鶴蝶
首領、海月 凉夜を連れてきた。
凉夜
...(凄く綺麗だな。鶴蝶さんが働いてるところかな。結構最近作ったような気がする)
マイキー
一年ぶり位か。凉夜。
凉夜
...マイキーさん?
マイキー
あぁ、今日、御前をここに連れてこいと指示したんだ。
凉夜
それはどうしてですか?
マイキー
御前を梵天に入れさせたいと思ってな。
凉夜
...梵天?
マイキー
軽く説明した方がいいか。賭博・詐欺・売春・○人どんな犯罪にも手を出す。それが梵天。
凉夜
...なるほど。それで俺はここの一員になれと。
マイキー
そういうことだ。後はこれだ。(紙を出して)
凉夜
...これって。
マイキー
最近、薬の買収を行っている謎の女がいると、そいつの薬はとても効果があり他の反社会組織から人気を高めていると聞いた。その結果、御前が薬の買収を行う奴だと分かった。
凉夜
...情報が出回るのが早いですね。
マイキー
まぁな。
凉夜
...けど、どうして俺を、梵天に入れたいと思ったのですか?
マイキー
...俺達、反社会組織は、早い者勝ちなんだ。多分、この情報が流れてくる内に御前の事を欲しがる奴が多くいるはずだ。それに、御前の薬はすげぇ事を知ってる。俺の部下に薬を飲んでる奴がいるが御前の薬を気に入っている。だから、俺は御前をここで働かせたい。
凉夜
...まず、その人から、評価を聞きたいです。
マイキー
分かった。三途。
春千夜
ウッス。
マイキー
御前がいつも飲んでる薬の開発者だ。御前からの評価が聞きたいらしい。
凉夜
...お願いします。
春千夜
...御前の薬はすげぇ効果が出やすい。それに飲み込みやすい。配分とかも完璧で丁度いいと思った。俺は御前の薬を頼みたいと思う。
凉夜
...!...ありがとうございます。(ペコリ(なんだろ。心が温かくなる)
マイキー
そういうことだ。どうだ。入る気になったか。
凉夜
...けど、俺の薬は何も価値もないですから。...皆、もっと完璧以上の物を目指す。それを達成しないといい薬とは言えない。こんな俺には、梵天に入る資格などな____。
凉夜
えっ?
マイキー
やっぱり、鶴蝶じゃねぇと凉夜の心に響かねぇな。
鶴蝶
...あるんじゃねぇのか?
凉夜
ないですよ。皆、俺に対して期待が高いんです。もっと色々な物を作って欲しい、もっと良いものを作って欲しいって思いが強いんです。俺はまだそれが出来てないですから。俺はまだ梵天に入る資格なんてないです。
鶴蝶
回りの期待に答えることはそんなに大切なことなのか?
凉夜
...大切だと思います。
鶴蝶
俺は大切だとは思わねぇ。俺は御前じゃねぇからわからねぇ。けど相手の意見を尊重しすぎるな。認めてくれねぇ奴は認めさせなくたっていい。それに、御前の事を俺ら全員が認めてる。俺が頼んで、マイキーが御前を梵天に入ることを承諾してくれたんだ。だから、俺らと一緒にやらねぇか?さっき御前の居場所はないと言ったが。ここにある。俺達が御前の居場所になってやるから。
マイキー
...だそうだ。凉夜、
凉夜
...(マイキーさん、凄くイザナさんに似てるような気がする)
凉夜
...(俺はもうどこも居場所がないと思ってた。けど。
凉夜
...決めました。
凉夜
...こんな俺でよかったらマイキーさんの下で働かせてください。(ペコリ
マイキー
...そう言ってくれると思ったぜ。ようこそ。梵天へ。
凉夜
はい、これからよろしくお願いします。
マイキー
それじゃあ、始めるか。春千夜。例の物を。
春千夜
ウッス。
凉夜
これ。
マイキー
ああ、本物の銃だ。丁度いいタイミングで裏切りが出たんだ。だから、そいつで打ってくれ。
凉夜
...分かりました。
マイキー
銃の持ち方は分かるか?
凉夜
まぁ、なんとなく分かります。
マイキー
一応は間違ってたらアドバイスする。鶴蝶、頼む。
鶴蝶
ああ。
mob
ンンー!
凉夜
...カタカタ...(銃をmobに向ける)
鶴蝶
もう少し力を抜け。後、脇はしっかり締めろ。
凉夜
...はい。
...(何でだろ。相手の事なんかどうでも良いのに何でこんなに手が震えているの?)
凉夜
...(ああ。そっか。
凉夜
...(11年前に起きたあの時、発砲する音。お母さんとお父さんの悲鳴。が聞こえた。そして、犯人が居なくなった後にあったのはお母さんとお父さんの○体だけだった。その前は俺と兄さんはタンスの中に居て、犯人の顔を見ていない。ずっと迷宮入りのままだ。)
凉夜
...(兄さんの冷たい腕で抱き締められた感覚は今でも懸命に覚えてる。)
凉夜
...(俺が、お父さんとお母さんを見た瞬間、泣きじゃくって兄さんの胸の中で泣いてたっけ。)
...(一回だけでもいいからさ、兄さんに会わせてよ)
凉夜
...(けど、兄さんはもうこんな俺を見たら嫌だって言うだろう。)
凉夜
...ポロッ(だから、もういいんだ。)(涙を流して)
凉夜
...(俺は、犯罪者に染まるよ。だからもう会うことなんてないだろ。)
凉夜
...(だから、これで...)
凉夜
...さよう...なら...
凉夜
バンッ(銃を発砲し)
mob
あがっ____バタッ(血を流して)
...(ゴメン。兄さん、俺やっぱり兄さんが必要ないって思うことができないや。)
...(こんな俺でもいいからさ。許してくれるかな)
マイキー
上出来だな。よくやった。
鶴蝶
凉夜。これからの御前の居場所はここにある。もう御前の事を一人にすることは絶対にねぇからな。(凉夜の頭を撫でて)
凉夜
...はい。
...(兄さんありがとう。そして永遠にさようなら。)
凉夜
...(ネックレスを外して))
凉夜
...俺の事を...何で小さい頃、置いてったのか...聞かせてよ...
凉夜
大好きな兄さん...