを聞いていなかった
類
ありがとう、瑞希
類
向き合ってみるよ、司くんと
瑞希
うん……!!
瑞希
(良かった)
瑞希
(類が、ちゃんと司先輩と元に戻れるといいな)
翌日
校舎裏
類
呼び出してごめんね、司くん
司
ああ、大丈夫だ!
司
それで……言いたいことというのは……?
類
あのね、司くん
類
僕は瑞希が好きだ。
類
司くんが告白してくれたのは、凄く嬉しい。嬉しかった。
司
……
類
でも、僕は司くんに恋愛感情を抱けない。
類
───分からないけど、そう思うんだ。
類
……司くん
類
司くんの気持ちを教えて欲しい
司
は……?
類
前は、僕が伝えただけで終わってしまったから
類
だから、教えて
司
───オレは、
司
お前の事が本当に好きで。
司
でも、伝えたらきっと邪魔になってしまう。
司
でも、もう耐えられなくなって
司
だからあの日、言ってしまったんだ。
司
「好き」って。
類
司くん……
類
僕は司くんの気持ちに応えることは出来ない。
類
でも、仲間ではいられるから。
司
そうだな。悪かったな、類
類
いや、大丈夫だよ
瑞希
類~、終わっ───……
司
だが、オレは諦めないからな!!
類
え??
瑞希
!?
司
オレがお前の恋人になってみせるからな!!
瑞希
……えええぇぇぇ!?
類
ふぇ……?
衝撃の三角関係の始まり……なのかな?
瑞希
……はぁ
類
ごめん瑞希……
類
あんなこと言われると思ってなくて……
瑞希
いや、大丈夫だけどさ
瑞希
ボク達が別れるわけないし!!
類
ふふ、そうだね
瑞希
(よーし、明日からも頑張るぞー!!)
ボク達はまだ知らない
さらなる脅威が待ち受けていることを
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