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最後の1駅
本編
■ 夜の電車内
(ガタン…ゴトン… 車内はほぼ無人。蛍光灯が時々チカッと瞬く)
田中真由
(スマホを見る。圏外)
田中真由
(車内アナウンスが突然ノイズ混じりで流れる)
車掌の声『…まもなく……“最終停車駅”……に到着します……』
田中真由
(電車が急に減速。ガタンッ…!)
---
■ 不気味な駅
(ドアが開く。外は真っ暗。ホームに照明がない)
田中真由
(ドアが閉まらない)
車掌さんの声『お客様……降車をお願いします……』
田中真由
(車内の照明が一斉に消える。真っ暗)
田中真由
(暗闇の中、ホームの奥から“カツ…カツ…カツ…”と足音)
田中真由
(足音が近づく。だが姿は見えない)
“何か”の声(低く、耳元で)
『……降りて……こっちへ……』
田中真由
(真由、反射的にドアの外へ飛び出す)
---
■ ホーム
(電車のドアが閉まり、無人のまま走り去る)
田中真由
(電車は闇に消える。完全な静寂)
(背後で“カツ…カツ…”)
田中真由
(振り返ると、ホームの端に“人影のような黒い穴”が立っている。形が揺らぎ、顔がない)
黒い穴『……やっと……来た……』
(真由、後ずさる)
田中真由
黒い穴『……“最後の一駅”に降りた者は……帰れない……』
(黒い穴が伸び、触手のように真由へ迫る)
田中真由
(画面が一瞬真っ白にフラッシュ)
翌朝
(普通の駅。駅員がホームを点検している)
駅員
(拾い上げる。画面には“圏外”の表示のまま、
真由の自撮りが映っている。だが背景は真っ暗で、
真由の肩の後ろに“黒い穴”が写り込んでいる)
駅員
(遠くで、昨夜のアナウンスがノイズ混じりに響く)
車掌の声
『……まもなく……最終停車駅……』
(駅員、振り返る)
駅員
(画面が暗転)
終わり