こちらはすまないスクールの二次創作です。
今回はあいら様よりリクエストいただきました、マネーが皆とご飯を食べる話になります。ご満足いただけましたら幸いです。それではお進みくださいませ…
ミスターマネー
ミスターマネーは金持ちである。生まれながらの透視能力で莫大な財産を得た上、商売になることにはなんでも手を出してきた。
しかし彼には少し、ほんの少しばかり世間知らずな一面もあった。世渡り上手なようで案外箱入りな彼は、他の生徒たちと少々価値観がずれている部分があるのだ。
故に…今目の前に並べられたものはミスターマネーにとって未知のものであり、馴染みのないものであった。
ミスター銀さん
ミスターブルー
すまない先生
ミスターマネー
時刻は昼時。今日はミスターバナナが手料理をふるまってくれるとのことで、調理場を借りていた。そしてすまない先生達は給食室に集まり、皆で昼食を楽しんでいるのだった。
きょろきょろと周りを眺めていたが、それに気づいた先生が食べるように促す。ようやく箸を手にしたミスターマネーは、初めに目についた一皿に手を伸ばす。
一品目はサラダ…レタスに包まれるように、白にオレンジや黄色が混ざったようなふんわりしたものが盛り付けられている。
ミスターブラック
ミスター赤ちゃん
ミスターバナナ
この白いのはポテトサラダというらしい…じゃがいものサラダか?と恐る恐るポテトサラダを口に運ぶ。
ミスターマネー
ミスターバナナ
マヨネーズで和えられたポテトの中にはきゅうりやにんじん、とうもろこしが入っていて色鮮やかだ。じっくり味わって見ると甘みもある。隠し味が良いのか、赤ちゃんが喜ぶのもわかる。
目を輝かせながらあっという間にポテトサラダを平らげたミスターマネー。わくわくしながら次の料理へ手を伸ばす。
ミスターマネー
ミスターレッド
ミスターマネー
ミスターレッドの言葉は図星だったが、見栄っ張りなミスターマネーには肯定できなかった。もちろん全員にはお見通しだが、指摘すればそれはそれで面倒なことになるので皆黙っている。
ミスターレッド
ミスターバナナ
ミスターレッド
ミスターブルー
ミスターバナナから受け取った胡椒を、全てぶちまける勢いでスープにかけるミスターレッド。彼の周辺だけ胡椒の匂いが充満する。レッドが満足する頃には…スープが見えなくなっていた。
ミスター銀さん
ミスターレッド
ミスターマネー
むしろそんなもの口にしたら味がわからなくなりそうだ…と思いながらもスープを掬い……
ミスターマネー
ミスター銀さん
ミスターバナナ
よほど気に入ったのかミスター銀さんは一気に飲み干すようにスープを平らげ、ぷはっと息をつく。ミスターマネーもつられて器に口をつけようとするが…
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスター銀さん
1人でうんうん頷くミスターマネーに?を浮かべるミスター銀さん。そんな銀さんの様子を気に留めず、行儀良くスプーンで掬って一口ずつ飲む。
そして…コンソメスープも完食したところで、いよいよメインディッシュだ。
すまない先生
ミスターブラック
すまない先生
ミスター赤ちゃん
ミスター銀さん
ミスターマネー
ミスターレッド
ミスターマネー
ついにミスターレッドに指摘されてしまったミスターマネーは、悔しそうに顔をしかめる。
マネーがオムライスを知らないのも無理もないだろう。なにせつい最近までアップルパイも知らなかったほどなのだから。その後ミスターバナナに作ってもらったアップルパイをとても気に入っていたが。
すまない先生
ミスターマネー
拗ねたように頬を少し膨らませたミスターマネーは、スプーンでオムライスを掬い、ゆっくりと口に運んだ。
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスターマネー
すまない先生
ミスター銀さん
ミスターレッド
ミスターブルー
ミスター赤ちゃん
ミスターマネー
ミスター赤ちゃん
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスターマネー
すまない先生
美味い美味いと興奮気味にオムライスを口にするミスターマネー。周りはそんなマネーに驚いているが、頬を膨らませながら咀嚼する彼はとても幸せそうだ。
そんなマネーに食事中は静かにしろと宥めるミスターバナナも、料理を絶賛されて満更でもない様子だ。
ミスター銀さん
ミスターブルー
実際ミスターマネーは食べている最中もきちんと飲み込んでから喋るし、フォークやスプーンの使い方も丁寧なのである。…うるさいのは相変わらずだが。
ミスターマネー
ミスターブルー
ミスターバナナ
ミスターマネー
ミスターバナナ
ミスターマネー
はじめはなんのことかわからなかったがミスターバナナの言葉を頭に、もう一度料理を味わってみる。美味い。けれど今度は…ほんのりと胸の内が暖まる、ような気がする…?
ミスターマネー
ミスターブラック
ミスターマネー
ミスターブラック
ミスターブルー
ミスターバナナ
そう言ってミスターバナナは、デザートのケーキを運んできた。デコレーションされたフルーツケーキだ。人数分に綺麗にカッティングされたケーキを一人一人に配られる。
ミスター赤ちゃん
ミスターバナナ
ミスター赤ちゃん
ミスターブラック
すまない先生
ミスターバナナ
ミスター赤ちゃん
ミスターバナナ
ミスターマネー
料理が得意な彼のこだわりか、フルーツは各々のイメージカラーで合わせたようなチョイスだ。ミスターレッドはいちご、ブルーはブルーベリーといったように。そしてミスターマネーはみかんのようだ。
そしてにんじんを残してお預けをくらったミスター赤ちゃんは…追加してもらったポテトににんじんを混ぜて、しかめっ面で飲み込んでいる。が、シワが寄りすぎて顔がすごいことになっている…。
ミスターマネー
ミスター赤ちゃん
ミスターレッド
ミスターブルー
ミスター赤ちゃん
次の瞬間、ものすごいスピードで手を伸ばすミスター赤ちゃん。そしてケーキを見ると…上に盛り付けられたフルーツが綺麗さっぱりなくなっていた。
ミスターマネー
ミスターレッド
ミスターブルー
ミスター赤ちゃん
すまない先生
ミスター赤ちゃん
ミスター銀さん
ミスターバナナ
ミスターブラック
ミスターバナナの一喝により、ようやく騒ぎがおさまる。フルーツを取られたマネーたちは不服そうな顔だったが、ミスターバナナが新たにフルーツを盛り付けてくれたことで機嫌を取り戻す。
すまない先生
ミスター銀さん
ミスターバナナ
要望があれば、と言われた皆は、次はあれが良いとリクエストを出す。そんな中ミスターマネーはアップルパイを…と言いかけたが、以前の惨劇を思い出して口を閉じた。
ミスターマネー
周りを見れば、自分はこれが好きだ、自分はこんな味が良いなどと皆楽しそうに語り合っている。料理を振る舞う相手のことを考える…なるほど、ミスターバナナの言うことがわかったような気がする。
ミスターマネー
すまない先生
ミスターマネー
すまない先生
後日、ミスターマネーにお茶会に招待されたすまないスクール一行は、一流シェフによるフルコースにビビりながらも大いに盛り上がったという。ただ一つミスターレッド用のハバネロサンドをミスター赤ちゃんが食べて火を吹いたことを除いて…。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
コメント
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ハァハァ、ハート2003回押しと着ました。
尊いの究極隊ですね!貴方様の作るストーリーがめちゃくちゃ好きです!応援してます!