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成瀬蒼

ッ!?

成瀬蒼

さっ、桜子…何でそいつと一緒に…?

一条翡翠

何?自分の彼女の付き添いできたんだけだけど、何か問題ある?

成瀬蒼

はッ、はぁッ?

相澤桜子

(まぁ、そうなるよね…)

一時間前

一条翡翠

僕も行く

相澤桜子

えっ?

放課後、私が蒼の病院へお見舞いへ行こうとした時、なんと翡翠もついてくると言ったのだ

相澤桜子

でっ、でも…

一条翡翠

彼は誰が自分を怪我させたのか知らないよ

相澤桜子

一条翡翠

僕がやったってバレたら何かとめんどうだから上手くやったし、桜子はずっと僕といてくれるんでしょ?

相澤桜子

……

相澤桜子

(にしても、自分が怪我させた人間のお見舞いに行くなんてッ…)

相澤桜子

(…でも、逆らったりしちゃダメだ)

今も昔も、彼は怒ったり、興奮状態になると一人称が『僕』から『俺』に変わったり、口調が乱暴になるみたいだった

そうなると誰も止められないし、何をしでかすかわからない

だから、彼に従順に、怒らせないようにすることが賢明であることを身をもって理解した私は、一緒に行くことを承諾してしまったのだ

成瀬蒼

…桜子がお前の彼女?

成瀬蒼

いい加減にしろよッ!

成瀬蒼

お前のせいで、コイツがどれだけ苦しんだと思ってるんだよ!

成瀬蒼

桜子がお前なんかと付き合うワケなっ、…うッ!

蒼が苦しそうに足をおさえた

相澤桜子

蒼…ッ!

相澤桜子

…怪我してるんだから安静にしないと…、

成瀬蒼

桜子…

相澤桜子

(ごめん蒼…私が心配する資格なんてないのに、傍にいたいって思っちゃて…、)

成瀬蒼

桜子もこんなヤツのこと、相手にする事ないって…

相澤桜子

……

一条翡翠

桜子、彼にちゃんと言ってあげてよ、僕たちの関係。

成瀬蒼

お前まだそんなこと言ってッ…

相澤桜子

付き合ってるの

成瀬蒼

えっ

相澤桜子

私…、翡翠と付き合ってるの

成瀬蒼

…嘘だッ!

相澤桜子

ッ!

成瀬蒼

…なぁ桜子、コイツに何か言われたんだろ?

成瀬蒼

じゃなきゃ付き合うなんてあり得ないッ!

相澤桜子

(そうだよ蒼…だって、私が好きなのは…)

でも、そんなこと絶対に言えない

相澤桜子

違うよ、蒼

相澤桜子

私は、本当に彼のことを好きになって、付き合ったの

ベッドの上の彼が大きく目を見開き、震える声で言った

成瀬蒼

な…、んで…

相澤桜子

昼休み、彼に呼び出されてね、とても誠実にあの時のこと、謝ってくれたの

嘘だ

相澤桜子

離れた後もずっと好きだったて言われて、こんなに一途に好きでいてくれたんだって嬉しくなって、告白をオッケーしたの

嘘だ嘘だ

相澤桜子

だから私、脅されて付き合ったワケでもないし、今、とっても幸せなの

そんなこと、微塵も思ってもないくせに

成瀬蒼

……

成瀬蒼

桜子のこと、一番近くで守ってきたのに…

バッ!

相澤桜子

ッ!

私の右手を、蒼が勢いよく両手で握った

成瀬蒼

…ッ、何で俺じゃないのッ?

成瀬蒼

何で一条なんだよ…ッ!

相澤桜子

(蒼…)

私の手を握る両手は震えてて、今にも泣き出しそうな顔は、普段の彼からは想像もつかない

成瀬蒼

一途でいてくれたからってなんだよ…

成瀬蒼

だったら俺だってずっと桜子のこと…ッ!

一条翡翠

ねぇ、いつまで人の彼女の手ェ握ってんの?

相澤桜子

あ…、

彼は私と蒼の手を引き剥がし、私の肩を自分の方に引き寄せた

一条翡翠

チッ…、ベタベタ触んなよ、ただの幼馴染みのくせに…

成瀬蒼

…ッ

相澤桜子

(マズい…相当怒っている…)

相澤桜子

ねっ、ねぇ翡翠!

相澤桜子

…時間も遅いし、そろそろ帰らない?

これ以上、蒼の側にいさせたら何をしでかすかわからない…ッ!

一条翡翠

…わかった

一条翡翠

帰り、送ってくよ

相澤桜子

う、うん、ありがとう…

相澤桜子

…じゃあね蒼、はやく良くなってね

成瀬蒼

あ…、うん…

少しの間入院する蒼を残し、私達は病院を出た

相澤桜子

(…蒼、何て言おうとしていたんだろう)

私は、彼に遮られた蒼の言葉の続きを考える

相澤桜子

(いや、やめよう。)

相澤桜子

(なんとなく、あの言葉の続きを聞いたら、蒼に何もかも本当のことを言ってしまいそうな気がするから…)

ヤンデレ男子の執着

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コメント

8

ユーザー

この話見るのが最近の楽しみ…w😅

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