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颯
中々仲間が見つからない颯は、苛立ちながらあたりを見回す。
颯
颯
?
颯が見つけたのは望結、優雨、多克の3人であった。 3人とも颯を見つけると、嬉しそうに笑った。
優雨
颯
望結
ドンッ
優雨
何かが凄い勢いで優雨の横を通り過ぎる。 後ろを見ると そこには 同じ学校、仲間のはずの波留(はる)がいた。
波留
波留の声は震えていた。よく見れば、汗もダラダラかき、今にも泣き出しそうな顔だ。
波留
多克
波留
多克
颯
多克
颯
多克
颯
颯、多克
2人は波留の方へ飛び出す。
望結
優雨
2人も続こうとするが止められた。
颯
望結
2人がその場を離れようとした。
望結
優雨
望結はそういうと、優雨を後ろから庇うように抱きしめる。
望結
望結は、自分で体を支えられなくなったのか、倒れ込む。
優雨
彼女の背中は赤く染まっていた。
優雨
波留の声が響く
波留
颯
多克
攻撃は、波留からだったようだ。 しかも、いつの間にか颯と多克は傷だらけになっていた。
優雨
望結は体が崩れてきていた…
望結
優雨
焦りながら傷の程度を見ようとする優雨の手をぎゅっと握り、望結はその動きを止めさせた。
望結
望結はそこで言葉を区切り、崩れていく体に目を向ける。
望結
優雨
望結
優雨
優雨はゆっくり望結の体を横たわらせると、手をギュッと握り返す。
優雨
望結
望結は笑ってみせた。優雨を安心させたかった。 泣きそうになる顔を歪めながら、優雨も笑い返す。
優雨
急いで走り出す。どんどん遠ざかっていく。
優雨
それから4時間ほど経った。
戦いは、時間が経つほどに過激化していっていた。
ほとんどのものは、理性は消えていき、獣へと姿を変えていく。
まるで、人が野生動物となっていくように…
元々人間は動物である。 その生存本能が、奥底に眠っていた何かが、この殺し合いという死を背負った状態で、呼び起こされたのかもしれない…
フードを被ったその男は、1人、時計塔を眺めていた。
?(フードさん)
その男は舌打ちをした。
?(フードさん)
戦いのせいか、フードが少し取れかかっている。
そこから見えたのは、彼の眼差し。哀情と怒りが紺のベールを纏う様なその眼を包んでいる。
彼はフードを深く被り直すと、時計塔を後にした。